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先のグアム旅行、メインは射撃でしたが、隠れた目的のひとつは旧軍の火器巡り。
20年前に初めて訪れたときは、道沿いにかなりの火砲が置いてあった気がしたが・・・。
とりあえず、妙高型や高雄型などに搭載されていた10年式の単装高角砲を載せられる限り。
10年式12cm高角砲は、駆逐艦の主砲として使われた3年式12cm平射砲を基に、対空火器として開発されたもの。
ただ、相手が装甲が厚く速度の遅い大型目標に直接命中させる平射砲と違い、華奢ながら高速移動する航空機に直接命中させることは不可能なので、その目標が通過するであろう予測位置で、砲弾が炸裂するようになってるのが高角砲です。
そのため、砲弾を装填する直前に時限式信管を調定が必要で、この砲の場合は近くに設置された調定器に弾頭を突っ込み時限信管を設定するシステム。
ただ航空機が高速化した上に、、長時間の戦闘で兵員が疲労した場合など、信管設定から装填・発射までの時間のバラつきが出やすく、目標が通過してしまったところで炸裂することもあるわけで、その辺のタイム・ラグを極力減らしたのが後の89式12.7cm高角砲になります。
89式の場合、砲弾の装填口のところに水平(実際は円弧状)に動く平歯車があり、砲弾を載せたシューターごと装填手が「よっこらしょ!」と押すと、砲弾頭部のギアが噛み合い、時限式信管を巻き上げる仕組み。
平歯車が動くことで砲弾側のギアの巻く角度・回数が変わり、炸裂するまでの時間設定が出来るようになってます。
後の米軍のVT信管登場までは画期的というか、ほかの国も似たり寄ったりのシステムだったようですが。
で10年式の場合、やや古いシステムながら、そういった調定システムが付随されていない分、軽量かつコストが安かったようです。というか、89式が高かったので空母赤城の高角砲は10年式の連装型になってます。
では写真。
砲弾を装填・閉鎖する砲尾部です。水平閉鎖式。 開状態です。閉鎖栓が右へ突き出しています。
閉鎖栓の水平方向の動きはトグル機構によるものですかね。砲尾(ブリーチ・ブロック)上のレバーと連動してる筈です。(歯車しか残ってないですが)
閉状態。ブリーチ・ブロック左側のレバー類、おそらく薬莢排出用のものじゃないかと思いますが、現在わかりません。
同じく閉状態。
おそらく砲弾が砲口を出た瞬間、砲身が反動で後退開始、砲弾径の3倍分後退したところで砲身停止。その際ブリーチブロック上のカウンター・ウェイトの付いた閉鎖栓レバーは慣性で進もうとするため、閉鎖器のトグル機構を解除し開状態へ。砲身上の駐退器で砲身は元の位置に戻る、みたいなサイクルですかね。多分。 閉鎖栓の無いもの。
写真で見る限り、薬莢排出はトグル機構の一部を引っ掛けるのかもしれませんね。ちょうど薬莢のリムが引っかかる上下対称の位置に溝が切ってありますね。
すると左のレバーの役目が?
推進薬爆発の際の力を受け止めるため、ブリーチ内部の閉鎖栓の摺動部が平歯車状になっています。
次回は仰角手側かな。
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10年式12cm高角砲
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