|
今回は落語の記事を書きます。今回紹介する落語は「三方一両損」です。 あらすじ 「江戸っ子の生まれ損ない金を貯め」といわれた時代の噺。
神田の白壁町に住む左官の金太郎。 ある日柳原で書付けと印形と三両入った財布を拾います。面倒な事になったと思いながらも、書付けにある神田竪大工町の大工の吉五郎に届けようと長屋にやって来る。
吉五郎の家に着いて様子がどうなっているか障子に穴を開け中をのぞくといわしの塩焼きで一杯やっている。 中に入り拾った財布を受け取れと差し出すと、長五郎は余計なお節介をしやがって、こっちは財布を落としてさっぱりしたから一杯やってんだ!と言い書付けと印形は大事なものだからもらっておくが、落とした金は落とした時点でもう自分のものではないから受け取れないと言う。 終いに口論となり取っ組み合いの喧嘩になってしまう。 ドシン、バタンの大音で驚いた長屋の隣の者が大家を呼びに行く。
仲裁に来た大家は吉五郎に他人に親切に届けてくれた物は素直に受け取り、後で菓子折りでも持って礼に行くのが人の道なのに殴りかかるとは何事だと叱るが、「何だこの、くそったれ大家!」と啖呵を切る。 呆れた大家はこういう奴だからもしもの時は南町奉行の大岡越前守に訴えて白州の砂の上で謝らせるからと、金太郎を引上げさせる。 いつもと様子が違う事を気付いた大家は金太郎を呼び止め話を聞くがそれでは先方の大家が訴える前にこっちから訴えてやれとお恐れながらと願書をしたため南町奉行所へ。 二人に南町奉行所から呼び出しがかかり大岡越前の調べが始まる。 二人から事の仔細を聞いた越前、二人がどうしても受け取れないという三両を預るといい、改めて両人に正直の褒美として二両づつ与えると言う。 越前はこれを三方一両損の調べだといい、金太郎が届けた金を受け取れば吉五郎に三両入り、吉五郎がいらないと言った金を金太郎がもらっておけば金太郎に三両入る。そして越前がその金を預ったままでいればこれも三両だが、一両たして二人に二両づつの褒美として与えたことにより、三人とも一両づつ損をしたという勘定になるという事になる。
全員ありがたいお調べと納得すると、両人空腹を覚えただろうとお膳が出てくる。鯛の塩焼きに真っ白い炊き立てのご飯だ。 二人ともたいそうなご馳走に舌鼓を打ち食べ始める。腹が減ったらちょくちょく喧嘩をしてまたここに来ようなんて調子のいいことまで言う始末。 二人の食べっぷりを見ていた大岡越前守「これこれ。両人空腹じゃからとて余りたんと食すなよ。 それを聞いた吉五郎「多かあ(大岡)食わねえ」 金太郎「たった一膳(越前)」 講釈根多の「大岡政談」に出てくる一つのエピソードを落語に取り入れたのがこの噺のようですが調べてみると『続近世畸人伝』という書物に似たような噺があるようです。(こちらは奉行が板倉伊賀守勝重) 詳しくは此方のホームページをご覧下さい。 http://ginjo.fc2web.com/37sanbouitiryozon/sanbou.htm 考えてみれば色々とおかしな点は有りますが江戸っ子気質が良く現れた良い噺だと思います。 最近落語の記事の割合が増えてきていますがこれからもどんどん噺を紹介していきたいと思います。 次回の落語の記事は少し珍しい噺を紹介する予定なのでお楽しみに。 それでは、皆さんさようなら。 |
全体表示
[ リスト ]




この噺は、意外と難しいですね。
志ん朝や談春のような江戸っ子表現が上手い人に合いそうですが、
喧嘩の場面、そこが際立ち過ぎると、他が笑いにならないのです。
微妙な塩梅のある噺だと思います。
2012/8/30(木) 午後 1:06 [ Mars_jj_boy ]
政治家には吉田茂を初めとして落語好きが多いと語ったのは九代目の留さん文治でしたが・・・だからと云って政治家が落語を理解する頭脳を持っているのかと云うと大いに疑問です。
医療費改革の時に、小泉首相は「三方一両損」と云う用語を使いましたが・・・その演目を一度も聴いていないと思えるほど、使い方が間違ってました(^ω^)
2012/8/30(木) 午後 3:37
Marsさん
そうなんですか。本当に落語って奥が深いモノだとつくづく思いますね。
流石年何百席も聴いているMarsさんです。そこまで考えた事が有りませんでした。
2012/8/31(金) 午後 10:59 [ えび助 ]
新聞の小欄でも時々落語が出てきますが結構政治や経済で落語に例えられる事が多いですね。
落語で例えるとかえって分かりにくいだろうという気はします。
2012/9/2(日) 午後 8:03 [ えび助 ]
9月です!受験生には段々厳しい状況かもしれません。でも、ブログを見る限り、えび助さんは精神的に安定感があるし、マイペースだから大丈夫だろうと、元教員根性丸出しで考えております。
時々、落語を聞いたり、ブログを書いたりして、気分転換をファンのためにもお願いします。
ところで、落語を聞き始めた頃、お金💰に対する感覚と女性感が今と違うので、ビックリしました。一番ビックリしたのは、文七元結です!
では、勉強頑張ってね。
2012/9/3(月) 午後 3:51 [ pri*a*v**a ]
金魚さんの仰る通りかなりマイペースです。夏休みも終わりここからが正念場に成るので頑張っていきたいですね。
お金に対する感覚や女性観については落語の中なので実際江戸時代はどうだったか分かりませんが、当時の人々、つまり江戸っ子はあんな感じだったのでしょうね。
2012/9/3(月) 午後 10:52 [ えび助 ]
このお話は有名ですよね
日本史の時間で先生もおっしゃってましたよ(´・ω・`)
僕としてはどうして自分が損するような言動をするのかが理解できないんですけど、江戸らしいすてきなお話だと思います(・∀・)
2012/9/7(金) 午後 10:22 [ 奈津紀 ]
奈津紀さん
この噺は割りと一般的に知られている噺ですね。
良く考えてみればこの噺はおかしい所が多々有るんですがそこは落語ですから、多めに見ていただくとして、兎に角江戸らしい良い噺ですね、
2012/9/8(土) 午後 4:05 [ えび助 ]