流風月海

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物語2 (自作小説 恋愛物)

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私は 昔から居場所がありませんでした。
母を亡くした父は 私を見るのが辛く現実を見ようとせず ただ仕事に明け暮れる毎日でした。
そのおかげで 海道グループは 大きな会社になりました。

その間、私は祖母にしつけや作法などを教え込まれ、勉強は家庭教師の方たちから教わりました。
年の割りには 出来るという事でかなり人生をスキップされた気がしました。

唯一私の心の安らぎは 祖父と幼馴染の隆吾だけでした。
彼らといる時は まるでのびやかで自分で居られ空気が吸えました。

勿論留学の時に知り合った人たちとも未だに連絡はありますが、祖父と隆吾の存在が一番心が癒されます。そして忘れてはいけない もう一人 いえ 一匹の存在。秋田犬のこころ。
彼女はずっと私を守ってきてくれました。小さい頃は どこに行くにも一緒でしたが、今は祖母に引き離され祖父の部屋に行かないと逢えなくなってしまいました・・・。彼女が私の側から離された時 こころも私も心の中でなきました。2人が余りにも衰えていくので 何度かは逢っていい事にはなりましたが、前のようにずっと一緒という理由には行かなくなりました。でも祖父が預かってくれたおかげで こころは無事海道家に居て そして若い衆達にも可愛がられていてほっとしました。

もうじき 成人式を迎えます。実のところ心の中に恐怖がないと言ったら嘘になります。迎えてしまったら 逢ったことのない方の所にお嫁に行かないといけないからです。考えるだけで不安になってしまいます。
おじい様は おまえらしくないと言われますが・・・事業のため、海道一家のために物として送られるのは戦国時代ではないので、意に反するのですが、小さい頃からそう教育されてきて産まれた時に既にいいなずけが居た私には反論が出来ません。龍吾は、意見を言えと言うのですが 私はそれが当たり前だと思って生きてきました。

まずは 祖父の選んだ方、そしてそれが成功しなければ 父が選んだ方 そして最後に祖母が選んだ方との結婚がまるでリストのように並んでいます。
自分がただの商品のような気がする時があります。人間では なく、完璧な人形のように自由自在に動かされている感覚に陥る事があります。自由がない鳥かごに閉じ込められている気分をどれだけ味わってきたかはかりしれません。内緒で色々な学科やイベント、ボランティアに協力したものの 仕事だけはさせて頂けませんでした。外出もままならない。最後の自由にと旅を希望したのですが、それも反対され却下されてしまいました。

愛のない結婚など私の中では 死んだも同然。いっそと思った事もありますが、まず良くしてくれた祖父、そしてここまで金銭面でサポートしてくれた父、そして育ててくれた祖母には感謝しているので私は自分を押し殺し 人形の用に生きていく事を選びました。

それが 私の宿命だと思って・・・・

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