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ようやく本題に入れそうです。「機材偏」での「すばらしさ」とは、天文という趣味の楽しみ方が実に幅広いということです。
星を観るのは自分の眼だけでも楽しむことができ、小さな双眼鏡でもよいし、もちろん望遠鏡を使えばより多くの観望対象を楽しむことができます。
望遠鏡とひと口に言ってもその光学系のバリエーションは非常に多彩です。
大きくわければ屈折系と反射系に分けられますが、それぞれいろいろな形式の光学系が存在します。特に反射系に関しては、比較的F値小さいドブソニアンに採用されることが多いニュートン式に始まり、F値の大きいシュミットカセグレン式やリッチークティアン式などなど、挙げ始めたらきりがないほどです。
像のシャープさという点では高価なアポクロマート屈折に軍配が上がり、惑星、二重性に対しては圧倒的な性能を発揮してくれます。
ただし、アポ屈折は口径あたりの単価が高いため、口径には限界があります。
実質、150mmが上限でしょうか。
対してもっとも大口径を安価に入手できるのがドブソニアンですが、多くはF値が短く、斜鏡スパイダーによる回折の影響を受けますので、屈折の像のシャープさにはかないません。私のNinja320も短焦点ドブのわりには惑星もよく見えると思いますが、やはりTOA150あたりとくらべてしまうと、シャープさでは半分以下の口径にもかかわらず、TOAに完敗です。
像のシャープさという点では反射系では、マクストフニュートン、通称、マクニューも忘れてはいけない光学系です。DJさんの18cmマクニューで見せていただいた木星、土星、火星の素晴らしさは言葉に言い表せません。
と思っていたら、ニュートンでもNinoさんのTS−160Xで観る惑星もダントツの部類です。
要は、光学系の得手不得手もあると思いますが、口径と鏡面精度のバランスなのかもしれません。
シャープさではどうしても高級屈折に劣りますが、やはりドブの長所は大口径です。現在は昔では考えられないような大口径がアマチュアでも入手、運用できるところが隔世の感です。
30cm、40cmは当たり前、50cmはたまた60cm級まで登場する昨今です。これらの大口径で観るM天体は圧倒的という以外、表現のしようがありません。
写真でしか観ることができないと信じていた馬頭星雲や、遥か数億光年彼方の銀河団など、私が再度星観に狂いだしたのは大口径のおかげです。オリオン星雲などは写真そのもののような見え方です。しかも眼視ですよ。いや、M42などは部分部分の濃淡は眼視のほうがしっかり認識できるので、この点では写真より上だと思います。まあ、眼視だと基本的に色の識別は難しいですが。
なぜ天体望遠鏡にはこれほど多くの光学系があるのか?これは一言で言ってしまえば、完全無欠の光学系が存在しないから、ということでしょうか。
過去、先人たちがそのときの最新鋭の光学系に改良に改良を加えた結果が今の様々な光学系になっているのでしょう。
様々な趣味において、道具にこれだけのバリエーションがある趣味はそう多くないと思います。しかもその気になれば道具そのものを自作することも可能です。
さらには観るだけではなく、写真も楽しめてしまうのもこの趣味の特徴でしょうか。
ひと口に写真といっても、これもいろいろな楽しみ方があります。
固定撮影に始まり、望遠鏡にカメラを接続しての直焦点撮影、拡大撮影、、、私は写真については、これまで固定撮影と直焦点を少しだけやる程度なので、あまり多くは語れませんが、いずれにしてもデジタル一眼の進歩が大きく貢献していることは間違いないと思います。
加えて、ウェブサイトで世界中から安価良品を誰でも取り寄せることが可能となったインターネットの普及も大きく貢献してくれています。
いろいろな機材で、いろいろな楽しみ方ができるこの天文という趣味、楽しみ方、ステップアップバリエーションは無限大です。
本当に素晴らしい!
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天文という趣味
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前置きがどんどん長くなってしまってますが、G村での人生を変えるできごと、とは一言で言えば「大口径の衝撃」でした。
忘れもしない2007年の2月下旬、G村の駐車場で一人こそこそと写真撮影をしていたところへ、大柄な男性二人が現れました。
なにやら双眼鏡を覗きながら、「あそこの星は赤緯マイナス二十云々。。」と会話を聞いている限りはかなりのマニアの方だな、ということはすぐにわかりました。私に声をかけてくれたのは、現在も楽しい観望仲間として交流させてもらっているワントリックポニーさんとケーメーさんでした。
ω星団の南中を観にこられたようです。当時の私はω星団も知らないド素人でした。
「こんな街頭の灯りがあるところで一人でやっておらず、「下」へおいでよ」と誘われ、その場の機材を片付け、「下」のグランドへ降りていきました。
時刻は午前1時を過ぎていた頃でしょうか。
そこには当時の自分の常識では考えられない、望遠鏡に見えない巨大な望遠鏡が並んでいました。ワントリックさんのNinja400とケーメーさんのNinja320はそのあまりの大きさに区別がつかず、ケーメーさんに「これも40cmですか?」と質問したのが昨日のようです。
その中にはそらさんもいました。ホワイティードブの25cmをEQ6赤道儀に載せていましたね。
なんといってもこの日の衝撃はNija400で観るM13球状星団でした。
これでその後の星観人生が大きく転換されたといっても過言ではありません。
中心部まで粒々に分離する球状星団。しかも写真ではなく眼視です。本当に信じられません。
M57にも度肝を抜かれました。M57といえば、6cmでは見えているか見えていないかわからないほど、15cmでもややそらし眼にしないとはっきりとは見えない対象でしたが、40cmだと濃い〜。そらし眼など全く必要ありません。
この日を境に「ドブソニアン」、「大口径」というものを強く意識するようになりました。
その後、その年の10月にNinja320を発注し、半年待たされた後、翌年3月下旬に私もNinjaオーナーとなりました。
大口径、おそるべしです。
次回よりようやく本題に入れそうです。
その4へつづく
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最初に入手したのはビクセンの確か、シリウス型という60mm FL800mmの屈折経緯台だった。ビクセンのエントリーモデルで、60mmでは一番下のクラス。経緯台は微動装置もついていません。小学校5年のときでした。
これで最初に観たのはやはり月だったと思います。
この頃この頃火星は小接近、土星の輪は消失状態でしたら、惑星観望の条件はあまりよくなかったです。
太陽も観ましたね。太陽投影板やら、サンプリズムやら、小遣いをためて少しずつ機材をそろえていきました。
この60mmで観たもので一番感動したものは、プレアデス星団でしょうか。
ケルナー40mmを入手し、20倍の低倍率で観るプレアデスの全景は感動モノでした。
この60mmはその後、長きにわたり使い続けることになります。
高校生のときにようやく架台を赤道儀にステップアップしました。
ミザールのSP赤道儀です。当時システム赤道儀の走りだったAR赤道儀の弟分です。当時の価格で38,000円くらいだったと記憶しています。
赤道儀を入手してからは、肉眼では見えない天体を目盛環を使って導入することを覚えました。こと座のリング星雲もなんとか導入し、見えたような気がします。
赤道儀を導入したものの、ハレー彗星を観測したくらいから、天文趣味からは少しずつ離れていき、大学生になってからは長い長い冬眠に入ることになりました。
冬眠途中、1回だけヘールボップ彗星を観望しましたが、基本、冬眠状態は続き、2007年に突如として発作が起こり、天文趣味へ復活することになりました。
きっかけは覚えていませんが、子供も大きくなり、時間的な余裕も出てきたということでしょう。
復活を決意したのはいいですが、なにぶん20年もブランクがあるので現在の天体望遠鏡事情もわかりません。そこで2007年版 望遠鏡・双眼鏡カタログで下調べをし、ケンコーのスカイエクスプローラー(SE)150Nを購入することに決めました。
なぜSE150Nにしたかというと、望遠鏡・双眼鏡カタログにもユーザーリポートが記載されていたこともありますが、KENさんのホームページでSE200Nの導入記が詳細に記載されていたので、それが決め手となりました。
加えて、天文経験者の持つ天体望遠鏡たるもの、赤道儀式でなければならん、という変なプライドもあり、当時ははじめから経緯台式は眼中にありませんでした。
また、天体写真というものもどうしてもやってみたかったため、赤道儀が必須となりました。冬眠前、天体写真はやったことがありませんでした。セメダインの糸で、十字線アイピースを作り、手動ガイドの真似事までがせいぜいでした。
ちょうど復活天体望遠鏡購入の1ヶ月前にデジタル一眼、Canon KissデジタルNを購入したこともあり、天体写真撮影を強く意識した機材構成となりました。
写真撮影と同様に興奮したのが、初めての「反射式」の所有、しかも口径はあのCX150と同じ150mm!正確にはCX150の口径は153mmだったと記憶しています。
更に赤道儀はモータードライブ付き、というか自動追尾機能内蔵。更に更に、自動導入付き。と、昔は絶対に手に入らない装備が今、現実のものとなろうとしていました。
復活しようと最新情報を漁っていたとき、自動導入などとともに一番驚いたのは、「アメリカンサイズって何?」、「2インチってなんだ?」ということでした。
日本におけるアイピースの企画が変わっていたことは全く知りませんでした。
アイピースのサイズといえば、24.5mm(ツアイスサイズという言葉は当時はなかったように思えます)、と36.4mmねじ込みの2種類でした。
SE150Nのファーストライトは確か2007年の2月上旬だったように記憶しています。土星が衝間近の頃でした。
ファーストライトは市内のそこそこ郊外の森林公園なるところへ行ったのですが、その後県内に「G村」という星観では有名なところがあるらしい、ということをネットで知り、2月下旬に初めてG村へ行くことになりました。
ここG村でその後の星観人生を大きく変えるできごとがあったのでした。
その3へつづく
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趣味は何ですか?と聞かれると、最近は躊躇なく、「星を観ることです」と答えるのですが、質問した人の反応はいまひとつです。同じく星観を趣味としているみなさんはこんな時、なんと答えていますか?
「天体観測です」とか「天文です」と答えたほうがわかりやすいですかね。
また、天文という趣味の素晴らしさを説明するのも簡単ではない。
「星を見てるだけで何がそんなに面白いの?」という質問も多い。
この趣味の良さをわからない人に無理に説明する必要もないのだが、自分でもなぜ、天文という趣味にはまったのかがわからなくなるときがある。
とはいえ、自分は天文という趣味がどうやら一生続くのだろうと思えるほど、自信を持って、天文が趣味だ、といえるくらい、日々の生活において影響が大きいものとなっている。
さて、そもそも自分が天文という趣味に目覚めたのはなぜか。
思い起こすと、天文趣味の原点は家にあった原色ワイド図鑑の「天体・気象」だろう。この図鑑で「宇宙」というものを知り、その巻末に天体望遠鏡が紹介されていた。天体望遠鏡に屈折式や反射式という形式が存在するのもここで知ったと思う。そこに載っていた屈折赤道儀がなんともかっこよく、いつかは天体望遠鏡を!と心に誓ったのかもしれない。この時おそらく小学校3年か4年くらい。
星への興味を増幅してくれた本に、学研の「ひみつシリーズ」というのがあったのを思い出した。確か最初は「宇宙のひみつ」、次いで「星と星座のひみつ」を買ってもらった。この中でも天体望遠鏡の構造について解説されており、その頃は寝ても冷めても頭の中は望遠鏡一色だったように記憶している。
当時、望遠鏡販売といえば、デパートのめがねサロンがメジャーでした。
そこで取り扱っているありとあらゆるメーカーのカタログをもらってきては、穴の開くほど隅からすみまで眺めていたものです。
入手したカタログの中で、一番高級感があったのがミザール望遠鏡(日野金属)のカタログでした。看板商品は、カイザー型とCX150。カイザーは当時の価格で15万円、CX150にいたっては218,000円でした。当時絶対に手の届かない望遠鏡でした。
CX150は完全に別次元の望遠鏡であり、心底かっこいい!と思っていたのはカイザーでした。焦点距離の長い屈折望遠鏡、特に赤道儀に乗ったものは本当にかっこいいです。
この頃には星を観たい、という願望は当然強かったですが、それ以上に強かったのは「天体望遠鏡がほしい!」という願望でした。
その2へつづく
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