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  歴史研究家「小嶋 秋彦」
  ※『日本創世紀』:倭人の来歴と邪馬台国の時代
http://blogs.yahoo.co.jp/matmkanehara/56576795.html
 https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784881160206

 第4章 モーセと「十戒石」

  (5) モーセ〔レビ族〕の死と埋葬地

  「申命記」は『モーセ五書』といわれる
 経典の最後のものでイブル語名は
 DVRYM という。
 DVR〔言葉、語〕の複数形で、
 モーセが神の言葉をイスラエルの人々に語り
 〔DVR:動詞形〕聞かせた事項を
 記録したものとの趣旨であるが、
 モーセの伝承も含まれている。
 最後章第34章は次のように述べる。

 34:1
  モーセはモアブの平野からネボ山に登り、
 エリコの向かいのピスガの頂へ行った。
 そこで主は彼にギレアデの全地をダンまで示し、
 34:2
  ナフタリの全部、
 エフライムとマナセの地およびユダの全地を
 西の海まで示し、
 34:3
  ネゲブと低地、すなわち、
 しゅろの町エリコの谷をゾアルまで示された。
 34:4
  そして主は彼に言われた、
 「わたしがアブラハム、イサク、ヤコブに、
  これをあなたの子孫に与えると言って誓った地は
  これである。
  わたしはこれをあなたの目に見せるが、
  あなたはそこへ渡って行くことはできない」。
 34:5
  こうして主のしもべモーセは
 主の言葉のとおりにモアブの地で死んだ。
 34:6
  主は彼をベテペオルに対する
 モアブの地の谷に葬られたが、
 今日までその墓を知る人はない。
 34:7
  モーセは死んだ時、百二十歳であったが、
 目はかすまず、気力は衰えていなかった。
 34:8
  イスラエルの人々は
 モアブの平野で三十日の間モーセのために泣いた。
 そしてモーセのために泣き悲しむ日は
 ついに終った。
 この記述を考察してみたい。
 「モアブMVABの平野」は続いて述べられる。
 「エリコYRKhVの向い]とあるように、
 ヨルダン川を間にエリコは西側にあって、
 モアブは同川と死海の東側、
 現ヨルダン国域を呼んだ地域名である。

 本書の第三部で説明することとなる
 イブルの12支族のうちのガド族が
 定着したところである。

 モーセは主の導きによりそこにある山
 ネブ山のうちのピスガの頂に 
 登ったというのである。
 
 続いて地称が記されている。
 「ギリアドGLID」名はGL-ID〔石塚-証拠〕で
 第三部第一章で述べる
 「ヨシュア記」の伝承「石の祭壇:石塚」が
 築かれたところである。

 「ダン」「ナフタリ」「エフライム」「マナセ」
 「ユダ」は12支族のうちの支族名である。
 
 「西の海」とは同地より西方にある地中海を
 いったものである。

 「モーセは主の命令によって
  モアブの地で死んだ」と述べられる。
 そしてその埋葬地はモアブの地にある
 ベト・ペオルBYT-PIVR〔家(神殿)-大きく開いた〕
 つまり、「大きく広い谷にある神殿」
 近くの谷と言っている。
 その地には
 モーセの家族(子供たち)も住んでいたに違いない。
 彼らもレビ族の一員としてガド族の祭儀に
 祭司として関係していたに間違いない。
 ネブNBV山は死海の北端の東側の山地である。
 
 「申命記」第34章は続けて言う。

 34:9
  ヌンの子ヨシュアは
 知恵の霊に満ちた人であった。
 モーセが彼の上に手を置いたからである。
 イスラエルの人々は彼に聞き従い、
 主がモーセに命じられたとおりにおこなった。
 34:10
  イスラエルには、
 こののちモーセのような預言者は起らなかった。
 モーセは主が顔を合わせて知られた者であった。  
 34:11
  主はエジプトの地で 
 彼をパロとそのすべての家来および
 その全地につかわして、
 もろもろのしるしと不思議を行わせられた。
 34:12
  モーセは
 イスラエルのすべての人の前で大いなる力を
 あらわし、大いなる恐るべき事をおこなった。

 「ヨシュア記」はすでにモーセの生存中から
 モーセ導きに従っていた者であるが、
 モーセの死の後は、
 彼がイスラエルの指導者であった。

  歴史研究家「小嶋 秋彦」
  ※『日本創世紀』:倭人の来歴と邪馬台国の時代
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 第4章 モーセと「十戒石」

  (4) 『出エジプト記』で述べられた
     十戒石の奉祭仕法

  第35章以下には、モーセがイスラエルの人々を
 指導して十戒石を奉祭する仕法を具体化していく
 様子が述べられる。

 4節から
 「主のもとに献納物を持って来なさい」と
 幕屋建設の準備のための
 「金、銀、青銅、青紫・緋色の毛糸」など
 多くの品がモーセによって集められる。

 その内容を
 ここに転載して述べる必要はないだろう。
 ただ第37章によると、十戒石は「箱」に
 納められるよいっている。
 そして第36章では祭壇を築くよう示されている。
 また祭司としてのモーセの兄
 アロンの祭服、胸当てや上着などの細目が
 指示される。
 第40章からは実際の幕屋の建設が始まる。

 40:1
  主はモーセに言われた。
 40:2
  「正月の元日に
   あなたは会見の天幕なる幕屋を
   建てなければならない。
 40:3
  そして、その中にあかしの箱を置き、垂幕で、
  箱を隔て隠し、
 40:4
  また、机を携え入れ、それに並べるものを並べ、
 燭台を携え入れて、
 そのともしびをともさなければならない。
 40:5
  あなたはまた金の香の祭壇を、
 あかしの箱の前にすえ、とばりを幕屋の入口に
 かけなければならない。
 40:6
  また燔祭の祭壇を会見の天幕なる
 幕屋の入口の前にすえ、
 40:7
  洗盤を会見の天幕と祭壇との間にすえて、
 これに水を入れなければならない。
 40:8
  また周囲に庭を設け、
 庭の門にとばりをかけなければならない。
 40:9
  そして注ぎ油をとって、
 幕屋とその中のすべてのものに注ぎ、
 それとそのもろもろの器とを
 聖別しなければならない、こうして、
 それは聖となるであろう。
 40:10
  あなたはまた燔祭の祭壇と、
 そのすべての器に油を注いで、
 その祭壇を聖別しなければならない。
 こうして祭壇は、いと聖なるものとなるであろう。
 40:11
  また洗盤と、その台とに油を注いで、
 これを聖別し、
 40:12
  アロンとその子たちを
 会見の幕屋の入口に連れてきて、水で彼らを洗い、
 40:13
  アロンに聖なる服を着せ、
 これに油を注いで聖別し、
 祭司の務をさせなければならない。
 40:14
  また彼の子たちを連れてきて、これに服を着せ、
 40:15
  その父に油を注いだように、
 彼らにも油を注いで、
 祭司の務をさせなければならない。
 彼らが油そそがれることは、
 代々ながく祭司職のためになすべきことである」。
 40:16
  モーセはそのように行った。
 すなわち主が彼に命じられたように行った。
 40:17
  第二年の正月になって、
 その月の元日に幕屋は建った。
 40:18
  すなわちモーセは幕屋を建て、その座をすえ、
 その枠を立て、その横木をさし込み、
 その柱を立て、
 40:19
  幕屋の上に天幕をひろげ、
 その上に天幕のおおいをかけた。
 主がモーセに命じられたとおりである。
 40:20
  彼はまたあかしの板をとって箱に納め、
 さおを箱につけ、贖罪所を箱の上に置き、
 40:21
  箱を幕屋に携え入れ、隔ての垂幕をかけて、
 あかしの箱を隠した。
 主がモーセに命じられたとおりである。
 40:22
  彼はまた会見の天幕なる幕屋の内部の北側、
 垂幕の外に机をすえ、
 40:23
  その上にパンを列に並べて、主の前に供えた。
 主がモーセに命じられたとおりである。
 40:24
  彼はまた会見の天幕なる幕屋の内部の南側に、
 机にむかい合わせて燭台をすえ、
 40:25
  主の前にともしびをともした。
 主がモーセに命じられたとおりである。
 40:26
 彼は会見の幕屋の中、垂幕の前に金の祭壇をすえ、
 40:27
  その上に香ばしい薫香をたいた。
 主がモーセに命じられたとおりである。
 40:28
  彼はまた幕屋の入口にとばりをかけ、
 40:29
  燔祭の祭壇を会見の天幕なる幕屋の入口にすえ、
 その上に燔祭と素祭をささげた。
 主がモーセに命じられたとおりである。
 40:30
  彼はまた会見の天幕と祭壇との間に洗盤を置き、
 洗うためにそれに水を入れた。
 40:31
  モーセとアロンおよびその子たちは、
 それで手と足を洗った。
 40:32
  すなわち会見の天幕にはいるとき、
 また祭壇に近づくとき、そこで洗った。
 主がモーセに命じられたとおりである。
 40:33
  また幕屋と祭壇の周囲に庭を設け、
 庭の門にとばりをかけた。
 このようにしてモーセはその工事を終えた。

 さてここで
 「十戒の石板」を「出エジプト記」などが、
 どうイブル語教典で表記しているか確認したい。

 第24章12節に KKhT-HAVN〔板-石〕とある。
 第31章18節、第32章15節には
 ShNY-LKhT-HIDT〔二つの-板-証の〕とある。
 第34章29節にも同様の表現があるが、
 また1及び4には
 ShNY-LKhT-AVNYM〔二つの-板-石の〕とある。
 
 「申命記」第9章10節、11節、第10章1節にも
 同じ表現がある。

 「出エジプト記」第32章15節には
 「板には文字が記されていた」とある。
 そのイブル語は KhTVYM〔書かれていた〕で、
 現在形の KhTV は「書く、記す、記録する」で、
 また同じ綴りでの
 名詞は「字、文字、筆跡」を表す。
 「筆跡」はその15において
 「彫り刻まれていた」とある KhRVT で、
 現在形が KhRT で「刻む、彫る」である。

  歴史研究家「小嶋 秋彦」
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 第4章 モーセと「十戒石」

  (3) 粛正と十戒石の再授与〔モーセが書いた〕

  主は民の非道を受けて粛正を行った。
  「出エジプト記」
 第32章25節から次のように述べられる。
 
 32:25
  モーセは民がほしいままにふるまったのを見た。 
 アロンは彼らがほしいままにふるまうに任せ、
 敵の中に物笑いとなったからである。
 32:26
  モーセは宿営の門に立って言った、
 「すべて主につく者はわたしのもとにきなさい」。
 レビの子たちはみな彼のもとに集まった。
 32:27
  そこでモーセは彼らに言った、
 「イスラエルの神、主はこう言われる、
  『あなたがたは、おのおの腰につるぎを帯び、
   宿営の中を門から門へ行き巡って、
   おのおの
   その兄弟、その友、その隣人を殺せ』」。    
 32:28
  レビの子たちはモーセの言葉どおりにしたので、 
 その日、民のうち、おおよそ三千人が倒れた。    
 32:29
  そこで、モーセは言った、
 「あなたがたは、おのおのその子、
  その兄弟に逆らって、きょう、
  主に身をささげた。
  それで主は、きょう、
  あなたがたに祝福を与えられるであろう」。

  ここにおいて、
 神なる主の祭司はこれまで
 アロン、モーセ兄弟だけであったが、
 主の命令に従ったレビの子(レビ族)の多くが
 祭司職に任命され、向後すべての時に
 その役目を果たすこととなったのである。
 
  この多くの犠牲を出した粛正の後
 イスラエルの民は主の指図によって
 嗣業の地へ向かって移動を始めたが、
 その民の習性はなかなか改まらず、
 主は彼らを改心させる施業を繰り返した。
 そうした後にやっと主は再び十戒を
 民に徹底すべくモーセに指示をする。
 〔第34章〕

 34:1
  主はモーセに言われた、
 「あなたは前のような石の板二枚を、
  切って造りなさい。
  わたしはあなたが砕いた初めの板に
  あった言葉を、その板に書くであろう。
 34:2
  あなたは朝までに備えをし、
  朝のうちにシナイ山に登って、
  山の頂でわたしの前に立ちなさい。
 34:3
  だれもあなたと共に登ってはならない。
  また、だれも山の中にいてはならない。
  また山の前で羊や牛を飼っていてはならない」。  
 34:4
  そこでモーセは前のような石の板二枚を、
 切って造り、朝早く起きて、
 主が彼に命じられたようにシナイ山に登った。
 彼はその手に石の板二枚をとった。
 34:5
  ときに主は雲の中にあって下り、
 彼と共にそこに立って主の名を宣べられた。
 34:6
  主は彼の前を過ぎて宣べられた。
 「主、主、あわれみあり、恵みあり、
  怒ることおそく、いつくしみと、
  まこととの豊かなる神、
 34:7
  いつくしみを千代までも施し、悪と、とがと、
  罪とをゆるす者、しかし、
  罰すべき者をば決してゆるさず、
  父の罪を子に報い、子の子に報いて、
  三、四代におよぼす者」。
 34:8
  モーセは急ぎ地に伏して拝し、
 34:9
  そして言った、
 「ああ主よ、わたしがもし、
  あなたの前に恵みを得ますならば、
  かたくなな民ですけれども、
  どうか主がわたしたちのうちにあって
  一緒に行ってください。
  そしてわたしたちの悪と罪とをゆるし、
  わたしたちをあなたのものとしてください」。
 34:10
  主は言われた、
 「見よ、わたしは契約を結ぶ。
  わたしは地のいずこにも、
  いかなる民のうちにも、
  いまだ行われたことのない不思議を、
  あなたのすべての民の前に行うであろう。
  あなたが共に住む民はみな、
  主のわざを見るであろう。
  わたしがあなたのためになそうとすることは、
  恐るべきものだからである。

 主はモーセの民にそれから入っていく土地の
 住民たちと契約を結ばないように、
 その土地の人々の神を拝まないよう言い渡し、
 以前告知した十戒と同様にイスラエルの民の
 取るべき態度を説明した。

 34:27
  また主はモーセに言われた、
 「これらの言葉を書きしるしなさい。
  わたしはこれらの言葉に基いて、
  あなたおよびイスラエルと
  契約を結んだからである」。
 34:28
  モーセは主と共に、四十日四十夜、
 そこにいたが、パンも食べず、水も飲まなかった。 
 そして彼は契約の言葉、十誡を板の上に書いた。
 34:29
  モーセはそのあかしの板二枚を手にして、
 シナイ山から下ったが、その山を下ったとき、
 モーセは、さきに主と語ったゆえに、
 顔の皮が光を放っているのを知らなかった。
 34:30
  アロンとイスラエルの人々とがみな、
 モーセを見ると、
 彼の顔の皮が光を放っていたので、
 彼らは恐れてこれに近づかなかった。
 34:31
  モーセは彼らを呼んだ。
 アロンと会衆のかしらたちとがみな、
 モーセのもとに帰ってきたので、
 モーセは彼らと語った。
 34:32
  その後、イスラエルの人々がみな近よったので、 モーセは主がシナイ山で彼に語られたことを、
 ことごとく彼らにさとした。

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 第4章 モーセと「十戒石」

  (2) 主の十戒石〔あかしの二枚の石板〕の授与

  「出エジプト記」は
 第21章から第31章にかけて、
 主がモーセにどのようにして神〔主〕に
 奉献するかを詳細に亘って説明して
 それに従うよう指図する。
 その説明内容については省略する。
  
 第31章の最後モーセに授与する。
 その18節は述べる。

 31:18
  主はシナイ山でモーセに語り終えられたとき、
 あかしの板二枚、
 すなわち神が指をもって書かれた
 石の板をモーセに授けられた。

 ここでいう「掟」はイブル語で IDT とあり、
 「証:あかし」の意義である。

 この部節に「シナイ山」と確定的に
 述べているのにも
 前の(1)「十戒の告知」で解釈したように
 si-na-ag〔与える-石-命令〕を
 背景とていることを信じさせる。

 また第32章15節〜16節にも述べられている。

 32:15
  モーセは身を転じて山を下った。
 彼の手には、
 かの二枚のあかしの板があった。
 板はその両面に文字があった。
 すなわち、
 この面にも、かの面にも文字があった。
 32:16
  その板は神の作、
 その文字は神の文字であって、 
 板に彫ったものである。

  同様の伝承は
 「申命記」第9章9節以下にも見られる。

 9:9
  わたし〔モーセ〕が石の板
 すなわち主があなたがたと結ばれた
 契約の板を受けるために山に登った時、
 わたしは四十日四十夜、山にいて、
 パンも食べず水も飲まなかった。
 9:10
  主は神の指をもって書きしるした
 石の板二枚をわたしに授けられた。
 その上には、集会の日に主が山で火の中から、
 あなたがたに告げられた言葉が、
 ことごとく書いてあった。
 9:11
  すなわち四十日四十夜が終った時、
 主はわたしにその契約の板である
 石の板二枚を授け、

 「申命記」がいう「契約」との
 イブル語は BRTY とある。
 主は二枚の石板をモーセに授けるや
 次のように言う。

 9:12
  そして主はわたしに言われた、
 『おまえは立って、
  すみやかにこの所から降りなさい。
  おまえがエジプトから導き出した民は
  悪を行ったからである。
  彼らはわたしが命じた道を早くも離れて、
  鋳た像を自分たちのために造った』。
 9:13
 主はまたわたしに言われた、
 『この民を見るのに、これは強情な民である。
 9:14
  わたしを止めるな。
 わたしは彼らを滅ぼし、
 彼らの名を天の下から消し去り、
 おまえを彼らよりも強く、
 かつ大いなる国民としよう』。
 9:15
  そこでわたしは身をめぐらして山を降りたが、
 山は火で焼けていた。
 契約の板二枚はわたしの両手にあった。
 9:16
  そしてわたしが見ると、
 あなたがたは、あなたがたの神、
 主にむかって罪を犯し、
 自分たちのために鋳物の子牛を造って、
 主が命じられた道を早くも離れたので、
 9:17
  わたしはその二枚の板をつかんで、
  両手から投げ出し、
  あなたがたの目の前でこれを砕いた。
 9:18
  そしてわたしは前のように
  四十日四十夜、主の前にひれ伏し、
  パンも食べず、水も飲まなかった。
  これはあなたがたが
  主の目の前に悪をおこない、
  罪を犯して主を怒らせた
  すべての罪によるのである。

  この「子牛の鋳造」とは
 他の信教の象徴であった。
 それを鋳造したというのは「十戒」のうちの
 第一
  「あなたには、わたしをおいてほかに
   神があってはならない。」またその
 第二
  「あなたはいかなる像も造ってはならない。」
 との命令に違反しているのである。

 次に「出エジプト記」第32章は述べる。

 32:1
  民はモーセが山を下ることのおそいのを見て、
 アロンのもとに集まって彼に言った、
 「さあ、わたしたちに先立って行く神を、
  わたしたちのために造ってください。
  わたしたちをエジプトの国から
  導きのぼった人、
  あのモーセはどうなったのか
  わからないからです」。
 32:2
  アロンは彼らに言った、
 「あなたがたの妻、むすこ、
  娘らの金の耳輪をはずして
  わたしに持ってきなさい」。
 32:3
  そこで民は皆その金の耳輪をはずして
 アロンのもとに持ってきた。
 32:4
  アロンがこれを彼らの手から受け取り、
 工具で型を造り、鋳て子牛としたので、
 彼らは言った、
 「イスラエルよ、
  これはあなたをエジプトの国から
  導きのぼったあなたの神である」。
 32:5
  アロンはこれを見て、その前に祭壇を築いた。
 そしてアロンは布告して言った、
 「あすは主の祭である」。
 32:6
  そこで人々はあくる朝早く起きて
 燔祭をささげ、酬恩祭を供えた。
 民は座して食い飲みし、立って戯れた。

 アロンによって鋳造された雄牛の像を
 「主」の姿と仮定するにしても
 「十戒」うちの
 第二の命令に違反したこととなる。
 それを知る「主」はモーセに諭す。

 32:7
  主はモーセに言われた、
 「急いで下りなさい。
  あなたがエジプトの国から導きのぼった
  あなたの民は悪いことをした。
 32:8
  彼らは早くもわたしが命じた道を離れ、
  自分のために鋳物の子牛を造り、これを拝み、
  これに犠牲をささげて、
  『イスラエルよ、
   これはあなたをエジプトの国から
   導きのぼったあなたの神である』
  と言っている」。

 そして、「主」は「モーセ」にエジプトから
 導き出した民全員を滅ぼし尽くすと、
 その怒りを述べる。
 そこで何と「モーセ」が「主」を慰め、
 民を全員滅ぼすのを留まらせたのである。
 「モーセ」は山を下って行った。

 「申命記」第9章20節は述べる。

 9:20
  主はまた、はなはだしくアロンを怒って、
 彼を滅ぼそうとされたが、
 わたしはその時もまたアロンのために祈った。
 9:21
  わたしはあなたがたが造って
 罪を得た子牛を取り、それを火で焼き、
 それを撃ち砕き、よくひいて細かいちりとし、
 そのちりを山から流れ下る谷川に投げ捨てた。
 
 また「出エジプト記」は述べる。

 32:19
  モーセが山を下って宿営に近づくと、
 子牛と踊りとを見たので、彼は怒りに燃え、
 手からかの板を投げうち、
 これを山のふもとで砕いた。
 32:20
  また彼らが造った子牛を取って火に焼き、
 こなごなに砕き、これを水の上にまいて、
 イスラエルの人々に飲ませた。

 この事件はイスラエルの人々が「主」との
 契約を破ったことを強調している。

 「出エジプト記」第19章第5節には
 次のように述べられている。

 19:5
  それで、
 もしあなたがたが、
 まことにわたしの声に聞き従い、
 わたしの契約を守るならば、
 あなたがたはすべての民にまさって、
 わたしの宝となるであろう。
 全地はわたしの所有だからである。
 19:6
  あなたがたはわたしに対して祭司の国となり、
 また聖なる民となるであろう』。
 これがあなたのイスラエルの人々に
 語るべき言葉である」。
 19:7
  それでモーセは行って民の長老たちを呼び、
 主が命じられたこれらの言葉を、
 すべてその前に述べたので、
 19:8
  民はみな共に答えて言った、
 「われわれは主が言われたことを、
  みな行います」。
 モーセは民の言葉を主に告げた。
 19:9
  主はモーセに言われた、
 「見よ、わたしは濃い雲のうちにあって、
  あなたに臨むであろう。
  それはわたしがあなたと語るのを民に聞かせて、  彼らに長くあなたを信じさせるためである」。
 モーセは民の言葉を主に告げた。

 この辺りの記述は繰り返しとなった。
 しかし、
 このような約束は人間の性格として
 すぐに忘却され無と化してしまう。
 人の心の哀れというべきだろう。
 民は「主」との契約を守らなかったのである。
 そのため「主」の指によって書かれた
 二枚のあかしの石板は
 敢え無く破砕されてしまい、
 「主」は二度と自身の指で
 石板に文字を書くことはなかった。

  歴史研究家「小嶋 秋彦」
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 第4章 モーセと「十戒石」

  (1) シナイ山における主の「十戒」告知

  「出エジプト記」第19章は
 次のように始まる。

 19:1
  イスラエルの人々は、
 エジプトの地を出て後三月目のその日に、
 シナイの荒野にはいった。
 19:2
  すなわち彼らはレピデムを出立して
 シナイの荒野に入り、荒野に宿営した。
 イスラエルはその所で山の前に宿営した。
 19:3
  さて、モーセが神のもとに登ると、
 主は山から彼を呼んで言われた、
 「このように、ヤコブの家に言い、
  イスラエルの人々に告げなさい、
 19:4
  『あなたがたは、
  わたしがエジプトびとにした事と、
  あなたがたを鷲の翼に載せて
  わたしの所にこさせたことを見た。
 19:5
  それで、もしあなたがたが、
  まことにわたしの声に聞き従い、
  わたしの契約を守るならば、
  あなたがたはすべての民にまさって、
  わたしの宝となるであろう。
  全地はわたしの所有だからである。
 19:6
  あなたがたはわたしに対して祭司の国となり、
  また聖なる民となるであろう』。
  これがあなたのイスラエルの人々に
  語るべき言葉である」。
 19:7
  それでモーセは行って民の長老たちを呼び、
 主が命じられたこれらの言葉を、
 すべてその前に述べたので、
 19:8
  民はみな共に答えて言った、
 「われわれは主が言われたことを、
  みな行います」。
 モーセは民の言葉を主に告げた。

  この「シナイ」 は初め荒野の呼称として
 登場してくる。
 同語のイブル語は
 SYNY で一般的に「柴」の語義である。

 「柴」が「出エジプト記」には
 すでにモーセが「ホレブの山」で
 神に邂逅した際「燃えない柴」
 SVF 名称で登場している。

 その時の「ホレブ」名は
 hur-bi〔山-神霊〕で「神の山」であった。

 この第19章において「荒野」を称する
 「シナイ」を単に「柴」とだけ
 解釈しておくのには疑問がある。

 Za-na-a〔土地-ない-水〕で
 「水のない土地(地方)」と
 解釈するのがよいと考える。
 
  ここの「山」でモーセは神に会った。
 つまり、
 同山は「ホレブの山(神の山)」に違いない。

 第19章は続けて言う。

 19:9
  主はモーセに言われた、
 「見よ、わたしは濃い雲のうちにあって、
  あなたに臨むであろう。
  それはわたしがあなたと語るのを民に聞かせて、
  彼らに長くあなたを信じさせるためである」。
 モーセは民の言葉を主に告げた。
 19:10
  主はモーセに言われた、
 「あなたは民のところに行って、きょうとあす、
  彼らをきよめ、彼らにその衣服を洗わせ、
 19:11
  三日目までに備えさせなさい。
  三日目に主が、すべての民の目の前で、
  シナイ山に下るからである。
 19:12
  あなたは民のために、
  周囲に境を設けて言いなさい、
  『あなたがたは注意して、山に上らず、
   また、その境界に触れないようにしなさい。
   山に触れる者は必ず殺されるであろう。
 19:13
   手をそれに触れてはならない。
   触れる者は必ず石で打ち殺されるか、
   射殺されるであろう。
   獣でも人でも生きることはできない』。
  ラッパが長く響いた時、
  彼らは山に登ることができる」と。

  ここではその山名が「シナイ山」と
 初めて述べている。

 SYNY は記述のように、また
 「出エジプト記」第3章で
 説かれているように「柴」の山であった。

 しかし、
 それだけではこの節の最初に敢えて
 そう記述する理由が明らかではない。
 「ホレブ山」の名でもよいはずである。
 
 「シナイ」名は
 「出エジプト記」第17章で
 「岩の上に」水を出させた際の山名でもある。
 その「ホレブ」は hur-bu〔山-泉〕と解釈し、
 「シナイ」はまた
  si-nag〔与える-(水を)飲むこと〕で
 「水を飲ませる」との語義があった。
 
 そこでこの第19章の主題
 「主が民に十戒を与える」であることを
 勘案すると SYNY の背景には
 si-na-ag〔与える-石-命令(指図)〕 で
 「命令(戒)の石を与える」がある。
 Ag には「命令する、指図する」と共にまた
 「愛する」との語義もあって、
 主の民に対する態度がみえてくる。

 「愛」があるからこそ、こうしろ、ああしろと
 指図して戒(いましめ)て導くのである。
 その主要な戒の数は「十」であり、
 「十戒」となる。

 第19章は続けて言う。

 19:14
  そこでモーセは山から民のところに下り、
 民をきよめた。
 彼らはその衣服を洗った。
 19:15
 モーセは民に言った、
 「三日目までに備えをしなさい。
  女に近づいてはならない」。
 19:16
  三日目の朝となって、
 かみなりと、いなずまと厚い雲とが、
 山の上にあり、ラッパの音が、
 はなはだ高く響いたので、
 宿営におる民はみな震えた。
 19:17
  モーセが民を神に会わせるために、
 宿営から導き出したので、
 彼らは山のふもとに立った。
 19:18
  シナイ山は全山煙った。
 主が火のなかにあって、
 その上に下られたからである。
 その煙は、かまどの煙のように立ち上り、
 全山はげしく震えた。
 19:19
  ラッパの音が、いよいよ高くなったとき、
 モーセは語り、神は、かみなりをもって、
 彼に答えられた。
 19:20
  主はシナイ山の頂に下られた。
 そして主がモーセを山の頂に召されたので、
 モーセは登った。
 19:21
  主はモーセに言われた、
 「下って行って民を戒めなさい。
  民が押し破って、主のところにきて、
  見ようとし、多くのものが
  死ぬことのないようにするためである。
 19:22
  主に近づく祭司たちにもまた、
  その身をきよめさせなさい。
  主が彼らを打つことのないように
  するためである」。
 19:23
  モーセは主に言った、
 「民はシナイ山に登ることはできないでしょう。
 あなたがわたしたちを戒めて
 『山のまわりに境を設け、それをきよめよ』
 と言われたからです」。
 19:24
 主は彼に言われた、
 「行け、下れ。
  そしてあなたはアロンと共に登ってきなさい。
  ただし、祭司たちと民とが、押し破って
  主のところに登ることのないようにしなさい。
  主が彼らを打つことのないように
  するためである」。
 19:25
  モーセは民の所に下って行って彼らに告げた。

  ここに語られるように「雷鳴と稲妻」及び、
 「煙〔雲〕」は主の坐すところに
 必ず表れる象徴である。

 また重要な事項は、
 モーセは兄アロンを伴って主のいる
 シナイ山の頂に登上したということである。
 つまりアロン、モーセの兄弟二人が
 「十戒」の告知の場に臨んでいあたのである。
 そしてそれ以後この家系は主の、つまり
 「天主教」の祭司の役目を負うこととなる。
 しかし、
 主と話ができたのはモーセだけであった。

  第20章で「十戒」が神〔ALHYM〕によって
 言い渡される。
 ここの主は「神」との表記で表れる。
 それまでは「主YHVH」と表記されている。
 
 第20章は語る。

 20:1
  神はこのすべての言葉を語って言われた。
 20:2
  「わたしはあなたの神、主であって、
   あなたをエジプトの地、
   奴隷の家から導き出した者である。
 20:3〔第一〕
   あなたはわたしのほかに、
   なにものをも神としてはならない。
 20:4〔第二〕
   あなたは自分のために、
   刻んだ像を造ってはならない。
   上は天にあるもの、下は地にあるもの、
   また地の下の水のなかにあるものの、
   どんな形をも造ってはならない。
 20:5
   それにひれ伏してはならない。
   それに仕えてはならない。
   あなたの神、主であるわたしは、
   ねたむ神であるから、
   わたしを憎むものは、
   父の罪を子に報いて、三四代に及ぼし、
 20:6
   わたしを愛し、わたしの戒めを守るものには、   恵みを施して、千代に至るであろう。
 20:7〔第三〕
   あなたは、あなたの神、主の名を、
   みだりに唱えてはならない。
   主は、み名をみだりに唱えるものを、
   罰しないでは置かないであろう。
 20:8〔第四〕
   安息日を覚えて、これを聖とせよ。
 20:9
   六日のあいだ働いて
   あなたのすべてのわざをせよ。
 20:10
   七日目はあなたの神、主の安息であるから、
   なんのわざをもしてはならない。
   あなたもあなたのむすこ、娘、しもべ、
   はしため、家畜、また
   あなたの門のうちにいる
   他国の人もそうである。
 20:11
   主は六日のうちに、天と地と海と、
   その中のすべてのものを造って、
   七日目に休まれたからである。
   それで主は安息日を祝福して聖とされた。
 20:12〔第五〕
   あなたの父と母を敬え。
   これは、あなたの神、主が賜わる地で、
   あなたが長く生きるためである。
 20:13〔第六〕
   あなたは殺してはならない。
 20:14〔第七〕
   あなたは姦淫してはならない。
 20:15〔第八〕
   あなたは盗んではならない。
 20:16〔第九〕
   あなたは隣人について、偽証してはならない。
 20:17〔第十〕
   あなたは隣人の家をむさぼってはならない。
   隣人の妻、しもべ、はしため、牛、ろば、
   またすべて隣人のものを
   むさぼってはならない」。
 20:18
  民は皆、かみなりと、いなずまと、
 ラッパの音と、山の煙っているのとを見た。
 民は恐れおののき、遠く離れて立った。
 20:19
  彼らはモーセに言った、
 「あなたがわたしたちに語ってください。
  わたしたちは聞き従います。
  神がわたしたちに語られぬようにしてください。
  それでなければ、わたしたちは死ぬでしょう」。  20:20
  モーセは民に言った、
 「恐れてはならない。
  神はあなたがたを試みるため、
  またその恐れをあなたがたの目の前において、
  あなたがたが罪を犯さないようにするために
  臨まれたのである」。
 20:21
  そこで、民は遠く離れて立ったが、
  モーセは神のおられる濃い雲に近づいて行った。  20:22
  主はモーセに言われた、
 「あなたはイスラエルの人々にこう言いなさい、
  『あなたがたは、
   わたしが天からあなたがたと語るのを見た。  20:23
   あなたがたはわたしと並べて、
   何をも造ってはならない。
   銀の神々も、金の神々も、
   あなたがたのために、造ってはならない。  20:24
   あなたはわたしのために土の祭壇を築き、
   その上にあなたの燔祭、酬恩祭、羊、牛を
   ささげなければならない。
   わたしの名を覚えさせるすべての所で、
   わたしはあなたに臨んで、
   あなたを祝福するであろう。
 20:25
   あなたがもしわたしに石の祭壇を造るならば、   切り石で築いてはならない。
   あなたがもし、のみをそれに当てるならば、
   それをけがすからである。
 20:26
   あなたは階段によって、
   わたしの祭壇に登ってはならない。
   あなたの隠し所が、
   その上にあらわれることのないようにする
   ためである』。

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