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サギソウという花をご存知でしょうか?
数少ない、野生の蘭です。
最大で4センチにも満たない白いはなですが、其の姿の優美さは、一度観たら忘れられません。
白鷺が羽をいっぱいに広げて飛んでいる姿そのものなのです。
都内では世田谷区の区の花になっています。
その昔は湿地帯に沢山咲いて舞っていたと想像されますが、悲しい言い伝えが残されています、
世田谷城に監禁状態になったお姫様が助けを求める手紙を白鷺に託して飛び立たせますが、敵方の弓に射落とされてしまった。其の後にこの花が咲いていたと言われています。
世田谷区は今でも、沢山の愛好家がいて、栽培し、一堂に集めて展示会もし、お祭りのようになっているようです。
私の実家 茨城県つくば市内にも、中学3年を卒業する頃までは、湿地帯に自生していました。
ワレメイケと皆が呼んでいる窪地に自然と水が溜まって、池になったような場所です。
明るい湿地帯でした。そこにはサギソウが良く咲いていました。
群れて飛ぶというのではなく、夏草の生い茂るなかに、ここに一つあちらに一つというように、一つを見つけると、其の視界の中に、何個か見つかるという具合の咲き方でした。
生まれ育った場所ですから、今頃はどこにどんな花が咲いているかというのは、熟知していました。
中学生の夏にサギソウのワレメイケに行って見たとき、何時もと何となく様子が違うと感じつつ、サギソウを探しながら歩いていましたら、50がらみのおじさんが、長靴を穿いて、サギソウを根こそぎ採取していました。
傍らに置かれた木の箱には、最早沢山のサギソウが捕らわれの身のようになって、移されていました。
サギソウが、この不条理劇の場面を何とかして・・・と声なき声で叫んでいるようでした。
私には確かに聞こえていました。
おじさんは私の存在には気が付かない風でせっせと、サギソウを小さなスコップで掘り起こしては箱に移していきます。
田舎の十四・五歳の女の子ですから、大人に対して抗議するなどとは、思いも至りません。
何するんだろう、何てことしてるんだろう と見ているだけです。
私はおじさんの行動をつかず離れずに見ていました。
小一時間も過ぎたころ、おじさんは乗って来ていた50CCのオートバイの荷台に箱を固定して、走り去って行きました。
私は呆然と立ち尽くして、サギソウの花が箱の上にチラチラと揺れながら遠ざかるのを見送っているだけでした。
後日 バスで45分程かかる、土浦市内の通りを歩いていましたら、サギソウが鉢植えになって売られていました。
背が低かったので、ワレメイケで採取されたものではないと、思いましたが、サギソウが商売されている事に驚きました。
現在では葉がお洒落に斑入りなども、出回っていて、この時期になりますと、大抵の花屋さんでは、4〜5本立てで、800円〜1000円位で売られています。
あれ以来、採取に来る人が増えてきてしまったのか、自生のサギソウは里では見られなくなってしまい、非常に残念でなりません。
どうして無言のまま、見送ってしまったのか?
何故一言、知らないおじさんに「ヤメテクダサイ」と言えなかったのか?と自責の念は今もあります。
今のお子さんでしたら、臆すということや、はにかむという事など殆んど無く、何時も立派に自分の考えを大人に向かっても、はっきりと言う事が出来ます。
45年も前の子供は 今の同年の子よりも、ずっと幼かった。
大人と子供がはっきり区別が出来ていた。
大人に物申すなんて出来なかった。
大人の世界と子供の世界がはっきりと別世界になっていたと私は思います。
昨今はその境界線が非常に曖昧で入り乱れていると私は感じています。
こまっしゃくれた子供、大人になりきれないで年ばかり重ねてしまっている大人、子離れできない母親も大人とは言えない様な・・?
パラサイトシングルと言われる子も大人とは言えない様な・・?
綺麗に鉢に整えられて、売買されているのを見ますと、哀れさが先にたちますが、つい買い求めてしまいます。
本当は違うんだよ〜もっと広〜い 湿地でポツン ポツンと、一人ずつ咲くんだよと思いつつ鉢植えを描いてみました。
少女時代の感傷も込められています。
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おはようございます。今は野生のサギ草は見られなくなりましたね。
栃木県の市貝町辺りの多田羅沼には昔、自生のサギ層が有って、その後保存の活動が盛んなようです。世田谷区の花:サギ草にはそういう伝説があったんですか。ありがとうございました。
2007/8/5(日) 午前 6:14
サギソウだけではありませんね、野草が収集家により盗掘され絶滅したり、絶滅の危機に瀕しております。昨日のお話しと同じで人間と言う生き物の愚かさが根っこにあります。みつさんの少女時代の感傷にポチ。
2007/8/5(日) 午前 8:20
今でも筍が掘り起こされたり、鉄製品が根こそぎ盗まれたり、心無い人達は後を絶ちません。悲しいことです。
でもみつさんの数十年前の純真さが目に浮かびます。でもその頃の心の傷が未だに心の傷として残っているのは、切ない思い出ですね。
2007/8/5(日) 午後 1:45
与太郎さんありがとうございます。野生の綺麗で珍しい花は、人の手で保護しないと、全国的に絶滅してしまいます。乱獲するのも人の手、保護するのも人の手、人間て、何やってんだろうね。
2007/8/5(日) 午後 6:26 [ みつ ]
楽描さんありがとうございます。愚かで救い難いのが人間なのでしょうか?
2007/8/5(日) 午後 6:29 [ みつ ]
N−320さんありがとうございます。自分さえ良ければという欲が原動力になって、悪い事に繋がっていくのかしら?45年以上も前の傷や思い出は返って鮮明に疼きます。
2007/8/5(日) 午後 6:32 [ みつ ]
鷺草、小さくて、可憐な美しい花ですね。 栽培が難しいとききましたが、、、、。知り合いに上手に咲いたからみて欲しいと何年も前に見せてもらったことがあります。 小さな鉢にたくさんの花を咲かせてまるで鳥が群れを成して舞っているようでした。
球根みたいなのを植えつけるんですよね。鷺草は姫路市の市花にもなっています。世界文化遺産 白鷺城(姫路城)は、真っ白で大変美しいお城です。
2007/8/6(月) 午後 2:17
gooogliesさんありがとうございます。姫路城の天守閣に登りました。急な階段を着物で。でもミニスカートより、良かったかなと。
2007/8/7(火) 午前 0:12 [ みつ ]
こんばんは、さぎ草 いいですね。ポチィ〜と。(●^o^●)
2007/9/4(火) 午後 7:44
花咲く爺さんありがとうございます。写真の方が圧倒的な美しさです。
2007/9/5(水) 午前 0:13 [ みつ ]
今年初めて一輪咲きました。
共通記事から伺いました。
世田谷区には鷺草伝説が民話などに、遺されていますね。
世田谷区民として、今年初めて栽培にチャレンジしました。、
2010/8/13(金) 午前 9:05 [ 古代遺跡めぐり<山下亭> ]
kodaiisekiさんありがとうございます。大好きな花です。サギソウ伝説を知りませんでしたので、調べてみます。娘は世田谷区成城に 嫁いでいます。
2010/8/13(金) 午前 9:20 [ みつ ]
来て下さって、心の通うコメントも・・・
ありがとうございました
絵は水彩ですか、それともイラストレーターか何かのソフトで
いいですね・・私も影響を受けたいものですが・・・
2010/8/17(火) 午後 3:02 [ - ]
ottoさんありがとうございます。この絵は、ボールペンで輪郭を描き、水彩絵の具で、色を付けました。
2010/8/17(火) 午後 4:16 [ みつ ]
早速にありがとうございます。
でしたら、私も段々とやってみたいです。
ところで、私のブログに気づいた訳を教えていただけますか・・
参考にしたいのです
2010/8/17(火) 午後 7:14 [ - ]