韓非子
第十二 説難(ぜいなん)篇 3 故にこれと大人(たいじん)を論ずれば則ち以て己(おのれ)を間(いさ)むと為(な)し、これと細人(さいじん)を論ずれば則ち以て重(じゅう)を売ると為す。その愛する所を論ずれば則ち以て資(し)を藉(か)ると為し、その憎む所を論ずれば則ち以て己を嘗(こころ)みると為す。その説を径省(けいせい)すれば則ち以て不智と為してこれを拙(しりぞ)け、米塩(べいえん)搏弁(はくべん)なれば則ち以て多と為してこれを弃(す)つ。事を略にし意を陳(の)ぶれば則ち怯懦(きょうだ)にして尽くさずと曰い、事を慮(おもんばか)りて広肆(こうし)なれば則ち草野(そうや)にして倨侮(きょぶ)なりと曰う。此れ説の難き、知らざるべからざるなり。
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