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こっちが復活しないねと突っ込まれ(アハ)生存確認はプロフィールからw

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1月に行った建築探訪旅行(「国内建築探訪+α旅行報告|ダイジェスト版」参照)で最初に訪れた場所。

建築関係者、もしくは建築に興味のある方ならば知らない人はいないと言っても過言ではない、あまりにも有名な建築「住吉の長屋」です。

■ 住吉の長屋

イメージ 1

■設計:安藤忠雄建築研究所
■構造:鉄筋コンクリート造
■竣工:1976年2月
■所在地:大阪府大阪市住吉区(個人住宅の為、所在地についてのいかなる問い合わせにも応じられません)

安藤忠雄氏が今から30年以上前に設計した氏の初期の代表作。
日本建築学会の1979年第31回作品賞を受賞しています。

正直、住吉の長屋についてはあまりにも語り尽くされ、私自身ここで書く事はありません(苦笑)



この建築は氏の原点でもあり、住宅建築として最も賞賛を浴びたと同時に、最も非難を浴びた建築でもあります。

イメージ 2

【写真左上:ファサード】
間口2間の敷地一杯に建ち、一切の装飾を排除した極めてプリミティブな表情。
悪化する都市の住宅環境から高い自立的環境を作りたかったと話す氏の意図が、このコンクリートの壁で覆われた長屋のファサードからもよくわかる。

【写真右上:玄関入口】
通りに面し立ちふさがる打ち放しコンクリートの奥に長屋が広がる。
どこか外界との接触を拒絶するかのような感覚すら覚えます。

【写真左下:玄関ポーチ】
グレーのコンクリートにグランドラインを与えるポーチの黒系タイル。玄昌石でしょうか?
このW800の入口を通った玄関の先にはすぐリビングがあるといいます。

【写真右下:メーター類】
無味閑散としたファサードから唯一見えるのがメーター類。
正面左手脇の壁にそれはあります。

まあ、流石にこれだけは手が届かないと色んな方が困ります(笑)



個人邸宅の為中を伺う事は出来ず、この地を訪れたとしても周辺から建物を見る事しか出来ません。
図面等は多くの書籍にも掲載されていますし、ネット上では、ここ(略図面)この辺(詳細)で長屋の姿を垣間見る事が出来ます。

間口2間×奥行7間のこのプランを読めば、住吉の長屋がいかに異端であったかがよく判ります。

建物を3分割し中央に中庭を配置することで、伝統的長屋(ここでは”住吉の長屋”と区別する為にこう呼ぶことにする)で見られる中庭、通り庭としての機能を持たせる。
また、この中庭が物議を醸したわけですが、全ての室は中庭を通じて連続している。つまり、雨の日は傘を差して、また寒い冬場は寒さに耐えて室から室へと移動しなくてはならないのです。

これを個人住宅でやってのけた安藤氏は・・・若気の至り?(苦笑)

伝統的長屋が持つ中庭の意味は、その制限された容積の中でやもすれば暗く、狭く、そして不衛生な住環境となる事を解消し、通風や採光、そして衛生を確保する事に存在の意義がある。

コンクリートの壁で囲まれ、意図的に外界と決別した中で時間や季節の変化を外にいる以上に感じることができる。この不便さを歓迎するかのような計画が”悪化した住環境から解放されたい。自律したい。”ということに対しての安藤氏からの答えなのかもしれない。
(「より悪化するじゃん」という突っ込みはここでは御法度です(汗))



住吉の長屋周辺
イメージ 3

【写真左:通りから長屋を見る】
場所は詳しくは書けませんが、大通りから何本か入った込み入った路地の通りに住吉の長屋はあります。
最初に長屋を見つけた時の印象は「実にひっそりと佇んでる」「(建物)ボリュームは小さい」でした。

両サイドの建物は建築当時から大きく変わってしまいましたが長屋は30年以上経つ今も何も変わっていない。
住吉の長屋だけが時間が止まっているよう。

建物正面については定期的なメンテナンスがなされているようで、コンクリートの表情も非常につややかで奇麗な状態が維持されていました。

【写真右:裏手から長屋を見る】
裏に回って唯一見える長屋の後ろ姿

分かる人にしか分かりませんが、公開されている図面ではこの長屋は完全な矩形のはずなのですが、実際には建物奥のボイラー室の部分とその2階部分が削られています。



個人住宅とはいえ、流石に有名な建築だけあって住所非公開の中私の他にも見学者が・・・しかも外国の方。

ここ住吉の長屋は住所が非公開なので事前に得られる範囲で下調べをしてから行きました。
結局はピンポイントで場所を特定する事は出来なかったので大凡の場所を特定して現地入り。名建築の匂いを感じ取ったか(笑)割りとすんなり見つける事ができました。

予定では多少迷うことも想定し、この後のスケジュールに少し余裕を持たせていたのですがそれも取り越し苦労。
そのかわり、余った時間を利用して近くの住吉大社も合せて探訪してきました(笑)



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ごめんなさい、後日旦那からよ〜きいたら彼は高卒なのに東大教授になったのが立派でファンだったらしいです。うそついてごめんなさい。

2008/5/12(月) 午後 9:37 [ わたこ ]

あぽさんこんばんは。
宮脇さんの宮脇スクール、宮脇塾ですね!
そこにリアルタイムにいる事ができたのなんて、私などから見れば夢のような話です^^。

2008/5/13(火) 午前 1:52 m_s_k_z

usausaさんこんばんは。
私は、その”ちょっと”だけでいいです(笑)

2008/5/13(火) 午前 1:54 m_s_k_z

わたこさんこんばんは。
いえいえお気になさらずに^^。

2008/5/13(火) 午前 1:55 m_s_k_z

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小学校のときにNHKの特集で拝見しました
懐かしいです!!
これを見て私は何故か大工になりたいと思ったものです(笑)
この長屋は 個人的イメージでは「子宮」ですかね
壁によって外の世界から完全に隔離され
壁によって住人が守られ 育まれていく
そんなイメージがあります
安藤氏はたしかプロボクシングもしてらしたような記憶があります・・・が?
彼の哲学的な建築は評価が分かれるのですね♪

2008/5/16(金) 午前 11:15 [ いわし ]

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これが安藤氏の原点の作品なんですか!!!
先日、こちらの普通の(そんな有名な方ではない)建築家の少しだけ家と庭を訪問させてもらったんですが、足元まで解放された窓にカーテンもブライドもなく、窓からの景色が絵のような感じになっていたので、全く逆の発想なのかなぁなどと、素人ながら思ってしまいました。

2008/5/17(土) 午前 11:47 な〜が

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M_S_K_Zさん、こんにちは

キャンパーの私にはこれ位、全然アリだと思います(笑
内向思考で開放させるって面白い試みだったんでしょうねー
こちらで周辺環境の写真と合わせてみたら、余計にそう思いました。

2008/5/17(土) 午後 6:49 oneway

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こっそり、遊びに来ました。

お時間がある時で結構ですので、宜しければ
私のブログにも遊びに来てください。

2008/5/18(日) 午前 11:57 [ ゆかりん ]

長屋と聞いて、連想していた建物とはずいぶん違ったのでビックリしました。
建築に関してはなにもわからないのですが、30年以上経っても、こうして人々を魅了し続けているということは、建物そのものも、安藤忠雄氏も、すごい存在なんだなと思います。
職場には、安藤氏や宮脇氏関連の蔵書があって、かなり古い資料でも取り寄せで頻繁に利用されているのですが、それでもm_s_k_zさんのように実際に見に行って得たものは、何にも変えられない財産になりますね。

2008/5/18(日) 午後 4:21 -

iwasidaisukiさんこんばんは。
建築=モノ作り=大工なので、その図式は合ってます(笑)
はい、安藤さんは元プロボクサーです、ちなみにリングネームは「グレート安藤」です。

2008/5/19(月) 午後 11:45 m_s_k_z

な〜がさんこんばんは。
な〜がさんがご覧になった邸宅が”外に開かれた建築”だとすれば、この住吉の長屋は”内に開かれた建築”でしょうかね。
住吉の長屋の中庭から上を見れば自分だけの空が広がっているので内でありながら開かれている、そんな建築だと思います。・・・とこの長屋には入ったことは無いのですが^^;同様な設計例を安藤さんの他の建築でも見ているので疑似体験です(苦笑)

2008/5/19(月) 午後 11:49 m_s_k_z

ONE WAYさんこんばんは。
アウトドアな方には快適な部類でしょうか^^;
キャンプでも雨が降ったら予定変更しそうな私にはやはり屋根はあった方が。。(爆)

2008/5/19(月) 午後 11:52 m_s_k_z

ゆかりんさんこんばんは。
はい、お邪魔します^^。

2008/5/19(月) 午後 11:54 m_s_k_z

けなふさんこんばんは。
宮脇さんの所蔵と聞くとすごい興味をそそります!
安藤さんと比べると余程現実的なので^^;

2008/5/19(月) 午後 11:55 m_s_k_z

アバター

反応が遅くてすみません。
なるほど、外に開かれた建築、ですか。
こんな感じでした:http://blogs.yahoo.co.jp/nagacumatz04/41865612.html

2008/6/4(水) 午前 4:43 な〜が

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実は10年程前に、ちょっとしたきっかけで中に入らせて
頂いたことがあります。
そのときの印象は・・・

言葉ではうまく言い表せないのですが、
建築が生きている。そんな感じで、
とても気持ちのよい中庭でした。

2008/6/6(金) 午後 0:56 [ jun ]

な〜がさんこんばんは。
拝見しました!
住吉の長屋は都市環境から切り離した中で自律した空間を作っていると感じますが、そちらのお庭を拝見したら贅沢なくらいな大自然で(笑)
自然の中に溶け込む住まいってやはり気持ちよくて素敵です^^。

2008/6/9(月) 午前 1:04 m_s_k_z

junさんこんばんは。
中をご覧になったのですね!!すばらしい経験です!
そういった経験の出来る方は殆どゼロで、殆どは書籍かweb情報から想像して感じるしかないんですよね^^;

2008/6/9(月) 午前 1:06 m_s_k_z

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長屋と聞いて、「ある あるよ。。。」住吉区にはそういうのが一杯あるよ〜っと、、、あれっ!!想像してた長屋じゃない、、けど!
この建物!どっかでみたな。。。想い出したぞ!!神社の帰りにチンチン電車の駅探してるときに確か横を通ったなあ〜♪

2008/7/11(金) 午前 4:04 [ オリーブ ]

アンジーさんこんにちは。
そうですね、いわゆる長屋には見えない建築です(笑)
この場所は非公開ですが、そこです、辺りにはそういったのもありますね^^;

2008/7/12(土) 午後 5:38 m_s_k_z


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