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庭にできたウサギの国
たくさんのふしぎ傑作集
河合雅雄/文 図子光俊/絵
福音館書店 ISBN:4-8340-1113-5
「たくさんのふしぎ」初期の頃のもので、傑作集にはなりましたが、今では絶版のようです。
もちろん図書館でリクエストして借りれば読めます。
著者の河合雅雄さんは、京都大学霊長類研究所長をされていた、
日本のサル学のパイオニアとも言われる有名なかたですが、
草山万兎のペンネームで児童文学作品も書かれています。
この本は子どもたちが庭で数匹のウサギを飼い育てるお話なのですが、
現実はおとぎばなしのかわいいウサギさんの世界ではなく、
ウサギもある意味人間以上に厳しい競争社会の中で生きていくのだという様子がわかります。
うちの子どもが1年生の頃、とっとこハム太郎の影響でハムスターを飼いはじめ、
初日にかわいがってなでてやるつもりが、いきなり噛み付かれてショックを受けていました。
アニメやゲームやお話の世界でしか動物を知らない子どもには、
やはり自分で飼ってみるというのはいい経験になると思います。
河合さんが別のところで書かれていた科学絵本に対するコメントが印象に残っています。
「今は、科学の絵本があふれている。すべてのジャンルにわたっておもしろい絵本がいっぱいある。
ところが、その氾濫に反比例して理科離れの傾向はむしろ加速している。すぐれた科学の絵本は
必要条件だけれど、充分条件ではないということだ。」
(別冊太陽:「かがくする心の絵本100」より。要約しています)
また「モンキーセンターでは自然観察会を行っているが、学芸員がこぼしている。
少し前は、虫好き、石好き、鳥好きの子どもが集まったのに、
今はお母さんに奨められたからという子どもばっかりだ。」とも。
考えさせられる言葉ですね。
今日は表紙の画像はありません。本は図書館に返してしまって手元になく、
WEBで探してもみつからなかったので・・・。あしからず。
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