千一夜物語
第八夜 学園七つ不思議(その二)
第八夜 学園七つ不思議(その二)
彼は一つ目の不思議を話してから、みちこの反応を待った。
「それからは?」とみちこは少し考えてから聞いた。
「それからはない。一つ目の不思議に関しては、これだけだ。」
「ふん。」
みちこは不満そうに唸った。
「その手のひらの跡は今でも現れるの?」
「現れるかもしれないが 、そのあと、誰も見た人はいない。朝一番にボートの模型を目にすることのできる人は、校内を掃除する清掃員だが、たとえ見たとしても、言わないだろう。そんなことを言ったら翌日からクビだ。」
みちこを右の手を広げて、五本の指の爪のネイルを眺める振りをして考えているようだ。あるいは考えている振りをしてネイルを眺めているのかもしれない。僕はなんだか手ごたえを感じ始めた。そこでわざと意地悪く
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