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僕は吸ったこともないし試してみたことすらない。けれどもその事件の人たちの気持ちは少し分かる気がする、というか僕も一応早大OBなんですけれども。少なくとも早大・慶大のような名門大学でなぜ?みたいな、マスコミの報道には違和感を覚えた。
その理由をいくつか。かつては大学に進学する人はそれほど多くなく、その中で早大・慶大といえばやはりエリートだった。終身雇用の制度もあったし、早大・慶大を出ただけで安泰、とはいかなくてもそれなりに誇れることだった。そう、つまりかつては早大・慶大といえば「特権階級」だったのだ。しかし、大学全入時代を迎えつつある現在、それに早大に通っていた身としてこれだけは言いたい、それほど大した授業が行われているわけではない、地方の大学と早大とどれくらい授業の質に違いがあるかといえば、それほど、世間で思われているほど違いはないのではないか、というかほとんど全員寝ているかぼーっとしているか、授業なんてつまんないね、なんてのがほとんどで楽しんでいるやつは彼女がいる奴、と大体相場が決まっていた。そう、かつて存在した「特権」という幻想がくずれつつあるのだと思う。
ただなんとなく早大・慶大に通っている人間よりも資格を取るために専門学校に通っている生徒のほうがずっと充実した毎日を送っているのかもしれない。我慢して勉強をしてきてしてきて、それでそれほど大学がつまらなくて、しかも大学を出たからって就職が確定するわけではなくて、第一志望のところに入れるやつなんて早大・慶大を出てたってほんの一握りで、という現実を見たとき、人は何を思うのだろうか?
たぶん、早大・慶大に入ったことで「特権」を得られるなんてことはほとんどない。そもそもこの情報化社会に大学は立ち遅れているのだから。今、早大・慶大に入ったことの特権を得ようとするならばせいぜい塾講師のバイトをするか、それかそれでもまだ合コン受けがいいくらい?けれどももちろん、早大・慶大だからってそれで全てがうまくいくとは限るわけがない。
大麻をやってしまった人たちってある意味、現状に満足できなかった人たちなんじゃないのかな?それが大学に見つからなくて、それで悪い方向に流れていってしまったのだろうと思う。大ばか者、と一言で片付けてしまうのは簡単だけれども、この事件はいろんなことを象徴しているのだと思う。一つは早大・慶大のようないわゆる名門大学にしかないもの、というものが消えてしまったこと。そして今の若者が抱える閉塞的状況を象徴しているのではないかと思う。
ちなみに僕は大麻には反対だし、すったことは一度もないですよ。けれども退屈で、無駄だなと分かっていた授業に毎日毎日縛り付けられていたころには本当に何でも悪いことはしてやろうと思いそうなこともあった。大学は嫌いだった。そしてあの授業は今でも一体何の役に立ったのかさっぱりと分からないでいる。苦労して、受験競争に勝ち抜いて、そしてそこにしかないもの、それだけの価値のあるもの、それを大学側が見出さなければ今後もこういう事件は起こるんじゃないですかね。
最後にもう一度だけ論点を確認します。早大・慶大という名門大学でなぜこのようなことが起きたのか?というような報道をマスコミはしていたのですが、昔と違って名門大学、というものの社会における価値、特権性が変わってきているので、僕は別に起きても不思議ではないのでは?と思い、今後、こういう事件が起こらないようにするには大学が変わらないといけないと思っています。
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