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トドの職場で販売されている商品の中に『羊羹玉』だったか『玉羊羹』だったか
あまり記憶が定かでは無いのだけれど、そんな類の生菓子がある。
あのカタチを見ているとついつい、昔の事が甦ってきて無償にムカついてくる。
別に食べるのはキライじゃない。
基本的に羊羹は自分では買わないものの、あれば食べるって感じ。
何故にムカつくのか・・・
忘れもしない、1○年前の新婚旅行での話・・・。
トド達は結婚式の翌日に新婚旅行に出掛けて行った。
場所は・・・そう、初冬ともいえよう『北海道』
海外旅行なんてサラサラ考えてなかったし、長時間飛行機に乗るのがキライなだけ。
そして言葉が通じるという事と、美味いものをたらふく食べたい!という理由からである。
その美味いもの・・・で事件が起きた。
新婚旅行の数日目にトド達は「阿寒湖」にあるホテルに宿泊した。
もう一組トド達と同じ様に新婚旅行プランでまわっているカップルもいた。
その日の夕食は大広間で、他の一般客と同じ食事。
しかし新婚旅行で来ているので、確かお膳の横には可愛い花かなんか飾ってあったと思う。
隣りにはもう一組のカップルもいて、同様のサービスを受けていた。
食事の内容は、さすが北海道だけあって「タラバガニ」がドーン!とか「毛がに」がドーン!
食べ切れない位のご馳走である。
その中に、小さい小鉢に緑色の『玉羊羹』みたいな物が入っていた。
「これは何かな?」
なんて言いながら不思議そうに見ていたように思う。
するとそこへ、テーブル担当の仲居さんらしきお姉さまが説明にやって来た。
お給仕するために来たようだ。
「コレはですね『毬藻豆腐』って言って、こうやって食べるんですよ」
フーンそうなのか・・・食べ方はなんざ『玉羊羹』と変わりやしない。
爪楊枝でプチッと刺すと、まわりのゴム袋が割れてプルリンと出てくる仕組み。
しかし、柔らかいのでなかなか刺せない。
2人とも困っていたら仲居さん、にゃあ様の手を取り「こうですよぉ〜」と教えている。
上手く出来たら「きゃあ!上手上手!」と騒いでいる。
で、トドも教えて貰おうと「あの・・・」と声を掛けると無視された。
エエッ?! なんで無視すんねんっ! そこで1回目のプチッ!
そしてカニが出て来た時、甲羅を外すのに手間取っていたらまたまたその仲居さん、
にゃあ様のカニだけパカッと外し、トドには無視。
あまりにムカついて隣りのカップルの方も見てみると、同じ様な仕打ちを奥さんが受けていた。
顔がヒクヒクし、黙り込んじゃって泣きそうだった。
トドは黙っちゃいない、ムカついたら即行動。言葉にしなくても仕返しはキッチリする。
仲居さんの着物の膝あたりに、偶然を装ってカニミソ飛ばしてやった!
「アラッ!ごめんなさい。後は自分達で出来ますから!」
と強く言って仲居さんを追い払った。
にゃあ様は、あまり過剰なサービスに気付いていなかったようで、
でっかいカニが出て来た事と『毬藻豆腐』のマズさに驚いておりました。
その日はムカムカムカついたので、大きな「タラバガニ」食べ残してしまった。
夜中にお腹が空いて後悔した。
「チッ!タラバの2・3本、隠して部屋に持って帰れば良かった!」と。
それ以来である。『玉羊羹』を見て、握り潰したくなるのは。
ちょっと大人気ない、昔話でした。
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