二重国籍

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米国の国籍法は出生地主義なので、アメリカの領土内で生まれた子は両親の国籍に関係なく、無条件でアメリカ国籍が得られるそうだ。
韓国には、両親は韓国人だが、出生が米国であるため米国籍をも持っている子供達が多い。
夫が米国に留学していた時同行して、たまたま現地で長男を産んだ友人がいる。
ところが、米国籍取得のため、出産前わざわざ米国に行って産んで帰ってくる親が急増している。
「遠征出産」と呼ぶ。これが韓国では社会問題になっている。

「遠征出産」の理由は大きく二つ。韓国という国に絶望して(昨今は特にそうだ)
子を世界一の強国にまかせたいという気持ち。
米国や日本のパスポートが、世界のレベルでどれほど大きな威力を発揮するのかを
私は韓国に来てはじめて聞き知った。
そして、男の子の場合、兵役にとられるのを防ぎたいという気持ち。

生まれながらの二重国籍者。息子もそうだった。日韓両方の戸籍に入った。
満二十一才になるまでに国籍を選択すればいいので、
どちらの国の人間になるか、親としては、ある程度成長した本人に決めさせたかったからだ。

ところが現行の法律では、出生と同時に二重国籍となった男子は、満18才になる年の前年までに、
韓国籍を離脱しないと徴兵されることになっている。
これを後になって法務部のHPで知った。

「どっちにせよお前は、軍隊に行かなきゃいけないんだって」
「ふーん」
会話、これで終わり。
なんと無関心な息子。

     先の友人の長男だが、年が息子よりひとつ下。この法律をたぶん知らないだろうと思って
     教えてあげた。
     ここの子はソウル大をめざすくらいに出来がいいので、本人家族ともかなり悩んだらしいが、
     結局期限ぎりぎりになって、韓国籍維持を決めた。

そして、息子が満18才を過ぎた時。在留期間を延長するため、出入国管理事務所に行った。
息子のような場合は、日本人として在留ビザも持っていなければならない。
それまでは父親が韓国人だということで、手続きも簡単だったが、
満18才を過ぎると、やたらうるさい。在学証明など出せという。
当時息子は、高校を卒業し、いくつか受けた大学の合格通知を待機中だった。

「面倒くさいんだけど...どうする?日本国籍放棄する?」
「うん」
再び、会話、これで終わり。
なんと無気力な息子...

もし、息子が、学業でも何でも、ある分野で人より大きく秀でていたりしていたら、
私は、もしかしたら早めに日本国籍選択を勧めていたかもしれない。
本人がどう決定するかは別として。
海外留学経験のある、主人の甥や姪なども、しきりに日本人になった方がいいと言っていた。
軍隊で若い日々を浪費させないように。
より大きな世界ではばたくことができるように。

でもそれは結局親のエゴイズムに過ぎない、と思う。
最終的な決定は、本人にしかできない。

今度、法律が変わる。
二重国籍者でも、兵役を終えない限り、韓国籍を離脱できなくなる。
ただでさえ、韓国籍を取得希望の中国人でごったがえしている国籍業務出張所に
今のうちに、二重国籍である息子の韓国籍を捨てさせようと、韓国人の親が大挙押し寄せている。

国籍業務出張所。
昨年、息子の、日本国籍離脱書を出しに行った。
受け取った係官が、「おや、これは、反対だね」ともらしていた。
反対で悪かったねぇ、と私は心の中でつぶやいた。

   参考  http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/05/11/20050511000071.html
       http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/05/16/20050516000039.html  

名前の次に問題になったのは、言葉だった。
母親がこどもに話しかける言葉を何にするか。
私が日本語を使えば、当然自然に日韓バイリンガルになるだろう。
韓国語と日本語は、文法上よく似ているから、それほど困難ではないはずだ。

ただ。
大学時代だったかに読んだ本の一節が、いつも頭に残っていた。
17種類の言語に精通したスペインの思想家が、次のように言っていたという。

人間の形成に決定的な役割をするのは、ひとつの言語だ
ひとつの言語さえ自分のものにできないうちに、外国語を勉強することほど愚かなことはない
ひとつの言語が肉となり血となってはじめて、外国語に移るべきだ
        講談社現代新書「ドン・キホーテの哲学-ウナムーノの思想と生涯-」佐々木孝著

我々夫婦は韓国に生活基盤を持つ、ごく平凡な庶民。
世界中をまたにかけて、活躍するような能力もない。
離婚でもすれば別だが、先々日本で暮らす予定もない。
亭主との意思疎通も、最初から韓国語だった。
それで、内心少々寂しくはあったものの、こども達を韓国語で育てた。

話しかける時は、正確を第一に心がけた。
正直、会話にはあまり自信がないので、できるだけ絵本を読みきかせた。
亭主が子煩悩(というか配偶者より万事こども優先)なので、
こどもと話したりする時間が他の家庭と比べ多かったのは助かった。
こども達も私も、近所の友人達に恵まれたのも有難かった。

結果的に息子と娘は、母語が韓国語だ。
使いも教えもしなかったけれど、日本語も、少しはできる。(特に聞き取り)
幼い頃は、母方の祖母と接することで覚え、
中高生になってからは、自分でマンガやインターネットなどで吸収した。

時折、「もったいない」と言われることがある。
母親がずっと使っていれば、こどもたちは日本語がもっと上手かったかもしれない。
だが、少なくとも今までは、一度も後悔したことはない。

1985年11月に、息子がうまれた。
この年は、日本の国籍法が変った年でもある。
従来は父親が日本国籍である場合に限り子どもも日本国籍を取得できたが、
1985年1月1日より、片親いずれかが日本国籍であれば、日本人になることができるようになった。

その前から、もし子どもができたら、日本読みでも韓国読みでも同じか似ている漢字で、
しかもどちらの国ででも不自然ではない名前をつけようと考えていた。
そして亭主の同意も得た。

韓国では息子につける名前の、漢字の一字はあらかじめ決まっていることが多い。
トルリムチャ(돌림자)という。
亭主の友人は名前が「龍(용-ヨン)」で始まる。兄弟も、いとこも皆同じ。
先祖の誰それから、数えて何代目の子孫である、というのが一目でわかるしくみになっているわけだ。

亭主の家の場合は先祖とされる人こそ有名な人だが、
支流のまた支流の末のせいか、この拘束がなかった。
したがって、親の自由勝手に名前がつけられる。
(もっとも、知り合いのわりと名家の長男は、系図にのっている名前と、戸籍上の名前が違う。
 ここも親がトルリムチャを嫌ったらしい)

私のような思いを持った人は、結構いるわけで、
息子より少し早く生まれた知人(父が日本人、母が韓国人)の長男の名は、信。(しん、신-シン)
在日韓国人夫婦の友人のところの長女は、貴恵。(きえ、귀혜-キヘ)
うちの息子は、準(じゅん、준-ジュン)娘は悠里(ゆうり、유리-ユーリ)という。
両親が辞典と首っ引きでつけた名前だ。

もうしょうがない、いくら研究してもこれくらいしか見当たらないと、最後は妥協でついた名だが、
今考えると、世界のどこに行っても(行ったことはないけれど、たぶん...)
呼びやすい簡単な名前なので、本人はともかく親としては気に入っている。

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