ファイブビートのアルチザン

日記を書いたことのない男のブログなんで・・・

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第136話 紅い花


  川に向かって3人の人影が まっすぐ伸びている

  その人影は 小さい妹を背負った僕と 
  金太郎飴とラムネのボトルが入った箱を 抱いて立っている
  行商人だった僕の母親だ

  母親は「泣くのじゃないよ」と 涙の渡り鳥を 切なそうに歌っていた

  これが僕の 最も古い記憶だ

  3月10日 東京大空襲の日
  僕と妹は その川へ逃げた
  なのに どこの川だったのか さっぱり思い出せない

草野大悟のこのナレーションの後、DONOVANの「The river song」が流れます。

つげ義春の「紅い花」をNHKが1970年代にドラマ化したときのプロローグです。

この作品は時折youtubeでアップロードされたりしていて、それを見る機会が
あったわけですが、この冒頭部だけは常に消されずにアップロードされています。

つげファンであれば、この作品の評論をするところですが、私の場合は
草野大悟ファンなので、大悟氏の演技に注目してしまいます。
あと、藤原釜足や樋浦 勉など往年の名バイプレイヤーの演技も
実はこの作品の着目点でもあります。

草野大悟の太くて憂いのある声はこの人の最大の特徴でもあり、
このドラマでもぴったりハマっていると思います。

でも、一番ハマっているのはやっぱり「The river song」。
東京大空襲をモチーフとした作品で、英国人の音楽が合うなんてのが
不思議なものですが、Donovanの叙情的な歌声がぴったり合っている印象です。

酩酊の後、ふと寂しくなったら、高田渡の歌か「The river song」を。




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