谷川俊太郎さんの人生の詩〖さようなら〗
私の肝臓さんよ さようならだ
腎臓さん 膵臓さんともお別れだ
私はこれから死ぬ所だが
かたわらに誰も居ないから
君らに挨拶する
長きにわたって私のために働いてくれたが
これでもう君らは自由だ
どこなりと立ち去るがいい
君らと別れて私もすっかり身軽になる
魂だけすっぴんだ
心臓さんよ どきどきはらはら迷惑かけたな
脳髄さんよ よしないことを考えさせた
目耳口にもちんちんさんにも苦労をかけた
みんなみんな悪く思うな
君らあっての私だったのだから
とはいうものの君ら抜きの未来は明るい
もう私は私に未練がないから
迷わずに私を忘れて
泥に溶けよう空に消えよう
言葉なきものの仲間になろう
暗い詩かな!と思って読んでフフフと笑える所がある。ユーモラスな所が素晴らしい・・生きるって楽しいと思える詩だ。
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