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高いところから

午後、2014年に、いったい東京はどうなっていくのだろうかと、
都庁舎45階に上って都を一望。
猪瀬直樹の失脚は、事態の推移を見る限りでは擁護の余地はないと思いつつも、
あまりにシンプル(一見)な事件なだけに、
謀略だとか、隠然たる政治的な力だとかいった、
いわゆる「政治の闇」(みたいななもの)の存在について思いを巡らさざるをえない。
金銭の授受が事実だとして、
なぜピンポイントで猪瀬にこの不可解な事件の焦点が当てられ、
そして慌ただしく終息(するように見える)に向かうのか、
猪瀬の退場によって誰がどのような利権や既得権益を守れたのか、
あるいはもっと別の、われわれの想像できない力が作用しているのかどうか、
様々に取り沙汰されてはいるものの、
いまのところ、すべては謎である。

ずっとその昔、
市ヶ谷の居酒屋での、フリーライターの懇親会で、
猪瀬直樹と何度か同席したことがある。
確か、佐野眞一や足立倫行などといったヒトもいたような気がする。
あるとき、「近々『週刊文春』に「火曜日の放火魔」という記事を書く」と猪瀬が話していたので、
早速、その掲載号を買ってみた。
記事は、それまでの週刊誌の記事や「ノンフィクション」とは明らかに違う、いわゆる「ニュージャーナリズム」ふうの文体や内容構成だったが、駆け出しの自分にはあまりピンと来るものがなく、
また、佐野眞一から「いつまでも吉本隆明とかいってるんじゃない、バカ!」とか言われて、
その集まりとは疎遠になった。

ただ、眉間に皺を寄せ、早口でまくし立てるこの同郷の年長者を嫌いではなかったので、
都知事になったときは歓迎した。
原発や東電に対する批判的な姿勢にも期待していただけに、早すぎる辞職は残念というのが、感想だ。

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