舞茸な日々

暑くなるとアブが出るので山に入れません。

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ヨニンカンの夕べ

元日は友人宅に集まって久しぶりにトランプの「ヨニンカン」を楽しんだ。
「ヨニンカン」というのは津軽地方で昔から盛んな「ゴニンカン」ゲームの四人でやるバージョンで、元々は「四人関係」の略である。
今回この記事のためにググッてみたら「ゴニンカン」は津軽藩の時代から楽しまれてきたとあるので驚いた。
トランプって日本では明治になってから一般に拡がったものじゃないの?
確かに私も子供の頃から冬休みなどはこれで遊んでいたが、そんなに大昔から「ゴニンカン」があったというのはどうも眉唾だ。

ゴニンカンは津軽では人がたくさん集まると必ずと言っていいほど誰かが始めるゲームで、私も大人になってからは正月とか通夜のときとかに楽しんでいる。
この頃は全国的にも有名になりつつあるようで今月20日には五所川原市で第14回世界選手権大会が開催される。
ゴニンカンそのものが津軽にしかないのだからここでやる大会がイコール世界大会なのだ。

知らない人のために簡単にルールを説明すると、これはトランプの絵札を集めて多く取った方が勝ちというゲームである。
絵札はエース、キング、クイーン、ジャックの4枚4組で計16枚。
エースが一番強く次に数字が多い順に強くなり、強いカードを出した人が弱いカードを取れる。
親が出したカードと同じ絵柄のカードを皆が出し、その中で一番強いカードを出した人がそのとき場にある絵札を全部取れる。
それだとエースを持っている人が圧倒的に有利だが、ここに「切り役」というのがあるのでそうは行かない仕組みになっている。

「切り役」(略して「役」)はその時々の勝負で順繰りに変わり、普通スペードは使わない。
「役」はそのとき回っている柄のカードを持って無いときに使えて、そのときは出ているどの絵札よりも強い。
たとえば「役」がダイヤのとき、親がハートを出したとして誰かがハートの絵札を出したとする。
自分が出す番になってもしハートが無いときには、その「役」のカードを出せばたとえそれが役のなかでは一番弱いダイヤの3の札(2の札は最初に抜くので3が一番小さい)であったとしてもそのとき出ている絵札を取ることが出来るのだ。
こうして役を行使することを「切る」と言う。
ただし役でも数字が大きい方が強いから、自分より後で誰かにもっと強い役で切られると3は一番弱いので絵札は取れない。

当然一番強いカードはそのときの勝負の役のエースということになる。
ところがそれより強いのがジョーカーである。
ジョーカーはどのカードの時でも(自分がその柄を持っていようがいまいが)使えるし、自分が親の時は皆が出すカードの柄を指定することもできる。(スペードを出せとかハートとか決められる)
しかしジョーカーにも弱点があって一番最後には使えない。
ジョーカーは絵札でもないので一番最後まで持っていたらまったく価値がなくなってしまうのだ。
また一番最初に使うときはその勝負で絵札を16枚すべて取らないといけない。
よほどいい手でないとそんなことは不可能だから最初からジョーカーを使うことはまずない。

ゴニンカンでは役のエースを持っている人とジョーカーを持っている人がグループになり、残りの3人と戦う。
持っている方を「関係」と呼ぶ。
初めに自分たちが関係であるのを宣言してやるときもあるが、「黙りカン」の時は誰が関係かどうかを伏せてゲームを進める。
「黙りカン」だとメンバーの出した札などから誰が敵か味方かを判断しなければいけないので難易度が増して面白い。

ゲームの流れとしては、まずスペードのエースを持っている人がそれを出して一番最初の親になる。
これがあるのでふつうはスペードは「役」にしないのだ。
役はクラブ、ダイヤ、ハートの順番で繰り返す。
だから一番最初の役はクラブである。
スペードのエースを出して誰にも切られないで一巡するとエースを出した人がまた親になる。
次に親は自分の好きな柄のカードを出す。
このとき皆が出したカードを見てスペードがあとどれくらいあるかなどを推測する。
ゴニンカンの場合一人に10枚づつ手札を配るので数を合わせるためにクラブ、ダイヤ、ハートの2を抜いている。
だからスペードは全部で13枚あるが他の柄は12枚づつしかない。
自分が何枚持っていて今までに場に何枚出たかであとどのくらい残っているかはわかるので、役で切られないように注意しながら出す柄を決めないといけない。
平均すれば一人2枚から3枚あるはずだがなかなかそうはならないのだ。

せっかくスペードのエースだけでなくキングも持っていたとしても、最初にエースを出した時に別な人がクイーンを出していたりすれば、その人はもうスペードは持ってないかも知れないし、まだジャックも持っている可能性もある。
その人にスペードがなければ当然そのときの役のクラブで切られてキングを取られるし、反対にジャックまでついてくるなら大儲けだが、次にキングをだすか否かは賭けである。

だからいったん無難な別なカードを出して他の人に親を譲り、自分が最後にスペードを出すチャンスが巡ってくるまでキングを持っておくという方法もある。
しかし別な人がスペードを指定したときはまた出すかどうか悩まなければいけないし、うまくすれば切られることなくジャックも取れるときもある。
または自分が役札をたくさん持っているときは、最初に役札をどんどん出させて皆の役を無くしてしまうという方法もある。
役がないときはそのとき場に出ているカードの数字が一番大きいのが一番強い。
これを「権利」という。
ゴニンカンの上手な人はこの権利もうまく使う。
一番最後に権利を確保して誰ももう役のカードを持っていない場合、なんでもないカードで他の絵札を何枚も取れるときもあるのだ。

こうしてゲームは進んで行く。
最初からその柄のカードが一枚も無いということはあまりないが、ゲームが進むほど無くなるカードが増えて切る(切られる)機会も増え、白熱してくる。
ジョーカーがまだ出ていない局面で絵札が何枚も場に出るような展開になると、いつ使われるかとスリル満点である。

もし誰かがジョーカーを使ったり役のエースを出したりすれば、その時点で残りの人はその人が敵か味方かわかるので、味方であればわざとその人に絵札が集まるようにしなければいけないし、敵なら妨害しないといけない。
勝負は最終的に関係グループと関係じゃないグループの絵札の数の差で決まる。
関係グループは過半数の9枚以上を取れたら勝ちである。

こうして関係が勝ったとしたら次の回は関係組が自分に配られた手を見て役を決めることができる。
ふつうは最初の3枚だけ見て決めるのがルールのようだ。
このときはスペードを役にしても良い。
二回目以降は関係、非関係がはっきりしてるので勝負は簡単だ。
関係組は今度は最強のジョーカーや役のエースがあるかどうかはわからないので苦戦を強いられる。
だから役を何にするかはとても重要である。
二回目は関係が8枚取れば勝ちになる。
三回勝ち続けると関係は解消し、また次のダイヤを役にして「黙りカン」が始まる。

元日私たちがやったヨニンカンはジョーカーと役のジャックを持っている人が関係になる。
黙りカンなので誰が敵か味方かわからないし、ヨニンカンの場合は一人で両方持っているときは対面に座っている人が関係になるルールなので、自分で知らずに関係になって味方を攻撃している場合もあって面白い。
金を賭けないゲームだったが楽しい夜だった。

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閉じる コメント(6)

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おもしろそうですね、あとで、ゆっくり読みます。

2008/1/3(木) 午後 1:29 [ ろく ] 返信する

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ぶんぶくさん、ゴニンカンもなかなか奥が深くて面白いトランプゲームですよ。
ぜひ覚えて楽しんでください。

2008/1/3(木) 午後 3:13 [ マイタケオヤジ ] 返信する

マイタケオヤジさん、下北でもやりますよ。私は、もう何十年もやっていませんが、一応ルールは分かっています。だが、解説でより具体的に蘇ってきました。津軽地方では有名ですよね。

2008/1/3(木) 午後 6:50 タケ 返信する

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タケさん、下北でも昔からやっていましたか?
南部の人は最近まであまり知らなかったみたいですよ。
津軽は下北とは南部以上に交流が深かったという証拠になりそうな話しですね。

2008/1/3(木) 午後 8:16 [ マイタケオヤジ ] 返信する

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あラらら、トラバすればよかったですね…
偶然にも同じ記事になっちゃいました。
とにかく単語が面白いというか、他国人には意味不明ですね^^;

2008/1/3(木) 午後 10:25 danzu 返信する

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Danzuさん、気が合いますね(^^)
リンク先の記事でルールを読みましたがこっちとは若干違いますね。点数計算なんかは全然わからないです。
今度世界選手権を見に行ってみたいと思ってます。

2008/1/4(金) 午前 7:59 [ マイタケオヤジ ] 返信する

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