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兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、死亡した乗客の大半が体の複数の部分に重大な傷を負う「多発外傷」状態だったことが2日、検視を行った兵庫県監察医務室のまとめで分かった。「直接の死因を特定するのが困難なほどだった」という。脱線後、先頭車両が線路脇のマンションに衝突して停止するまでのわずかの間に座席から放り投げられるなどし、何度も体に強い衝撃を受けたためとみられ、事故の衝撃の大きさを改めて裏付けた。
同医務室は今回の事故で、死亡者107人のうち100人の死亡診断書を作成。ほぼ全員が即死で、直接の死因は▽脳挫傷など頭部の損傷39人▽胸腹部内の出血・損傷20人▽圧迫による窒息19人▽けいつい損傷14人▽骨盤骨折8人、だった。 詳しく調べたところ、大半の死亡診断書に全身に衝撃や圧迫、打撲を受けたことをうかがわせる所見があったことが判明。死因が「窒息」とされた死者にも骨折や打撲の跡があり、脳挫傷だけでなく、胸郭(かく)変形、骨盤骨折などとされた人もいた。 検視は、同医務室に所属する監察医5人が手分けして現場近くの遺体安置所などで行った。死亡診断書をまとめた長崎靖・監察医務係長は「転落などによる一般的な多発外傷は衝撃が一方向だが、今回は多方向からの衝撃を受けた人が多かった」としており、今後、当時のデータを収集して乗客がどのような物に衝突したのかなどを詳細に分析することにしている。 【ことば】多発外傷 同時に2カ所以上の部位に、生命に危険を及ぼすような外傷を負うこと。小さな傷が無数にある場合や、手足の骨折などは含まれない。車にはねられた歩行者や、高所からの転落、大規模な爆発事故に巻き込まれたケースなどが想定される。救急医療患者の典型的な症例の一つだが、脳外科、整形外科など複数の専門医が必要で、診断や治療は困難を伴う。 (毎日新聞) - 5月3日3時6分更新 |

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