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■『消えゆく同潤会アパートメント』
激動の昭和を撮り続けた写真家影山光洋氏の「写真昭和50年史」に、昭和初年に結婚した氏が所帯を持った同潤会青山アパートの部屋写真が出ている。これが同潤会アパートを知った最初だったと思う。
最近といっても1ヶ月以上前に読んだこの本は、江戸川アパートの解体にともなって撮影された写真を中心に構成されている。独身者向けから家族向けまで、その間取りは豊富。解体されるに及んで、図面からはわからなかった多くのことが判明したらしい。柱が途中で切れている床の間の意匠などは、空家になっての調査で初めて明らかになったなど、帰宅時の電車の時間が短く感じられるほどおもしろい内容だった。
江戸川アパートについては、以前テレビでこに住んでいる人たちに焦点をあてたドキュメンタリーを見ている。住人だった女優の坪内ミキ子さんらが出ていたが、この本にもアパート内で最大の広さだった坪内さん宅の間取りが紹介されている。コンクリート住宅特有の凸凹柱をうまく隠して、アパートなのに一戸建ての雰囲気は見事。
自分はなぜかこの凸凹が好きである。理由はわからんのですが(2枚目画像はわが家の凸凹)
川越最初のコンクリート公営アパートは、昭和20年代末期に建てられた新宿町の市営・県営アパートだろうか?市営はその役目を終えて先年取り壊されたが、県営は現役のはずである。
●消えゆく同潤会アパートメント/河出書房新社/2003年
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