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2日、川越スカラ座での大林宣彦監督トーク&パネルディスカッション&映画上映に行く。
一昨年に池袋新文芸座で大林監督作品特集上映があって、そのときのトークショーで初めて監督を見た。その監督が川越にやってくるとは!
穏やかで暖かい口調で、話術もたいへん巧み。冒頭マイクの不調アクシデントが発生しても、とっさに黒澤明監督のマイクに関するエピソードを披露するところなどはさすが。パネルディスカッションも見事にまとめてくれた。今回上映の「なごり雪」の撮影地となったのは大分県臼杵市。大林監督はロケ先の地域と密着して映画を撮る人。映画館の無い臼杵市では公民館で上映したが、これを全国先行上映ではなく臼杵市を封切トップとして東京は後回しにした話しなど、その地域の人に映画製作に関わってもらうことで深い愛着を持ってくれる逸話を聞かせてくれた。
スカラ座は今後みんなに楽しんでもらえる良質の旧作上映館の方向へ進むらしい。ディスカッションの中でも言われていたが、やはり映画館は地域との結び付きが重要。シネコンの影響で既存の映画館が姿を消すのはその映画館に魅力が無くなったことも事実であるし、映画館周辺の地域に魅力が無くなっていることも事実。
終了後、川越駅まで歩いたがまだ夕方6時過ぎというのに、広小路を渡るまでの道沿いは人通りがまばらでびっくりした。昼間は観光客もいてそれなりににぎやかだが、日が落ちると早々と静かになってしまう。観光客向けの町へと変貌していく地域での映画館経営はたいへんだと思う。でもがんばってほしい。「なごり雪」は下旬まで上映されるが、土曜には20時からのレイトショーも設定されている。閉館したシアターホームランも含めて、元来川越の映画館はその立地要因から最終上映が近隣の映画館に比べてとても早く、仕事のあとに見たくても見られないという不便があった。いろいろ模索しているんだなと思った。
しかしスカラ座が封切館から退くのであれば、やはり川越にシネコンはほしい。開会挨拶にたった川越市長が川越郊外にシネコンができることを報告し、会場に小さなざわめきが起きた。川越で最新の映画がまた見られるようになるのはうれしいが、正直少しがっかりもした。映画館と地域の結び付きが重要であるなら、川越の場合もやはり地元民の集客力のあるシネコンは、活性化の意味をこめて市中心部にできてほしかった。川越の半分の人口なのに市街地に2館シネコン(16スクリーン!)がある熊谷や、来年駅前にシネコンができる浦和がうらやましい。
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