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どらやきを買ってから、駅へ戻りがてらアメ横へ。ツレはどこかへとんずらしたのでひとりで人混みを歩く。
上野の人混みって新宿や池袋より心地いいなと最近思う。鮮魚商いの店先でマグロの解体をやっていたのでしばし足をとめた。慣れた手つきでザクザク包丁を入れて、赤身を切り分けて行く。それを横にいるおじさんが「これは3000円だけど1500円でいいよ!」と商う。塊をのせた経木にも3000円とマジックで書くが、ここがやはり商売上手なところ。見てるほうは安い!と思うもの。どんどん売れていくその素早さ。切った部分によって値段が違うわけだが、この道41年のおじさんは瞬時に値段をつけていく。「どのくらい日持ちするの?」と聞く客がいれば「バカヤロー!冷凍しときゃずいぶん持つわい」と怒鳴る。恐そうで恐くないところが客扱いを熟知しているところ。「今日はなんだか体の調子が悪いよ。酒でも飲みたいくれえだよ」とかごちていた。
2500円の塊も1000円の塊もどんどん捌けていった。いったんここを離れて、付近をぐるりと周って戻ると、もう1000円のはなくて1500円の塊を売っているところだった。で、これを買い求めた。「よその店の冷凍マグロなんか絶対買っちゃだめだぞー!スーパーのと同じですぐ色が変わるからよ」「新鮮だから皮は家の包丁でも簡単に削げるよ」と他の客に言っていた。たしかに解体実演やっているのは、この店だけだった。
帰宅してから塊を三つに分けて、二つは冷凍にした。残りを夕食時に食べたが、やはりそこらのスーパーで売っているのとは味が違う。全然水っぽくない。
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