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五月初日は気温もあがって初夏の気配に彩られた。
川越市岸町一丁目の旧仙波河岸の跡。数年前に公園として整備された。遊歩道などが造られたが、それほど手を加えずに旧態のままにしてあるところに好感がもてる。いい公園である。
幼少の頃、この河岸跡にはつり堀があって、何度か連れてこられたことがある。あるとき足をすべらせ頭から水の中に落ちた。水中に魚が泳いでいたのを覚えている。そばにいた父親がとっさに足をつかんだので大事に至らなくて済んだという。ずぶ濡れの情けない格好でバイクの後ろに乗せられて帰宅した。
つり堀のことはよく覚えているが、仙波の滝の遺構はまったく知らなかった。よく残っていたものだと思う。父親は遠い昔にここに滝が落ちていたことを覚えている。このあたりから北への台地の切れ目からはずいぶん涌き水があったという。
昼前の園内は人影もまばら。南側の住宅地から公園内を抜けられるようになっていて、人の往来がある。散歩している人や東屋で読書している人もいた。
湿地の緑の向こうの微風になびく鯉のぼりが、五月の陽光に映えて鮮やかだった。
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