|
■人力車で思い出すのは、幸田文の小説「流れる」 東京柳橋の花柳界を舞台にした小説だが 華やかさからは程遠い。主人公の未亡人梨花が、傾きかけた置屋の住み込み女中になり、そこで見る様々な人生模様や花柳界の迷信などをユーモラスな文体で書いている。 正月の餅さえ買えぬほど逼迫していのに、ちょっとした揉め事時にはドサドサと金が出てくる不思議さ。逃げ出した芸妓の叔父が強請に来ると、肝心な話しははぐらかせ、どんどん飲ませて酔い潰してしまう。女主人から呼ばれた梨花は人力車屋への使いを頼まれる。酔っ払いを泊める宿屋を車夫に探させるのためだが、「三畳じゃ狭い」と必ず言えと女主人に言い含められる。素人の梨花にはもちろん意味がわからない。きりりと七三に分けた若い車夫も一瞬不可解な表情をするが、すぐに理解して探しに行く。勘のいい梨花ももしやと思うのだが・・ 「三畳じゃ狭い」の意味はここに書きません。気になる方は「流れる」をぜひ読んでみてください。新潮文庫にたしかあるはずです。答えは書かれていませんが、おおよそが推察できます。あからさまに言わず粋な言い回しと感心します。 さて、川越菓子屋横丁近くで見かけた人力車。なんと白い犬も一緒でした。お客様の犬なのか、車夫の方の犬なのか・・・道行く人が珍しげに振り向いていました。
|
過去の投稿日別表示
-
詳細
2007年05月15日
全1ページ
[1]
コメント(5)
全1ページ
[1]




