おぎのやの峠の釜めし
■峠の釜めしをはじめて食べたのは、信州小諸でのサークル合宿のとき。大学1年の夏だから1980年代のこと(古っ!)。
高崎駅で乗りかえた信越線が木造旧型客車でびっくりした。座席はもちろんボックス型。相席の先輩たちとトランプ「大貧民」をやって、小諸まで連勝し続けたことを覚えている。
勾配の険しい碓氷峠を越えるために、途中横川駅で後押しの電気機関車の取り付けだかで長く停車した。昼に近い時刻でもあるし名物とあれば食べたい。ホームで誘いの声をあげている売り子から、サークル部員のほとんどが「おぎのや・峠の釜めし」を買った。当時の合宿メモによるとすぐに車内で食べてしまっている。
今は諏訪湖あたりでも買えるが、当時は横川駅か近くのおぎのやのドライブインでしか買えなかったと思う。
食べた全員が素焼きの容器(益子か?)を捨てることが出来ず、余計な荷物になること承知で記念として持ち帰った。しかし結局使い道もなくて処分してしまった。
久しぶりに峠の釜めしを食べたら素朴な懐かしい味わいだったが、やはり駅弁は列車内で食べるのがいちばん旨いなとつくづく思った。信越線に乗る機会はまったく無くなったが、釜めしの陰に隠れたおぎのやのもうひとつの人気弁当「玄米弁当」もいつか食べてみたい。
ちなみに小諸の合宿先は「浅間高原ホテル」 時代遅れの古い建物は学生合宿にはお誂えで、他の大学サークルもたくさん来ていた。ホテル前には「素泊まり980円!」と看板が出ていた。このホテルも今はたしか無い。帰りにホテルの好意で、早めに駅へ送ってもらい懐古園を見学した。苔むした石垣から眺めた千曲川の蛇行が、真夏の太陽にキラキラ光っていたのを強烈に覚えている。駅前で解散だったので、ひとり小海線に乗って高原気分を満喫し小淵沢経由で帰った。学生時代の自分には信州はあこがれの旅先だった。
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