|
市内郭町の第一小学校脇の「みどりや」さんは、最近の川越のガイドブックや雑誌の川越特集記事のときには必ずといっていいほど登場する。駄菓子やジュースを並べた店奥にテーブル席があって、そこで提供されるヤキソバが名物なのである。 思えば幼い頃から市営プールや野球場へ行くときに、いつも店前を通って「あぁヤキソバ食べたい〜」と思っていたものだ。大人になってからはやはり入りづらいもの。 それでも先日、梅雨の晴れ間の昼時にはじめて店奥に入った。客は誰もいない。おばさんはテーブルで新聞を読んでいた。いらっしゃいと言われて、円椅子に腰掛けると「大盛り」を頼んだ。おばさんが壁向こうに姿を消すと、まもなくシャーッと野菜を炒める小気味よい音が聞こえてきた。 富士宮・横手・群馬太田など最近ヤキソバで有名な町が多い。どこも一癖も二癖も工夫を凝らしているが、川越のやきそばの特長は麺が極太な点のみ。祭の露店のヤキソバですら紅しょうが・青海苔・さらに錦糸卵まで添えてる勉強ぶりだが、川越のヤキソバは少量の肉とキャベツを入れただけの果てしないシンプルさが身の上。プール帰りやクラブ活動帰りに小腹を満たすためのもの。 市内に太麺のヤキソバを出す店はけっこうあるが、シンブルながらも味はさまざまのよう。みどりやさんのはソースに酸味がある。適度に水分飛ばして上手に焼いてあるところが、かつての連馨寺のヤキソバ屋に通じるものがあった。 「この麺は○○製麺さんの?」「あそこは今休業してるの。だから別のところから調達しているの」ぁぁ休業のウワサは本当だったか!あの甘味のある麺が味わえないのは残念。でもこの麺も太いしおいしい。どこのだろう? おばさんは新聞の続きを読み始めたが、店先に常連さんの声がすると、いつものね?と箱から駄菓子をまとめて取り出し、車椅子の老婦人のお客さんのために袋に詰めてあげていた。 |
過去の投稿日別表示
-
詳細
2008年07月12日
全1ページ
[1]
コメント(25)
全1ページ
[1]



