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川越市指定文化財
■小林家住宅 文庫蔵見学会開催中
呉服太物問屋を営んでいた小林家の文庫蔵は明治16年に建てられました。同26年の川越大火の類焼もまぬがれた文庫蔵が、11月23日(火)まで公開されています(無料) 公開時間は11時〜16時。今年のテーマは「蔵に残る日本の100年(幕末から東京オリンピックまで)」です。
伊勢型紙や大福帳・長火鉢などの商売用具、茶碗・下駄・おひつなどの生活用品から、家族の写真・雑誌・映画パンフレット・書籍など、土蔵に長年大切に保管されたきた品が展示され、ひとつの家の生活のあゆみがよくわかる素晴らしい展示会です。
1階内部の様子。歳月を感じさせない手入れのよう生活用品がたくさん展示されています。今では時代もののドラマや映画でしたか見かけない品ばかり。
賞状や免状類。
「電話川越一四五番」は店舗軒先に取り付けてあったものと思われます。
「埼玉営業便覧」は復刻版が出ていますが、オリジナル本は珍しいです。
長火鉢
伊勢型紙が多く展示されています。
繊細なデザインの美しさに圧倒され
ます。
古写真 左は川越大火後に建てられた店蔵
の写真。右の人物写真は明治26年3月16日に東
京で撮影した小林家の人。なんと川越大火前日
の撮影。この展示会へ来るとこの写真を見るのが
いちばんの楽しみです。この写真の人は翌日まで
に帰川したのでしょうか。それとも東京に滞在して
いて川越の町が灰燼に帰したことを知ったのでし
ょうか。
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2010年11月21日
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■川越演芸館のビラ
川越演芸館は現在の川越スカラ座の前身です。大正10年に現在地に開館しました。
上映作品の東京初公開は、「鶉の旅」が昭和10年、「大学よいとこ」が昭和11年3月であり、オリンピックニュースはベルリンオリンピック(昭和11年)と思われるので、このビラは昭和11年発行にほぼ間違いないと推定されます。東京公開からかなり遅れての上映が川越では当たり前でした。
「大学よいとこ」は名匠小津安二郎監督作品ですが、現在はフィルムが失われて観ることができません。小津作品の中では最も暗い内容だと推定されているようです。主演の高杉早苗は、高峰三枝子・桑野通子とともに松竹の人気女優でした。
演芸館経営者は弁士として活躍した人で、ビラには弁士名「華翠」になっています。のちに市会議員となり多岐に渡る役職についています。
この頃の川越には、演芸館の他に立門前「鶴川座」と、鉄砲町織物市場隣接の「舞鶴館」があり、昭和20年代半ばまで長いこと3館体制でした。演芸館は戦時中に「松竹館」となり、昭和30年代に「スカラ座」と名称を変えています。
余談ですが、昭和10年前後に某映画会社が川越を撮影所移転候補地としたことがありました。映画会社が視察に訪れ、市関係者が住宅のまばらだった川越駅南部を案内したものの、構想は流れてしまいました。このあと大宮・春日部が移転候補地となりましたが、これも実現しませんでした。
【参考資料】
■小津安二郎新発見 松竹編 講談社+α文庫 2002年
■川越市合併記念 川越名士アルバム 日刊埼玉新聞社 昭和31年
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