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■名花散る
とうとう山田五十鈴が・・・・・
それ以上言葉が出てこない、悲しい名女優の死。
ネット検索でたまたま見かけたあるファンの方の追悼文に、
昭和31年の東宝映画「流れる(成瀬巳喜男監督)」のことが、
書かれていた。寺にお参りするシーンで山田五十鈴が、ハン
カチを口に挟んで、着物の袖が濡れぬよう手をのばして柄杓
を取るのだが、その動作が見事で美しいとあった。
じつは自分もそのシーンの彼女の演技に見惚れたことがあっ
た。セリフもなくただお参りするだけだが、今の女優にこういう
演技はできないだろうと思った。
東宝映画「流れる」より
右から、山田五十鈴・田中絹代・賀原夏子
「流れる」は幸田文原作の映画化。東京柳橋の花柳界を舞
台に、左前になりかけた芸者置屋で繰り広げられる人間模様
を成瀬巳喜男監督がふんわりと描いた。
山田五十鈴・高峰秀子・田中絹代・杉村春子・岡田茉莉子
に引退していた戦前大スターの栗島すみ子が特別出演の豪
華キャスト。脇役陣も中北千枝子・賀原夏子・宮口精二・加東
大介・南美江・中村伸郎・仲谷昇とこれまた豪華。
かつて名妓と呼ばれ一目置かれるも、置屋経営の手腕を発
揮できずに没落していく女将を演じる山田五十鈴の、ほのかに
匂いが香るような色気がすばらしい。
「流れる」予告編
山田五十鈴を偲んで、書棚にあった「映画とともに(三一書房/昭和28年)」を再読。
写真は「流れる」のスチール写真。杉村春子・岡田茉莉子とともに。
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2012年07月16日
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