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■信子さん
この女性は五月信子(さつきのぶこ)という大正末期から昭和のはじめにかけて活躍した女優さんです。
日本映画が製作されはじめた頃は女優はおらず女形が主流でした。女優が登場するとまたたくまに人気を集め、五月信子も日本映画初期の女優さんのひとりなのです。松竹蒲田では栗島すみ子・川田芳子とともに人気を競い合っていました。
埼玉県浦和出身(行田出身説もあり)で、浦和高等女学校に学んだ才女でした。卒業後に演劇の道に進み、映画にも出るようになってスターになりました。妖婦型であったことから陰影のある役柄を演じることが多かったようです。「生さぬ仲」「母」「嬰児殺し」「茶をつくる家」など多数の作品に出演。活躍がほぼ戦前に限られあいにく出演作品を見たことがないのですが、作品が残っているならぜひ見てみたいものです。埼玉出身という縁が取り持ったのかは不明ですが、豊岡町(現入間市)の老舗茶舗繁田園の広告にも洋装姿で登場しています。
掲載の画像は長野県飯田の活動写真館電気館が開館三周年記念に製作したポストカードです。
大正末期〜昭和初期頃の浦和中心街。
右の洋館は浦和警察署。五月信子の父は署長を務
めていました。
このところ再読していた「女優事始め(林靖治編/平凡社/1986年)」
日本映画初期の女優である栗島すみ子・岡田嘉子・夏川静枝にインタビュー形式で女優になったころの話を収めた本。3人の記憶力の素晴らしさに感嘆。
多くの映画関係者が登場するが、五月信子ももちろん登場する。栗島すみ子曰く「五月信子は毒婦型でねぇ」
■参考資料
日本映画俳優全史女優編 猪俣勝人・田山力哉 社会思想社 1977年
日本映画俳優全集・女優編 キネマ旬報社 1980年
女優事始め 林靖治編 平凡社 昭和61年
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2013年12月24日
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