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▲広島県竹原市(1985年2月撮影)
広島県竹原市は好きな町のひとつです。その昔塩田で栄え、江戸時代から戦前までの落ち着いた町並みがほぼそっくり残されています。
これまでに3度訪れ、そのうち一度は古い町並みにある旅館に宿泊し、地方都市での静かな夜を堪能しました。
竹原という古い町の存在を知ったのは、1983年公開の映画「時をかける少女」でした。角川映画の女優として大々的に売り出された原田知世のデビュー作。
ロケ地竹原の町並みと原田知世の拙い演技に、逢うはずのない人に出会って、淡い恋心を抱いてしまう少女の、ほのかに揺れる気持ちが反映されて効果的でした。
この作品、現在川越スカラ座で上映中です。今年リメイクされた新作「時をかける少女」公開にあわせて、旧作を上映する「時かけまつり」が都内で開催されていましたが、これが川越スカラ座にやってきたわけです。
新作とアニメ版・原田版の3本上映ですが、各回入替え制、作品ごとに料金が違う、上映期間が変則になっているようなので、詳細はスカラ座HPでご確認ください。
原田知世版の予告編です。竹原の町並みも登場します。
この作品は、当時川越ホームラン劇場の試写会に当たって公開前に見ました。月刊「イメージフォーラム」に、詳細な製作記録が掲載されてこれがとてもおもしろく、繰り返し読んだ覚えがあります。
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映画・演劇他
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「鬼畜」予告編 1978年の川越風景登場!!
●1978年度キネマ旬報ベストテン第6位 川越ロケ作品「鬼畜」DVD発売
忙しくて3月発売をすっかり忘れてしまい、久しぶりに寄った書店の映画書コーナーで見つけて購入。DVDはこれまでにも発売されていますが、今回は小学館が清張映画10作をセレクトして、解説本をメインとして順次刊行しているもの。あらすじはもとより、主演岩下志麻へのインタビュー・原作の時代背景、もちろん映画の舞台となった川越市の紹介もあります。
愛人の子を押し付けられた気の弱い男が、三人の幼い子どもたちを捨てたり殺そうとする陰惨なストーリー。ごはんを無理矢理口に押し込んだり、粉せっけんを頭からかけたりの描写は、虐待報道が毎日のようにある現在ではいっそうのこと目を背けたくなりますが、それだけにラストシーンには感動で目頭が熱くなります。
30年ほど前の川越はまだ観光地化があまり進んでおらず、蔵造りの家並みは生活感にあふれ、作品の背景にぴったりなうらぶれた地方都市そのまま。養寿院門前の古い家並み、蓮馨寺境内のピープルランド(遊園地)、川越市駅脇の土蔵倉庫群など、すでに消滅した景観が今となっては懐かしいです。
●鬼畜 1978年 松竹作品
監督/野村芳太郎 脚本/井出雅人 撮影/川又昂 音楽/芥川也寸志
出演/緒形拳・岩下志麻・小川真由美・大竹しのぶ・蟹江敬三・田中邦衛・大滝秀治・鈴木瑞穂 他
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蔵造りのある一番街のにぎわいも、札の辻交差点を渡るとにわかに消えて、地元の人が行き交うだけになる。 通りから引っ込んだ古刹広済寺の山門をくぐると、昼間でも人の気配はなく冬の日差しがあるだけ。 左のお堂のほうへ行きかけて、おもわず「アッ!」 ちょうちんのお化けに見えて一瞬ドッキリ。 最近職場で誰もいない室から女の声がしたとの騒動もあって、真昼間というのにちょうちんを見た瞬間はちょっと魂消た。怪談話は好きなのにひどく小心なのである(苦笑) そこで昔の怪談映画「亡霊怪猫屋敷」の予告編を。 昭和33年の新東宝作品で、監督はのちに傑作「東海道四谷怪談」を撮る中川信夫。 子供のころに何回かテレビで見てとても怖かった映画。 主人公の医師の妻が病弱で、療養のため北九州へ転地するが、新居となった幽霊屋敷と呼ばれる古い屋敷で、毎夜白髪老婆の亡霊に悩まされる。事情を探ると江戸時代にあったひとつの因縁にたどりつく。 回想の江戸時代シーンはカラー、現代シーンはモノクロの構成。雨の晩に白髪の老婆が屋敷に現れる場面が不気味。圧巻は床の間の壁が崩れて、塗り込められた白骨が現れるところ(予告編にはありません) この映画に関してはおまけ話が。 高校時代に池袋の名画座で怪談映画特集があって「亡霊怪猫屋敷」も上映された。子供のときに見ただけだったので、ぜひにと出かけ満足した。 三本立て番組で「怪談本所七不思議(1957年)」は退屈。問題はもう1本の「怪談バラバラ幽霊(1968年)」・・モノクロ作品なのだが、遺産をめぐる色と欲の内容でやたら男女の濡れ場が多く、そのシーンになるといきなりカラーになる仕掛け。1960年代の作品なので濡れ場表現は、現在のテレビドラマに遠く及ばない。 ヘンな映画だったなーと思いながら、外へ出ると入口脇に 【本日の上映作品には成人映画が含まれるので十八歳未満お断り】 と小さなビラが貼ってあった。 学校での進学夏季講習の帰りで、堂々の制服姿だった。
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■【生誕百年 映画女優 田中絹代】 「眼が見えなくてもやれる役があるだろうか」危篤状態の中での発言は、のちに死ぬまで女優をおりなかったと評されることになった女優田中絹代(1909ー1977) 生誕百年の今年、東京国立近代美術館フィルムセンターで展覧会が開催されているので行ってきました。 田中絹代出演作品は、そんなには見ていません。戦前作品は「マダムと女房」「愛染かつら」「陸軍」のみ。戦後作品は10本弱でしょうか。戦後の重要な作品「西鶴一代女」など未見で、佐田啓二(中井貴一の父)とのキスシーンがある「不死鳥」なんぞを、なぜか見ています。 若い頃の写真を見てもそれほどきれいとは思いませんし、山田五十鈴あたりと比較すると、役柄の幅も狭いような気がします。戦後の作品の「おかあさん」「母子草」などの、芯の強い母親はよかったですね。優しげな顔ながらも気丈な役が似合う人です。 晩年の作品では「サンダカン八番娼館・望郷」のおさき婆さんは感動ものでした。あと地味ですが「俺の行く道」での西城秀樹の祖母役も記憶に残ります。身内の者たちに莫大な財産を狙われる役で、ラストに痛快などんでん返しがあったはず。 会場には多くの遺品をはじめとして、出演作品のスチール・台本・ポスターなどが展示されていました。田中絹代直筆の手紙がありましたけど、達筆で驚きました。 京橋のフィルムセンターへでかけたのは20数年ぶりでした。 ▼田中絹代出演作品の動画を探したところ手頃なものが無く、この「噂の女」にしました。久我美子出演シーンを中心にまとめられているものです。母親と娘が同じ男を愛してしまう物語。この男が優柔不断で・・・憤慨したオードリーヘップパーンヘアの久我美子が男にハサミを突きつけます。この動画にはありませんが、ホテルロビーだかで衝立の陰から、男と久我美子の会話を田中絹代が聞いてしまうシーンの演技がすごくいいんです。 「噂の女」 田中絹代:久我美子 ※「生誕百年 映画女優 田中絹代」展は12月20日(日)にて終了です。
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