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戦前版の井上一雄『愉快小僧』が安く売っていたので、読み用にもう1冊買ってしまいました。
井上一雄はファンなので、見かけるとつい買ってしまいますね。 戦後の鶴書房版『愉快小僧』はまあ当時のファンや一部の漫画マニアであればご存じでしょうが、この戦前版の『愉快小僧』は見たことない方多いと思います。 井上一雄というと一般的には代表作は『バット君』(学童社)ということになっていますが、これ異論がある人も当時の方なら居たようなきがしますね。いやいや井上さんの代表作は『愉快小僧』ですよ思っていた方も居たとおもいます。 有名な『バット君』はほんと古書市場で見かけませんが、こちらの鶴書房版『愉快小僧』は、昔だったら古書漫画目録での定番商品で、写真版目録とかでも、一番最初の方に掲載されていたものです。よく見かけるのは、実は『愉快小僧』の再販の方で、再版版は、表紙が一見同じですが、よくみると井上一雄の初版の表紙とは異なり、別な人による表紙絵で、かなり下手です。初版のほうが当然人気はありましたが、少しレアなので、再版版でも買い求めていた方いましたね。 元々『愉快小僧』の掲載は、戦前の「少年倶楽部」でしたが、戦前は単行本化されませんでした。書き直し版ですが、戦後の『愉快小僧』は、その「少年倶楽部」版を初単行本化したもので、戦前からのファンの方も昔は探されていた本でした。 え?じゃあ私が買ったその戦前の『愉快小僧』って何?っていうことになりますが、この三光社版は、「少年倶楽部」連載終了後の後日談(前日談?)で、青年になった愉快小僧が八百屋で仕事をする前後の少年時代を回想した内容で、連載版とは独立した書下ろし版です。 三光社は、この戦時中に講談社系の漫画家の書下ろしの単行本を何冊か発行していた出版社で、どれもレアですが、もう昭和18年ともなると、ぎりぎりハードカバーとはいえ、もう紙装になっています。それでも豪華な作りで、中身はカラー印刷があり色もいいですね。表紙は、正面を向いた愉快小僧の満面の笑顔ですが、井上さんのトレードマークって感じです。 『バット君』のときもそうでしたが、作品中に登場する大根が2銭とか4銭なんていう話で、庶民的なのですが、それに比べてこの単行本自体の定価が1円と高額で、簡単に当時の子供が買うことができるものだったとはおもいませんね。 井上さんの作品は、たわいもないとおもう方もいるとおもいますが、このうますぎる絵と、どこまでも正面を見て凛としている様が圧倒的で、有名な戦前漫画家の特徴の一つかもしれませんが、これが今でも胸に刺さります。 この三光社版『愉快小僧』はそれに加えて、戦時下での作品ということもあって、余計に緊張感が高まる読後感があります。 他にも大正末に発行された麻生豊の『ノンキナトウサン』の最初の単行本を入手した。これもめちゃくちゃ豪華ですね。よく見かける『只野凡児』の箱入りハードカバーの単行本も豪華ですが、この『ノンキナトウサン』の単行本は、大正時代の豪華な漫画本の特徴の余白のよさというかモダンさがあります。 他にも、最近だと、昭和30年前後の新聞連載の絵物語を1000頁くらい入手できた。これも結構前から探しています。国会図書館等で、当時の新聞を調べてもいいのですが、もう当時のものは、大概、フィルム化されていて、場所を探すのが大変なのと、見つけてもフィルムですからぼやけているし、それでコピーを取っても高額だしと、結局、実物を当たるしかないということで、市場にでるのを待っている状況です。 最近は、井上一雄の戦前版『愉快小僧』と、戦後版ですが最近買った新関の単行本2冊を眺めては楽しんでいます。 |

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