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GWは単なる週末でした。

『神曲』

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画像:SCHEFFER, Ary  1795−1858
『The Ghosts of Paolo and Francesca Appear to Dante and Virgil』1835

第五曲
斯く我は第一の獄より第二の獄に下れり、是は彼よりをさむる地少なく苦患ははるかに大いにして突いて叫喚を擧げしむ
こゝにミノス恐ろしきさまにて立ち、齒をかみあはせ、入る者あれば罪業を糺し刑罰を定め身を卷きて送る
すなはち幸なく世に出でし魂その前に來れば一切を告白し、罪を定むる者は
地獄の何処のこれに敵しきやをはかり、送らむとする獄の数にしたがひ尾をもて幾度も身をめぐらしむ
彼の前には常に多くの者の立つあり、かはる/″\出でゝ審判をうけ、陳べ、聞きて後下に投げらる
ミノス我を見し時、かく重き任務を棄てゝ我にいひけるは、憂ひの客舍に來れる者よ
汝みだりに入るなかれ、身を何者に委ぬるや思ひ見よ、入口ひろきによりて欺かるるなかれ、わが導者彼に、汝何ぞまた叫ぶや
彼定命に從ひてゆく、之を妨ぐる勿れ、思ひ定めたる事を凡て行ふ能力あるところにてかく思ひ定められしなり、汝また問ふこと勿れ
苦患の調0はこの時あらたに我にきこゆ、我はこの時多くの歎聲の我を打つところにいたれり
わがいたれる處には一切の光黙し、その鳴ることたとへば異なる風に攻められ波たちさわぐ海の如し
小止なき地獄の烈風吹き荒れて魂を漂はし、旋りまた打ちてかれらをなやましむ
かれら荒ぶる勢ひにあたれば、そこに叫びあり、憂ひあり、歎きあり、また神の権能を誹る言あり
我はさとりぬ、かゝる苛責の罰をうくるは、理性を慾の役となせし肉の罪人なることを
たとへば寒き時
椋鳥翼に支へられ、大いなる隙なき群をつくりて浮び漂ふごとく、風悪霊を漂はし
こゝまたかしこ下また上に吹送り、身をやすめまたは痛みをかろむべき望みのその心を慰むることたえてなし
かの暴風に負はれて來る魂を見き、すなはちいふ、師よ、黒き風にかく懲さるゝ此等の民は誰なりや
この時彼我にいふ、汝が知るをねがふこれらの者のうち最初なるは多くの語の皇后なりき
かれ淫慾の非に耽り、おのが招ける汚辱を免かれんため律法をたてゝ快楽をかばへり
かれはセミラミスなり、書にかれニーノの後を承く、即ちその妻なる者なりきといへるは是なり、かれはソルダンの治むる地をその領とせり
次は戀のために身を殺しシケーオの灰にむかひてその操を破れるもの、次は淫婦クレオパトラースなり
エレーナを見よ、長き禍ひの時めぐり來れるもかれのためなりき、また戀と戰ひて身ををへし大いなるアキルレを見よ
見よパリスを、トリスターノを、かくいひてかれ千餘の魂の戀にわが世を逐はれし者を我にみせ、指さして名を告げぬ
わが師かく古の淑女騎士の名を告ぐるをきける時、我は憐みにとらはれ、わが神気絶えいるばかりになりぬ
我曰ふ、詩人よ、願はくはわれかのふたりに物言はん、彼等相連れてゆき、いと輕く風に乘るに似たり
かれ我に、かれらのなほ我等に近づく時をみさだめ、彼等を導く戀によりて請ふべし、さらば來らむ
風彼等をこなたに靡かしゝとき、われはたゞちに聲をいだして、あはれなやめる魂等よ、彼もし拒まずば來りて我等に物言へといふ
たとへば鳩の、願ひに誘はれ、そのつよき翼をたかめ、おのが意に身を負はせて空をわたり、たのしき巣にむかふが如く
情ある叫びの力つよければ、かれらはディドの群を離れ魔性の空をわたりて我等にむかへり
あゝやさしく心あたゝかく、世を紅に染めし我等をもかへりみ、暗闇の空をわけつつゆく人よ
汝我等の大いなる禍ひをあはれむにより、宇宙の王若し友ならば、汝のためにわれら平和をいのらんものを
すべて汝が聞きまたかたらんとおもふことは我等汝等にきゝまた語らむ、風かく我等のために黙す間に
わが生れし町は海のほとり、ポーその従者らと平和を求めてくだるところにあり
いちはやく雅心をとらふる戀は、美しきわが身によりて彼を捉へき、かくてわれこの身を奪はる、そのさまおもふだにくるし
戀しき人に戀せしめではやまざる戀は、彼の慕はしきによりていと強く我をとらへき、されば見給ふ如く今猶我を棄つることなし
戀は我等を一の死にみちびきぬ、我等の生命を斷てる者をばカイーナ待つなり、これらの語を彼等われらに送りき
苦しめる魂等のかくかたるをきゝし時、我はたゞちに顏をたれ、ながく擧ぐるをえざりしかば詩人われに何を思ふやといふ
答ふるにおよびて我曰ひけるは、あはれ幾許の樂しき思ひ、いかに切なる願ひによりてかれらこの憂ひの路にみちびかれけん
かくてまた身をめぐらしてかれらにむかひ、語りて曰ひけるは、フランチェスカよ、我は汝の苛責を悲しみかつ憐みて泣くにいたれり
されど我に告げよ、うれしき大息たえぬころ、何によりいかなるさまにていまだひそめる胸の思ひを戀ぞと知れる
かれ我に、幸なくて幸ありし日をしのぶよりなほ大いなる苦患なし、こは汝の師しりたまふ
されど汝かくふかく戀の初根をしるをねがはゞ、我は語らむ、泣きつゝかたる人のごとくに
われら一日こゝろやりとて戀にとらはれしランチャロットの物語を讀みぬ、ほかに人なくまたおそるゝこともなかりき
書はしば/\われらの目を唆かし色を顏よりとりされり、されど我等を從へしはその一節にすぎざりき
かの憧るゝ微笑がかゝる戀人の接吻をうけしを讀むにいたれる時、いつにいたるも我とはなるゝことなきこの者
うちふるひつゝわが口にくちづけしぬ、ガレオットなりけり書も作者も、かの日我等またその先を讀まざりき
一の魂かくかたるうち、一はいたく泣きたれば、我はあはれみのあまり、死に臨めるごとく喪神し
死體の倒るゝごとくたふれき

青空文庫より。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000961/files/4618_13199.html

地獄の門

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我を過ぐれば憂ひの都あり、
我を過ぐれば永遠の苦患あり、
我を過ぐれば滅亡の民あり
義は尊きわが造り主を動かし、
聖なる威力、比類なき智慧、
第一の愛我を造れり
永遠の物のほか物として我よりさきに
造られしはなし、しかしてわれ永遠に立つ、
汝等こゝに入るもの一切の望みを棄てよ

『神曲』地獄篇は、作者にして主人公のダンテが古代ローマの詩人ウェルギリウスに導かれて、地獄を巡るという内容。
地獄の門の銘文は、門自身が一人称で語りかける形式、門の自己紹介であると同時に地獄を紹介。
『地獄の門』は、この地獄の入口にかかる門であり、『神曲』地獄篇第3歌の冒頭は、門の頂に記された銘文から始まっている。(和訳は山川丙三郎訳&Wiki)

『地獄の門』&『考える人』が東京・上野にあるのは知ってても、
誰が買い求めたか?
って知ってる人は少ない。

川崎造船所の社長・松方幸次郎は第一次大戦前後の造船ブームで莫大な富を手にした。
船材の買い付けに渡欧したのが、1916年頃(大正5年)。
気まぐれに購入したのが高じて収集開始。
まぁ、バブリー親父。
幸次郎はパリ郊外のモネの家を訪れ交友を結んだ。
モネは愛着を抱いてて手放せなかった作品を幸次郎に譲る。
国立西洋の所蔵品では特に、モネの作品が群を抜いてるのも頷ける。
んでもって、バブルが弾ける。
1927年(昭和2年)の世界恐慌で、川崎造船所の経営が破綻。
私財を負債整理にあてて、社長を退いた。
日本に届いてた美術品は銀行の手に渡り、散逸。
ロンドンに保管されていた作品群は、1939年の火災で焼失。
パリに残された作品群はロダン美術館に保管され、戦火の中、パリ西方70kmのアボンダンの寒村に疎開。
ナチスが村に駐留するものの発見されず終戦。
で〜も、敵国資産としてフランス政府に没収。
1951年のサンフランシスコ講和会議で、
『松方の収集品を日本に戻して欲しい』
吉田茂が要求。
フランス側は日本に作品を展示する美術館の開設を求めてきたり、、、
長〜い交渉。。。
フランスは交渉過程の中でコレクションの20点を一方的に『残す』ことにした。
ゴーガン、4点。
セザンヌ、3点。
ボンバン、3点。
スーチン、2点。
クルーベ、1点。
マネ、1点。
ロートレック、1点。
モロー、1点。
マルケ、1点。
ピカソ、1点。
ゴッホ、1点
ルノワール、1点。
フランスは譲らない。。。
日本にとっては諦めきれない作品群。
結果、ルノワールの『アルジェリア風のパリの女たち』が残留リストから外された。
昨年のゴッホ展で、私は失望。。。
松方コレクションの『アルルの寝室』がないじゃないか?!
1959年、『寄贈』として新設された国立西洋美術館に格納&展示される。
フランスは『寄贈』、日本としては『返還』。

上野に行ったなら、ぜひ、屋外にある『地獄の門』&『考える人』見て欲しい。
屋外展示で、無料で見れるのだから。
戦火を逃れた絵画を見るために、所蔵作品を眺めるのも良いだろう。

参考までに、『神曲』連続講義。
http://www.angel-zaidan.org/divinacommedia/index.htm
かなり良い講義です。

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地獄

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過去の映画『大霊界』で、人は死んだら20歳になるって主演女優が言ってた。
ホントかぁ?
私は猜疑心アリアリ。
天国より、地獄の方が私には連想しやすい。
宗教画で天国より、地獄の絵画をたくさん見てるから、、、
正しく生きなかった罰としての地獄を画家は描いた?

画像1:RUBENS, Pieter Pauwel 1577―1640
『The Fall of the Damned』1620
神の最後の審判の瞬間は恐ろしい旋風。
このまま地獄に落下?
画面下部には地獄の獄卒。
画面上部で盾を持ってるのはミカエルだろうか?

画像2:FLORIS, Frans 1516―1570
『The Fall of the Rebellious Angels』1554
アントワープ・聖母マリアの教会の祭壇に飾られた三連作の中央パネル。
1566年の激怒の偶像破壊行為で、三連作は傷つけられて側板の両方が損失。
‘黙示録'の第12章から、魔性の筆が冴えてる。
ミカエル(多分?)は 剣士の武器で攻撃。
悪魔がナイフ、軸、矛、弓矢、松明で自らを守ってる?
一方的な戦いみたい。

画像3&4:BOTTICELLI, Sandro 1445―1510
『The Abyss of Hell』1480s
ダンテは9つの円がある深淵であるとして地獄を想像。
最下層に潜んでるのは、大魔王。
『Inferno, Canto XVIII』1480s
汚物溜めで獄卒に苦しんでる亡者の脇をダンテとウェルギリウスが歩く。

正しく生きたら天国に行けるのだろうか?
って、天国は「ある」んだろうか?

想像してごらん
天国なんて無いって
やってみれば簡単
地獄も無くて
僕らの上には
空がひろがる
みんなが今日のためだけに
生きるのを
想像してごらん
『IMAGINE』by Jon Lennon

やめてくれよ、牧師さん
あのヨには天国が待ってるなんて
俺は知ってる
あんたには人生何もわかっちゃいない
ほとんどの人は信じてる
偉大な神が空から降りてきて
全ての苦悩を取り去り
みんなをハイにしてくれるって
だけど、あんたが生きる意味を知ったなら
求める物をこの地上に探すだろう
『GET UP,STAND UP』by Bob Marley

レノンとボブは天国を否定した。
天国も地獄もリアル現世にあるような気がする。
天国のような風景は、人の訪れない自然。
地獄のような風景は、紛争地帯。。。。

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