♂!♀?

GWは単なる週末でした。

列王記 上

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全4ページ

[1] [2] [3] [4]

[ 次のページ ]

イメージ 1

三年間、アラムとイスラエルの間には戦いがなかった。
三年目になって、ユダの王ヨシャファトがイスラエルの王のところに下って来た。
イスラエルの王は家臣たちに、
「お前たちはラモト・ギレアドが我々のものであることを知っているであろう。
我々は何もせずにいて、アラムの王の手からそれを奪い返せないままでいる」と言った。
それから、ヨシャファトに向かって、
「わたしと共に行って、ラモト・ギレアドと戦っていただけませんか」と尋ねた。
ヨシャファトはイスラエルの王に答えた。
「わたしはあなたと一体、わたしの民はあなたの民と一体、わたしの馬はあなたの馬と一体です。」
しかし同時にヨシャファトはイスラエルの王に、
「まず主の言葉を求めてください」と言った。
イスラエルの王は、約四百人の預言者を召集し、
「わたしはラモト・ギレアドに行って戦いを挑むべきか、それとも控えるべきか」と問うた。
彼らは、「攻め上ってください。主は、王の手にこれをお渡しになります」と答えた。
しかし、ヨシャファトが、
「ここには、このほかに我々が尋ねることのできる主の預言者はいないのですか」と問うと、
イスラエルの王はヨシャファトに答えた。
「もう一人、主の御旨を尋ねることのできる者がいます。
しかし、彼はわたしに幸運を預言することがなく、災いばかり預言するので、わたしは彼を憎んでいます。
イムラの子ミカヤという者です。」
ヨシャファトは、「王よ、そのように言ってはなりません」といさめた。
そこでイスラエルの王は一人の宦官を呼び、
「イムラの子ミカヤを急いで連れて来るように」と言った。
イスラエルの王はユダの王ヨシャファトと共に、サマリアの城門の入り口にある麦打ち場で、それぞれ正装して王座に着いていた。
預言者たちは皆、その前に出て預言していた。
ケナアナの子ツィドキヤが数本の鉄の角を作って、
「主はこう言われる。これをもってアラムを突き、殲滅せよ」と言うと、
他の預言者たちも皆同様に預言して、
「ラモト・ギレアドに攻め上って勝利を得てください。
主は敵を王の手にお渡しになります」と言った。
ミカヤを呼びに行った使いの者は、ミカヤにこう言い含めた。
「いいですか。預言者たちは口をそろえて、王に幸運を告げています。
どうかあなたも、彼らと同じように語り、幸運を告げてください。」
ミカヤは、「主は生きておられる。主がわたしに言われる事をわたしは告げる」と言って、
王のもとに来た。
王が、
「ミカヤよ、我々はラモト・ギレアドに行って戦いを挑むべきか、それとも控えるべきか、どちらだ」と問うと、
彼は、「攻め上って勝利を得てください。主は敵を王の手にお渡しになります」と答えた。
そこで王が彼に、「何度誓わせたら、お前は主の名によって真実だけをわたしに告げるようになるのか」と言うと、
彼は答えた。
「イスラエル人が皆、羊飼いのいない羊のように山々に散っているのをわたしは見ました。
主は、『彼らには主人がいない。彼らをそれぞれ自分の家に無事に帰らせよ』と言われました。」
イスラエルの王はヨシャファトに言った。
「あなたに言ったとおりではありませんか。
彼はわたしに幸運ではなく、災いばかり預言するのです。」
だが、ミカヤは続けた。
「主の言葉をよく聞きなさい。
わたしは主が御座に座し、天の万軍がその左右に立っているのを見ました。
主が、『アハブを唆し、ラモト・ギレアドに攻め上らせて倒れさせるのは誰か』と言われると、あれこれと答える者がいましたが、
ある霊が進み出て主の御前に立ち、『わたしが彼を唆します』と申し出ました。
主が、『どのようにそうするのか』とただされると、
その霊は、『わたしは行って、彼のすべての預言者たちの口を通して偽りを言う霊となります』と答えました。
主は、『あなたは彼を唆して、必ず目的を達することができるにちがいない。行って、そのとおりにせよ』と言われました。
今御覧のとおり、主がこのあなたのすべての預言者の口に偽りを言う霊を置かれました。
主はあなたに災いを告げておられるのです。」
ケナアナの子ツィドキヤがミカヤに近づいて頬をなぐり、
「主の霊はどのようにわたしを離れ去って、お前に語ったというのか」と言った。
「あなたが身を隠そうと部屋から部屋へと移る日にそれが分かる」とミカヤは答えた。
イスラエルの王は命じた。
「ミカヤを捕らえ、町の長アモンと王子ヨアシュのもとに引いて行って、言え。
『王はこう言われる。この男を獄につなぎ、わたしが無事に帰って来るまで、わずかな食べ物とわずかな飲み物しか与えるな。』」
ミカヤは王に、「もしあなたが無事に帰って来ることができるなら、主はわたしを通して語られなかったはずです」と言い、
「すべての民よ、あなたたちも聞いておくがよい」と言った。

イスラエルの王は、ユダの王ヨシャファトと共にラモト・ギレアドに攻め上った。
イスラエルの王はヨシャファトに、
「わたしは変装して戦いに行きますが、あなたは御自分の服を着ていてください」と言い、
イスラエルの王は変装して戦いに行った。
アラムの王は配下の戦車隊の長三十二人に、
「兵士や将軍には目もくれず、ただイスラエルの王をねらって戦え」と命じていた。
戦車隊の長たちはヨシャファトを見たとき、
「これこそイスラエルの王にちがいない」と言い、転じて彼に攻めかかろうとした。
ヨシャファトは助けを求めて叫んだ。
そこで戦車隊の長たちは、彼がイスラエルの王ではないと知り、追うのをやめて引き返した。
ところが一人の兵が何気なく弓を引き、イスラエル王の鎧の胸当てと草摺りの間を射貫いた。
王は御者に言った。「手綱を返して敵陣から脱出させてくれ。傷を負ってしまった。」
その日、戦いがますます激しくなったため、王はアラム軍を前にして戦車の中で支えられていたが、夕方になって息絶えた。
傷口から血が戦車の床に流れ出ていた。
日の沈むころ、「おのおの自分の町、自分の国へ帰れ」という叫びが陣営の中を行き巡った。
王は死んでサマリアに運ばれた。
人々はこの王をサマリアに葬った。

画像:Gustave Doré  1832 -1883
『Death of Ahab』1865

サマリアの池で戦車を洗うと、主が告げられた言葉のとおり、犬の群れが彼の血をなめ、遊女たちがそこで身を洗った。
アハブの他の事績、彼の行ったすべての事、特に彼の建てた象牙の家、彼の建てたすべての町々については、『イスラエルの王の歴代誌』に記されている。
アハブは先祖と共に眠りにつき、その息子アハズヤがアハブに代わって王となった。
アサの子ヨシャファトは、イスラエルの王アハブの治世第四年にユダの王となった。
ヨシャファトは三十五歳で王となり、エルサレムで二十五年間王位にあった。
その母は名をアズバと言い、シルヒの娘であった。
彼は父アサの道をそのまま歩み、それを離れず、主の目にかなう正しいことを行った。
しかし、聖なる高台は取り除かなかった。
民は依然として聖なる高台でいけにえをささげ、香をたいていた。
ヨシャファトはイスラエルの王との間に平和を維持した。
ヨシャファトの他の事績、彼のあげた功績、また戦いについては、『ユダの王の歴代誌』に記されている。
彼は父アサの時代に残っていた神殿男娼の残りをこの国から除き去った。
エドムに王はなく、王の立てた役人がいた。
ヨシャファトはタルシシュの船を数艘造り、金を求めてオフィルに行こうとしたが、船団はエツヨン・ゲベルで難破し、行くことができなかった。
そのとき、アハブの子アハズヤがヨシャファトに、
「わたしの家臣たちをあなたの家臣たちと共に船に乗り込ませればよい」と言ったが、ヨシャファトはそれを望まなかった。
ヨシャファトは先祖と共に眠りにつき、先祖と共に父ダビデの町に葬られた。
その子ヨラムがヨシャファトに代わって王となった。
アハブの子アハズヤは、ユダの王ヨシャファトの治世第十七年にサマリアでイスラエルの王となった。
彼は二年間イスラエルの王位にあった。
彼は主の目に悪とされることを行い、父の道と母の道、およびイスラエルに罪を犯させたネバトの子ヤロブアムの道を歩んだ。
彼はバアルに仕え、その前にひれ伏し、父と全く同じように行って、イスラエルの神、主の怒りを招いた。

第21章

イメージ 1

これらの出来事の後のことである。
イズレエルの人ナボトは、イズレエルにぶどう畑を持っていた。
畑はサマリアの王アハブの宮殿のそばにあった。
アハブはナボトに話を持ちかけた。
「お前のぶどう畑を譲ってくれ。
わたしの宮殿のすぐ隣にあるので、それをわたしの菜園にしたい。
その代わり、お前にはもっと良いぶどう畑を与えよう。
もし望むなら、それに相当する代金を銀で支払ってもよい。」
ナボトはアハブに、「先祖から伝わる嗣業の土地を譲ることなど、主にかけてわたしにはできません」と言った。
アハブは、イズレエルの人ナボトが、
「先祖から伝わる嗣業の土地を譲ることはできない」と言ったその言葉に機嫌を損ね、腹を立てて宮殿に帰って行った。
寝台に横たわった彼は顔を背け、食事も取らなかった。

画像:James Smetham 1821-1889
『Naboth in his Vineyard』 1856

妻のイゼベルが来て、「どうしてそんなに御機嫌が悪く、食事もなさらないのですか」と尋ねると、
彼は妻に語った。
「イズレエルの人ナボトに、彼のぶどう畑をわたしに銀で買い取らせるか、あるいは望むなら代わりの畑と取り替えさせるか、
いずれにしても譲ってくれと申し入れたが、畑は譲れないと言うのだ。」
妻のイゼベルは王に言った。
「今イスラエルを支配しているのはあなたです。
起きて食事をし、元気を出してください。
わたしがイズレエルの人ナボトのぶどう畑を手に入れてあげましょう。」
イゼベルはアハブの名で手紙を書き、アハブの印を押して封をし、その手紙をナボトのいる町に住む長老と貴族に送った。
その手紙にはこう書かれていた。
「断食を布告し、ナボトを民の最前列に座らせよ。
ならず者を二人彼に向かって座らせ、ナボトが神と王とを呪った、と証言させよ。
こうしてナボトを引き出し、石で打ち殺せ。」
その町の人々、その町に住む長老と貴族たちはイゼベルが命じたとおり、すなわち彼女が手紙で彼らに書き送ったとおりに行った。
彼らは断食を布告し、ナボトを民の最前列に座らせた。
ならず者も二人来てナボトに向かって座った。
ならず者たちは民の前でナボトに対して証言し、「ナボトは神と王とを呪った」と言った。
人々は彼を町の外に引き出し、石で打ち殺した。

彼らはイゼベルに使いを送って、ナボトが石で打ち殺されたと伝えた。
イゼベルはナボトが石で打ち殺されたと聞くと、アハブに言った。
「イズレエルの人ナボトが、銀と引き換えにあなたに譲るのを拒んだあのぶどう畑を、直ちに自分のものにしてください。
ナボトはもう生きていません。
死んだのです。」
アハブはナボトが死んだと聞くと、直ちにイズレエルの人ナボトのぶどう畑を自分のものにしようと下って行った。

そのとき、主の言葉がティシュベ人エリヤに臨んだ。
「直ちに下って行き、サマリアに住むイスラエルの王アハブに会え。
彼はナボトのぶどう畑を自分のものにしようと下って来て、そこにいる。
彼に告げよ。
『主はこう言われる。
あなたは人を殺したうえに、その人の所有物を自分のものにしようとするのか。』
また彼に告げよ。
『主はこう言われる。犬の群れがナボトの血をなめたその場所で、あなたの血を犬の群れがなめることになる。』」

アハブがエリヤに、「わたしの敵よ、わたしを見つけたのか」と言うと、エリヤは答えた。
「そうだ。あなたは自分を売り渡して主の目に悪とされることに身をゆだねたからだ。
『見よ、わたしはあなたに災いをくだし、あなたの子孫を除き去る。
イスラエルにおいてアハブに属する男子を、つながれている者も解き放たれている者もすべて絶ち滅ぼす。
わたしはあなたが招いた怒りのため、またイスラエルの人々に罪を犯させたため、
あなたの家をネバトの子ヤロブアムの家と同じように、またアヒヤの子バシャの家と同じようにする。』
主はイゼベルにもこう告げられる。
『イゼベルはイズレエルの塁壁の中で犬の群れの餌食になる。
アハブに属する者は、町で死ねば犬に食われ、野で死ねば空の鳥の餌食になる。』」

アハブのように、主の目に悪とされることに身をゆだねた者はいなかった。
彼は、その妻イゼベルに唆されたのである。
彼は、主がイスラエルの人々の前から追い払われたアモリ人と全く同じように偶像に仕え、甚だしく忌まわしいことを行った。
アハブはこれらの言葉を聞くと、衣を裂き、粗布を身にまとって断食した。
彼は粗布の上に横たわり、打ちひしがれて歩いた。
そこで主の言葉がティシュベ人エリヤに臨んだ。
「アハブがわたしの前にへりくだったのを見たか。
彼がわたしの前にへりくだったので、わたしは彼が生きている間は災いをくださない。
その子の時代になってから、彼の家に災いをくだす。」

第20章

イメージ 1

イメージ 2

アラムの王ベン・ハダドは全軍を集めた。
三十二人の王侯、軍馬と戦車をそろえてサマリアに軍を進め、これを包囲し、攻撃を加えた。
彼はこの町にいるイスラエルの王アハブに使者を送り、こう言わせた。
「ベン・ハダドはこう言う。
あなたの銀と金はわたしのもの、あなたの美しい妻子たちもわたしのものである。」
イスラエルの王は答えた。
「わが主君、王よ、あなたのお言葉どおりです。
わたしも、わたしの持ち物もすべてあなたのものです。」
使者は再び来て言った。
「ベン・ハダドはこう言う。
わたしはあなたに使者を送って銀と金、妻子たちを差し出すようにと言った。
明日のこの時刻に、わたしは家臣をあなたに遣わす。
彼らはあなたの家、あなたの家臣の家の中を探し、あなたの目が喜びとしているものをすべて手に入れ、奪い取る。」

イスラエルの王は、国中のすべての長老を召集して言った。
「この男が、困ったことを要求しているのをよく知ってもらいたい。
彼は使者をよこして、わたしの妻子と、銀と金を求めてきた。
わたしはそれを断り切れなかった。」
長老と民は皆、王に言った。
「求めを聞き入れないでください。
承諾しないでください。」
こうして、王はベン・ハダドの使者に言った。
「わが主君、王にこう伝えよ。
『使者を送ってあなたが僕になさったさきの要求にはすべて従います。
しかし、この度の要求には従えません。』」
使者は帰ってこの返答を伝えた。

ベン・ハダドは使者をアハブに送って、こう言わせた。
「もしサマリアに残る塵がわたしと行を共にするすべての民の手のひらを満たすことができるなら、
神々が幾重にもわたしを罰してくださるように。」
イスラエルの王は答えた。
「こう伝えよ。
『武具を帯びようとする者が、武具を解く者と同じように勝ち誇ることはできない』と。」
ベン・ハダドは、ほかの王侯たちと共に仮小屋で酒盛りをしているときにこの言葉を聞いて、家臣たちに、
「配置につけ」と命令した。
彼らは町に向かって戦闘配置についた。
見よ、一人の預言者がイスラエルの王アハブに近づいてこう言った。
「主はこう言われる。
『この大軍のすべてをよく見たか。わたしは今日これをあなたの手に渡す。
こうしてあなたは、わたしこそ主であることを知る。』」
アハブが、「誰を用いてそうなさるのか」と尋ねると、預言者は、
「主はこう言われる。
『諸州の知事に属する若者たちである』」と答えた。
王が、「誰が戦いを始めるのか」と尋ねると、
彼は、「あなたです」と答えた。
そこでアハブが、諸州の知事に属する若者たちを召集すると、その数は二百三十二名であった。
続いてすべての民すなわちイスラエル人七千人を召集した。
彼らが出陣したのは正午であったが、ベン・ハダドと援護に来た三十二人の王侯たちは仮小屋で酒を飲んで酔っていた。
諸州の知事に属する若者たちがまず出て行った。
ベン・ハダドは、サマリアから人々が出て来るとの知らせを、遣わした者から受けると、
「彼らが和平のために出て来たとしても生かしたまま捕虜にし、
戦いのために出て来たとしても、生かしたまま捕虜にせよ」と命じた。
諸州の知事に属する若者たち、更に後続部隊が町から出て来た。
それぞれがその相手を打ち、アラム軍は敗走した。
イスラエルの人々は追い打ちをかけたが、アラムの王ベン・ハダドは馬に乗り、騎兵を伴って逃げ去った。
イスラエルの王も出陣して、軍馬や戦車を撃ち、アラムに大損害を与えた。

かの預言者がイスラエルの王に近づいて、こう言った。
「勇気をもって進め。
あなたはなすべきことをわきまえ知れ。
年が改まるころ、アラムの王はあなたに向かって攻めて来る。」
他方、アラムの王の家臣たちは王に言った。
「彼らの神は山の神だから、彼らは我々に対して優勢だったのです。
もし平地で戦えば、我々の方が優勢になるはずです。
あなたはこうすべきです。王侯たちをそれぞれその地位から退け、その代わりに長官を置き、
失った兵員、軍馬、戦車に等しい兵員、軍馬、戦車を補充するのです。
我々は平地で戦いましょう。
我々の方が優勢になるはずです。」
王は彼らの意見を入れて、そのとおりにした。

年が改まったころ、ベン・ハダドはアラム軍を召集し、イスラエルと戦うためにアフェクに上って来た。
イスラエルの人々も召集され、兵糧を支給されて、敵を迎え撃つため進んだ。
イスラエルの人々は、敵に向かって二つの小さな山羊の群れのように陣を敷いたが、アラム軍はその地に満ちていた。
そのとき、神の人が近づいて、イスラエルの王に言った。
「主はこう言われる。
『アラム人は主が山の神であって平野の神ではないと言っているので、わたしはこの大軍をことごとくあなたの手に渡す。
こうしてあなたたちは、わたしこそ主であることを知る。』」
両軍は、陣を張って七日間対峙した。
七日目になって戦いを交え、イスラエル軍は一日でアラムの歩兵十万人を打ち倒した。
敗残兵はアフェクの町に逃げ込んだが、その敗残兵二万七千人の上に城壁が崩れ落ちた。
ベン・ハダドも逃げてこの町に入り、部屋から部屋へと逃げ回った。
家臣たちは彼に言った。
「イスラエルの家の王は、慈しみ深い王であると聞いています。
腰に粗布を巻き、首に縄をつけてイスラエルの王のもとに出て行きましょう。
あなたの命を助けてくれるかもしれません。」

画像1:Gustave Doré  1832 -1883
『Slaughter of the Syrians by the Children of Israel』1865
http://ph.crossmap.com/main/gallery/illustration/bible/gustave_dore/Old%20testament/OT%20Historical%20Books/g0098.htm

こうして彼らは腰に粗布を巻き、首に縄をつけてイスラエルの王の前に出て、こう言った。
「あなたの僕であるベン・ハダドは、命を助けてほしいと願っております。」
アハブは、「王は生き延びておられたか。彼はわたしの兄弟である」と言った。
その人々は良い兆しがあると見て、素早くその言葉をとらえ、
「ベン・ハダドはあなたの兄弟です」と答えた。
アハブは、「行って、彼を連れて来なさい」と言った。
ベン・ハダドが出て来ると、アハブは彼を自分の車に乗せた。
ベン・ハダドはアハブに言った。
「わたしの父があなたの父から奪った町々をお返しいたします。
また、わたしの父がサマリアで行ったように、あなたもダマスコで市場を開いてください。」
アハブは言った。
「では、協定を結んだうえで、あなたを帰国させよう。」
アハブはベン・ハダドと協定を結び、彼を帰国させた。

預言者の仲間の一人が主の言葉に従って隣人に、
「わたしを打て」と言ったが、隣人は打つのを拒んだ。
その人は隣人に、「あなたは主の御声に聞き従わなかったので、
わたしのもとから立ち去ると、獅子に殺される」と言った。
隣人は彼のそばから立ち去ると、果たして獅子に出会い、殺されてしまった。
その人はもう一人の隣人を見つけ、「わたしを打て」と言った。
この隣人は彼を打ち、傷を負わせた。
この預言者は立ち去り、道で王を待った。
彼は目に包帯をして、だれだか分からないようにした。
王が通りかかったとき、彼は王に向かって叫んだ。
「僕が戦場に出て行きますと、ある人が戦列を離れて一人の男をわたしのところに連れて来て、
『この男を見張っておれ。
もし逃がしたら、お前はこの男の命の代わりに自分の命を差し出すか、銀一キカルを払え』と言いました。
ところが、僕があれこれしているうちに、その男はいなくなってしまいました。」
イスラエルの王は、「お前の裁きは、お前が自ら決定したとおりになるはずだ」と答えた。

画像2:MASTER of Otto van Moerdrecht
『The Wounded prophet waits by the road for King Ahab and predicts his punishment,』
15世紀の聖書挿絵、画像は以下。
http://collecties.meermanno.nl/handschriften/showmanu?id=1193&page=5&page_size=40

預言者が急いで目から包帯を取り去ると、彼が預言者の一人であることが、イスラエルの王にも分かった。
預言者は王に言った。
「主はこう言われる。
『わたしが滅ぼし去るように定めた人物をあなたは手もとから逃がしたのだから、あなたの命が彼の命に代わり、あなたの民が彼の民に代わる。』」
イスラエルの王は機嫌を損ね、腹を立てて王宮に向かい、サマリアに帰って行った。

第19章

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

アハブは、エリヤの行ったすべての事、預言者を剣で皆殺しにした次第をすべてイゼベルに告げた。
イゼベルは、エリヤに使者を送ってこう言わせた。
「わたしが明日のこの時刻までに、あなたの命をあの預言者たちの一人の命のようにしていなければ、神々が幾重にもわたしを罰してくださるように。」
それを聞いたエリヤは恐れ、直ちに逃げた。
ユダのベエル・シェバに来て、自分の従者をそこに残し、
彼自身は荒れ野に入り、更に一日の道のりを歩き続けた。
彼は一本のえにしだの木の下に来て座り、自分の命が絶えるのを願って言った。
「主よ、もう十分です。
わたしの命を取ってください。
わたしは先祖にまさる者ではありません。」
彼はえにしだの木の下で横になって眠ってしまった。
御使いが彼に触れて言った。
「起きて食べよ。」

画像1:Sir Godfrey Kneller 1646-1723
『Elijah and the Angel』 1672
画像2:RUBENS, Peter Paul 1577-1640
『The Prophet Elijah Receiving Bread and Water from an Angel』1625-28

見ると、枕もとに焼き石で焼いたパン菓子と水の入った瓶があったので、エリヤはそのパン菓子を食べ、水を飲んで、また横になった。
主の御使いはもう一度戻って来てエリヤに触れ、
「起きて食べよ。この旅は長く、あなたには耐え難いからだ」と言った。
エリヤは起きて食べ、飲んだ。
その食べ物に力づけられた彼は、四十日四十夜歩き続け、ついに神の山ホレブに着いた。
エリヤはそこにあった洞穴に入り、夜を過ごした。
見よ、そのとき、主の言葉があった。
「エリヤよ、ここで何をしているのか。」
エリヤは答えた。
「わたしは万軍の神、主に情熱を傾けて仕えてきました。
ところが、イスラエルの人々はあなたとの契約を捨て、祭壇を破壊し、預言者たちを剣にかけて殺したのです。
わたし一人だけが残り、彼らはこのわたしの命をも奪おうとねらっています。」
主は、「そこを出て、山の中で主の前に立ちなさい」と言われた。
見よ、そのとき主が通り過ぎて行かれた。
主の御前には非常に激しい風が起こり、山を裂き、岩を砕いた。

画像3:CHAGALL, Marc 1887-1985
『ELIJAH 'S VISION 88』1956

しかし、風の中に主はおられなかった。
風の後に地震が起こった。
しかし、地震の中にも主はおられなかった。
地震の後に火が起こった。
しかし、火の中にも主はおられなかった。
火の後に、静かにささやく声が聞こえた。
それを聞くと、エリヤは外套で顔を覆い、出て来て、洞穴の入り口に立った。
そのとき、声はエリヤにこう告げた。
「エリヤよ、ここで何をしているのか。」
エリヤは答えた。
「わたしは万軍の神、主に情熱を傾けて仕えてきました。
ところが、イスラエルの人々はあなたとの契約を捨て、祭壇を破壊し、預言者たちを剣にかけて殺したのです。
わたし一人だけが残り、彼らはこのわたしの命をも奪おうとねらっています。」
主はエリヤに言われた。
「行け、あなたの来た道を引き返し、ダマスコの荒れ野に向かえ。
そこに着いたなら、ハザエルに油を注いで彼をアラムの王とせよ。
ニムシの子イエフにも油を注いでイスラエルの王とせよ。
またアベル・メホラのシャファトの子エリシャにも油を注ぎ、あなたに代わる預言者とせよ。
ハザエルの剣を逃れた者をイエフが殺し、イエフの剣を逃れた者をエリシャが殺すであろう。
しかし、わたしはイスラエルに七千人を残す。
これは皆、バアルにひざまずかず、これに口づけしなかった者である。」

エリヤはそこをたち、十二軛の牛を前に行かせて畑を耕しているシャファトの子エリシャに出会った。
エリシャは、その十二番目の牛と共にいた。
エリヤはそのそばを通り過ぎるとき、自分の外套を彼に投げかけた。
エリシャは牛を捨てて、エリヤの後を追い、
「わたしの父、わたしの母に別れの接吻をさせてください。
それからあなたに従います」と言った。
エリヤは答えた。
「行って来なさい。わたしがあなたに何をしたというのか」と。
エリシャはエリヤを残して帰ると、一軛の牛を取って屠り、牛の装具を燃やしてその肉を煮、人々に振る舞って食べさせた。
それから彼は立ってエリヤに従い、彼に仕えた。

第18章

イメージ 1

イメージ 2

多くの日を重ねて三年目のこと、主の言葉がエリヤに臨んだ。
「行って、アハブの前に姿を現せ。わたしはこの地の面に雨を降らせる。」
エリヤはアハブの前に姿を現すために出かけた。
サマリアはひどい飢饉に襲われていた。
アハブは宮廷長オバドヤを呼び寄せた・・
オバドヤは心から主を畏れ敬う人で、
イゼベルが主の預言者を切り殺したとき、百人の預言者を救い出し、
五十人ずつ洞穴にかくまい、パンと水をもって養った・・。
アハブはオバドヤに言った。
「この地のすべての泉、すべての川を見回ってくれ。
馬やらばを生かしておく草が見つかり、家畜を殺さずに済むかもしれない。」

彼らは国を分けて巡ることにし、アハブは一人で一つの道を行き、オバドヤも一人でほかの道を行った。
オバドヤが道を歩いていると、エリヤが彼に会いに来た。
オバドヤはそれがエリヤだと分かって、ひれ伏し、
「あなたは、エリヤさまではありませんか」と言った。
エリヤは彼に言った。
「そうです。あなたの主君のもとに行って、エリヤがここにいる、と言ってください。」
オバドヤは言った。
「わたしにどんな罪があって、あなたは僕をアハブの手に渡し、殺そうとなさるのですか。
あなたの神、主は生きておられます。
わたしの主君があなたを捜し出そうとして人を送らなかった民や国はないのです。
彼らが、『エリヤはここにいない』と言えば、王はその国や民に、エリヤは見つからなかったと誓わせるほどです。
今あなたは、『エリヤがここにいる、とあなたの主君アハブに言いに行きなさい』と言われる。
しかし、わたしがあなたを離れれば、主の霊はあなたをわたしの知らないところに連れて行くでしょう。
わたしがアハブに知らせに行っても、あなたが見つからなければ、わたしは殺されます。
僕は幼いころから、主を畏れ敬っております。
イゼベルが主の預言者を殺したときにわたしがしたことを、あなたは知らされてはいないのですか。
わたしは主の預言者百人を五十人ずつ洞穴にかくまい、パンと水をもって養いました。
今あなたは、『エリヤがここにいる、とあなたの主君に言いに行きなさい』と言われる。
わたしは殺されてしまいます。」
エリヤはこう答えた。
「わたしの仕えている万軍の主は生きておられます。
今日わたしはアハブの前に姿を現します。」

オバドヤはアハブに会って知らせたので、アハブはエリヤに会いに来た。
アハブはエリヤを見ると、「お前か、イスラエルを煩わす者よ」と言った。
エリヤは言った。
「わたしではなく、主の戒めを捨て、バアルに従っているあなたとあなたの父の家こそ、イスラエルを煩わしている。
今イスラエルのすべての人々を、イゼベルの食卓に着く四百五十人のバアルの預言者、四百人のアシェラの預言者と共に、
カルメル山に集め、わたしの前に出そろうように使いを送っていただきたい。」
アハブはイスラエルのすべての人々に使いを送り、預言者たちをカルメル山に集めた。

エリヤはすべての民に近づいて言った。
「あなたたちは、いつまでどっちつかずに迷っているのか。
もし主が神であるなら、主に従え。
もしバアルが神であるなら、バアルに従え。」
民はひと言も答えなかった。
エリヤは更に民に向かって言った。
「わたしはただ一人、主の預言者として残った。
バアルの預言者は四百五十人もいる。
我々に二頭の雄牛を用意してもらいたい。
彼らに一頭の雄牛を選ばせて、裂いて薪の上に載せ、火をつけずにおかせなさい。
わたしも一頭の雄牛を同じようにして、薪の上に載せ、火をつけずにおく。
そこであなたたちはあなたたちの神の名を呼び、わたしは主の御名を呼ぶことにしよう。
火をもって答える神こそ神であるはずだ。」
民は皆、「それがいい」と答えた。
エリヤはバアルの預言者たちに言った。
「あなたたちは大勢だから、まずあなたたちが一頭の雄牛を選んで準備し、あなたたちの神の名を呼びなさい。
火をつけてはならない。」
彼らは与えられた雄牛を取って準備し、朝から真昼までバアルの名を呼び、
「バアルよ、我々に答えてください」と祈った。
しかし、声もなく答える者もなかった。
彼らは築いた祭壇の周りを跳び回った。

真昼ごろ、エリヤは彼らを嘲って言った。
「大声で呼ぶがいい。
バアルは神なのだから。
神は不満なのか、それとも人目を避けているのか、旅にでも出ているのか。
恐らく眠っていて、起こしてもらわなければならないのだろう。」
彼らは大声を張り上げ、彼らのならわしに従って剣や槍で体を傷つけ、血を流すまでに至った。
真昼を過ぎても、彼らは狂ったように叫び続け、献げ物をささげる時刻になった。
しかし、声もなく答える者もなく、何の兆候もなかった。

エリヤはすべての民に向かって、
「わたしの近くに来なさい」と言った。
すべての民が彼の近くに来ると、彼は壊された主の祭壇を修復した。
エリヤは、主がかつて、「あなたの名はイスラエルである」と告げられたヤコブの子孫の部族の数に従って、
十二の石を取り、その石を用いて主の御名のために祭壇を築き、
祭壇の周りに種二セアを入れることのできるほどの溝を掘った。
次に薪を並べ、雄牛を切り裂き、それを薪の上に載せ、
「四つの瓶に水を満たして、いけにえと薪の上にその水を注げ」と命じた。
彼が「もう一度」と言うと、彼らはもう一度そうした。
彼が更に「三度目を」と言うと、彼らは三度同じようにした。
水は祭壇の周りに流れ出し、溝にも満ちた。
献げ物をささげる時刻に、預言者エリヤは近くに来て言った。
「アブラハム、イサク、イスラエルの神、主よ、
あなたがイスラエルにおいて神であられること、
またわたしがあなたの僕であって、
これらすべてのことをあなたの御言葉によって行ったことが、今日明らかになりますように。
わたしに答えてください。
主よ、わたしに答えてください。
そうすればこの民は、主よ、あなたが神であり、彼らの心を元に返したのは、あなたであることを知るでしょう。」

画像1:LUIKEN, Caspar  1672-1708
『The Test on Mount Carmel』

すると、主の火が降って、焼き尽くす献げ物と薪、石、塵を焼き、溝にあった水をもなめ尽くした。
これを見たすべての民はひれ伏し、
「主こそ神です。主こそ神です」と言った。
エリヤは、「バアルの預言者どもを捕らえよ。一人も逃がしてはならない」と民に命じた。
民が彼らを捕らえると、エリヤは彼らをキション川に連れて行って殺した。

画像2:Gustave Doré  1832 -1883
『Slaughter of the Prophets of Baal』1865

エリヤはアハブに言った。
「上って行って飲み食いしなさい。
激しい雨の音が聞こえる。」
アハブは飲み食いするために上って行き、エリヤはカルメルの頂上に上って行った。
エリヤは地にうずくまり、顔を膝の間にうずめた。
「上って来て、海の方をよく見なさい」と彼は従者に言った。
従者は上って来て、よく見てから、「何もありません」と答えた。
エリヤは、「もう一度」と命じ、それを七度繰り返した。
七度目に、従者は言った。
「御覧ください。手のひらほどの小さい雲が海のかなたから上って来ます。」
エリヤは言った。
「アハブのところに上って行き、激しい雨に閉じ込められないうちに、
馬を車につないで下って行くように伝えなさい。」
そうするうちに、空は厚い雲に覆われて暗くなり、風も出て来て、激しい雨になった。
アハブは車に乗ってイズレエルに向かった。
主の御手がエリヤに臨んだので、エリヤは裾をからげてイズレエルの境までアハブの先を走って行った。

全4ページ

[1] [2] [3] [4]

[ 次のページ ]


.
makimakimaki
makimakimaki
男性 / AB型
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

過去の記事一覧

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!
数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事