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7月18日
イスラエルによるレバノン攻撃により、中東でのハマス・ヒズボラ等の武装組織とイスラエルとの軍事対立が激化しています。ハマスやヒズボラの後ろにはイランがいるとの指摘が行われており、そのことが核開発プログラムをめぐるイランと六ヶ国側(米、英、独、仏、露、中)との対立にも影響を及ぼすこととなりそうです。
当ブログが追いかけているイランの核開発問題については、六カ国側が6月6日にイランのウラン濃縮活動停止を求める包括的見返り案を提示し、最終的にG8サミット前の7月11日までの回答期限を設定しました。イラン側は、回答は8月22日以前は困難であるが、その内容については検討を加えるという立場でした。
結局、イラン側からの回答は六カ国側の設定した期限までに行われず、六カ国側はこの問題を国連安全保障理事会において討議することとしました。六カ国側は早ければ今週から、ウラン濃縮の凍結を行う期限の設定とそれを守らなかった場合の罰則に関する決議案についての草案作成に取り掛かるといわれています(7月13日ロサンゼルス・タイムズ電子版)。
もし、イランがその決議に従わなかった場合、六カ国は国連憲章第7章41条による措置(非軍事的措置)の採択に向けてさらに取り組むこととなります(7月12日の六カ国外相会議を代表したフランスのドストブラジ外相による声明)。
同時に、六カ国側は、イランが国際原子力機関と国連安全保障理事会の決定を実施し、交渉に入るなら、国連安全保障理事会での更なる行動を控える用意があるとして、イランの前向きな回答を強く求めています。
そのような中、イラン外務省のアセフィ報道官は7月16日、報道陣に対して、「ヨーロッパよる包括的見返り案は適切であり、交渉を行うために受け入れ可能なベースだと考えている。イランとヨーロッパが詳細に交渉を行うには今が最も適切な時期だ。本件を国連安全保障理事会に付託することは対話を阻止し、拒絶することを意味する」と述べ、イランとの対話を求めたと、AP通信が述べています(7月16日、The State.com)。
これに対し、ライス米国務長官は、イランは六カ国とイランとの間に既に確立されているチャンネルであるEUのソラナ上級代表を通して対応すべきだと述べていると、AP通信は報じています。
レバノンに対するイスラエルの軍事攻撃が一層激化していますが、米国はイスラエルを擁護する一方、ハマス・ヒズボラの背後にイランとシリアがいることを指摘し、現在の危機の責任は両国にあると非難しています。米国のボルトン国連大使はシリアがハマスの軍事部門に対する隠れ家を提供し、ヒズボラに対して物的支援を行っていると指摘、またフランスも、イランが核開発問題での対立から関心をそらすためにイスラエルに対する攻撃を行うよう仕掛けたのではないかと示唆しているとのことです(ファイナンシャル・タイムズ、7月15日電子版)。実際にそのような冒険主義的な立場をイランが採用し、実践しているのかは不明ですが、そのようなことが取りざたされることはイランにとって好ましいことではありません。
状況が緊迫した中、イランの核開発問題をめぐるイランと六カ国との対立はどのように展開していくか、かなり予測が困難な事態となってきました。
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シーア派闘争主義の国際連携か。闘争主義は同質間で結んでいくし、血の熱狂であるから、強烈だ。対せるのは、平和志向の国際連携で、それは異なるもの同士も結べるが、得てして、愛好より憎悪暴力のほうが優勢になりがちだし。市民の国際交流などもあまりないんだろうね、いまの中近東には。
2006/7/19(水) 午後 7:15 [ hirokaz ]