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イラク戦争

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対テロ戦争によるアメリカ人死者数、同時テロ攻撃時の死者数を上回る

9月5日

2001年9月11日のアメリカに対する同時テロ攻撃からまもなく5年が経過します。その間、米国は対テロ戦争を理由として、アフガニスタンやイラクにおいて戦争を継続してきました。しかし、対テロ戦争という名の戦争でのアメリカの死者数は9月3日に発表された4人のイラクでの米兵の死亡により2,974人となり、ついに、その端緒となったニューヨーク、ワシントンDCおよびペンシルバニアでの同時テロ攻撃による死者数2,973人(CNNの計算、アメリカ人および外国人合計。ただしテロリストを除く。)を超えることとなったと、CNN.comは報じています。

ペンタゴン(米国防総省)によれば、2,974人の米軍死亡者のうち、329人がアフガニスタンにおけるタリバンに対する戦争である「不滅の自由作戦」で、2,645人が「イラクの自由作戦」で死亡しています。また、「不滅の自由作戦」では893人のアメリカ兵が負傷し、552人が任務に復帰していません。さらに、「イラクの自由作戦」では19,773人が負傷し、8,991人が任務に復帰していません。

サダム・フセイン体制はアルカイダのテロ・ネットワークの支援には関わっていないという多くの論者による批判にもかかわらず、ブッシュ政権はアフガニスタンとイラク戦争を包括的な対テロ戦争の一部として関連付けてきた。しかし、イラク内のアルカイダをはじめとする多くのテロ集団はイラク侵攻後に出現し、連合軍やイラク軍および市民に対する定期的な攻撃を行っている、とCNN.comは指摘しています。

そして、CNN.comは「もし、仕事を完了する前に米軍がバグダッドの街頭から去るなら、われわれはアメリカの街頭においてテロリストに直面することになろう。われわれは最後まであきらめず、若いイラクの民主主義の成功を支援する。そして、イラクにおける勝利は21世紀の戦いにおけるイデオロギー上の大きな勝利となるだろう」とのブッシュ大統領の発言を引用しています。

また、「われわれはこれまで、アフガニスタン、イラクおよびそれ以外のあらゆる対テロ戦争という長い道のりを歩んできた。まだまだ道のりは遠い。わが国は戦争状態にある」との米統合参謀本部議長ピーター・ペース大将の発言も伝え、今後も死亡者の増加が続くことを示唆しています。

結局、ブッシュ政権は戦争を継続しないと、テロリストがアメリカ本土に再び攻撃を仕掛けるとだろうという恐怖をあおり、イラクにおける戦争継続を正当化し、その戦争に勝利するためにはさらに多大な人的経済的コストがかかることを国民に受け入れさせようとしていると言えます。

さらに重要なことは、イラク戦争は結局イラクを内戦状態に陥らせたが、その結果、イラク・ボディカウントによれば、イラクでの民間人の死亡者4万1639人から4万6307人となっているという事実です。恐るべき数の戦死者が対テロ戦争の名の下に発生していることになります。

このような事態について、ある米国の世論調査において、「米国がイラク戦争を行ったために米国内でのテロが増えるだろう」という回答をしたものが60%であり、「米国内でのテロが減るだろう」という回答者が31%であったということに1つの救いを感じました(Angus Reid Consultants,“Iraq War Will Breed More Terrorism, Say Americans”)。現在の混乱の原因がイラク戦争にあることを正しく認識している米国民のほうが多いように思われるからです。ただ、上記のようなブッシュ政権の世論誘導がある中で、それが今後の米国の政策にどう反映されるのかは不明ですが・・・・。

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