|
世宗が見守る前で、ヨンシルの刺字刑の準備が進められる。反逆者として「逆徒」の文字が押されることに。礼判ジョンソはマルセンに、これが王様の苦肉の策であることは明らか、明も同様に考えるのではと案ずる。その心配通り、ワン・ジンは、王はさらに徒刑に処し一生労役を課す、そうすれば明に渡さず手元に置くことができると見破る。マルセンは成り行きは王様の覚悟次第、どこまでヨンシルに対して残酷になれるかに懸かっている、と。 着物を開くとヨンシルの肩には、かつての主につけられた「賊」の文字が。それをじっと見つめる世宗は、厳しい表情で刑を執行しないと宣言する。皆が王を見る。再び口を開いた王は、刺字刑や徒刑では軽すぎる。さらに重い刑、百叩きの刑罰に処せ、と命じる。驚愕が見守る一同を包む。世子が思わず叫ぶ。 「父上!死んでしまいます!」 だが世宗は無言のまま。さすがのヘ・スも王の決意に息を呑み、ワン・ジンは「泣いて馬謖を斬るか」と呟く。プンゲがマルリを呼びますか、切り札を持っているはず、と。笑みで答えるワン・ジン。 事態を知った集賢殿学士らも騒然となる。イ・スンジは急ぎ鞠庁に向かおうとするが、スクチュ、サムムンを伴った晋陽が現れ、スンジを別の場所に連れて行く。 副提学チョン・インジは王の文字創製の証拠である例の紙に火をつける。入ってきたマルリが驚き、火を消そうと走るが紙は燃えてしまう。どういうつもりだ、また王様に丸め込まれたのかと襟首をつかんで詰め寄るマルリ。その手を払うインジは静かに語る。 ヨンシルの登用には意義があった。我々は革命を恐れず、奴婢だった者を上官と呼び、階級意識を克服することができたのだ、と。 「階級意識より怖いのは惰性だ。変化を恐れて沈黙するほうが危険だ」 恐れるべきは自分自身。紙を燃やしたのは集賢殿副提学として正しいことだった。 「かっての上司であり、誇るべき同僚であるヨンシルが、それを教えてくれた」 そう語って出て行くインジ。悔しそうに、一人佇むマルリ。 晋陽がイ・スンジを連れて行った先で、待っていたのは副提学インジ。勅使の目から無事に避難した簡儀台と資料がそこに。副提学はスンジに研究を続けよ、と命ずる。顔色を変えて責め立てるスンジ。貴重な人材が失われようとしているのに研究などできない、共に戦ってきた仲間ではないか。騒ぐスンジから目を簡儀に移したインジは、兵に簡儀を爆破せよ、と命じる。兵らが資料を放り集めて火薬を撒いていく。火をつけようと構えるのに仰天して、やめてくれ!と叫ぶスンジ。 しかし、途中で投げ出すなら無用の長物だ、それがお前の自尊心か、と厳しく続けるインジは、簡儀台の王を訪れた夜を思う。 ヨンシルの言葉を受け、王の傍らに立つインジに、世宗は問う。文字創製に気付きながらも沈黙を守り革命に加わろうとしなかった、それは野蛮な国にしたくないという自尊心からか、と。そうではない、腹が立ったからだと答える副提学。王は理解する。臣下の安全を守ることこそが王の自尊心。それを捨てる余に立腹したのだな、と。本当にヨンシルを捨てるのかと問うインジを振り返る世宗。 「そなたは何を捨てるのだ?」 目の前のスンジに、暦を諦められるのか、と迫り、臣下を見捨てる王には従えませんと答えるのを聞くと、「火をつけよ!」と再び命じるインジ。 「やめてくれ!」 スンジは身を投げ出して阻止する。火薬のふりかかった書を必死で叩き、手を真っ黒に染めながら資料を守ろうとするスンジ。インジは見下ろしながら言う。 「今の気持ちを忘れるな。怒りよりも強い、そなたの情熱、朝鮮暦に対するそなたの情熱を忘れてはならん」 はっとして副提学を見上げるスンジ。その眼にみるみる涙がたまる。 「これを作り上げるときや観測を行うときはいつも、上護軍さまがいました」 インジもまた涙をたたえて腰をおろす。 王に何を捨てるかと問われた自分が、搾り出した答え。 「民を守ろうとする心です」 王は静かに頷く。 涙を流して書を抱え込むスンジに、語って聞かせるインジ。 「チャン・ヨンシルはここに心を残した」 王に見捨てられても、守るべき民、自分の技術を必要とする民がいるからだ。 「彼の残した心を忘れるな。その心を引き継ぐのはお前の仕事だ」
一部始終を見ていたスクチュが、なぜ自分たちをここに連れてきたかと晋陽大君に問う。王子は、そなたたちの情熱がスンジに劣らないから、と。 「文字創製の研究所に、戻ってきてくれるか」 100回に次第に近づくヨンシルの刑罰。血まみれの背中、ぼやける視線。厳しい表情を崩さぬまま自分を見つめる王の目を必死で捉えるヨンシルは王と心を交わす。決して余を許すな、と世宗。ヨンシルは、私が王様の立場なら同じことをしたでしょう…と。 ついに100回を迎え刑が終了する。閉じられたまま開かぬヨンシルの目… ヘ・ス、ワン・ジンと接触するマルリ。王の文字創製を阻むにはもはや新しい王を立てるしかない、決断すれば物心両面で支援する、とそそのかす二人。内政干渉をしないと約束するなら、と受けるマルリ。 一人で研究を続ける世宗に世子がそっと差し出すのは、瑠璃の拡大鏡。ヨンシルが、眼病で父上の視力が落ちるのを心配していました、と世子。手にとって使ってみる世宗。だが視界が曇り、腹立たしげに文句を言う。 「字がぼやけて使いのものにならん!」 文字を映す瑠璃の上に雫が落ちてさらにぼやける。無言で瑠璃にたまっていく父の涙を見つめる世子… 世宗24年。寺では王が小僧たちとお決まりの言葉遊びをしている。見守る尚宮は、王の言動を次々言い当てる尚膳ジャチに呆れるが、もう4ヶ月もあの調子で覚えてしまった、と溜息のジャチ。 研究室。インジが王に、夜が更けたこと、医官が眼病と風疾(神経痛)が悪化しているので心配していることを告げる。心配ない、と言いつつ、腕の痛みに思わず手をやる王を案じる副提学。王の負担を減らすには若い二人の学士を傍におくしかない、そのために賜暇読書(有能な若い学者に与える研究休暇)をと進言するインジ。ファン・ヒは、怪しまれぬようにするため、同じ年齢の学士全員に与えよう、と。
ところが学士ハ・ウィジは拒絶する。インジに向き合い、副提学様は上護軍様を救う道があったのに見捨てた、上官とは認めない、と背を向ける。 一方マルリは、領議政ファン・ヒにキム・ムンとチョン・チャンソンを儒学の盛んな地方に派遣したい。経学を教える代わりに高い学問を習得させたいと申し出る。検討すると受けるファン・ヒはこの事実を王、世子らに伝える。マルリを罷免すべき、と世子、しかし世宗は応じない。 「沈黙する臣下より反対派のほうが、王が進むべき道を明確に示してくれる」 それでも案じ顔の世子、マルリは着々と人材を集め地方学者とも手を結ぶつもりですと危惧する。聞いていたファン・ヒが提案する。ならばマルリに渡しましょう、と。 マルリを呼び、王命で集賢殿副提学に昇進したと告げる領議政。驚きつつも受諾するマルリに、早速仕事を処理してくれと文書を渡す。そこには、学士の兼務を禁ずる、という旨が。王様は学士が実務に駆り出されるのは大きな損失とお考えだ、と言う領議政をじっと見ながら、意味ありげな顔で承知するマルリ。 ムンとチャンソンは、マルリを封じ込めるための策だと騒ぐが、自分たちの目的はあくまで文字創製を阻むことだ、と諌め、ハ・ウィジらを酒宴に呼び出し、賜暇読書を受けて王様の動きを監視して証拠を掴め、と命じる。 朝鮮語の音の表記法に悩む世宗。食事も薬もとらない夫に手を焼く王后は、「薬をお飲みになるまで帰りません」と居座り、夫の傍で戯れに字を書いている。石と乙でトル、字を見比べながら面白い、では水はどうなるのかしらと字を書き足しながら、舞と乙で水を表すムルになるかも、と楽しげにつぶやく。 妻の書いた文字を見比べていた王は突然のひらめきに声をあげる。 「文字を切り離して考えればよいのだ!」 トルではなく、トウル、ムルではなくムウル。2音でなく3音。なぜ音を二つに分けた中国の韻学に頼ったのか。次々に紙に書き出しては興奮気味に説明する世宗。王后はあっけにとられて夫を見ている。 朝鮮語は一文字に三つの音がある。初声、中声、終声。 「あとは文字の形を考えるだけでいい」 妻の肩を抱く王に、私は喜んでいいのですか、と困惑気味に尋ねる王后。世宗は笑って答える。 「勿論だとも!朝鮮の母であるそなたが、文字創製にも貢献した!」
|

>
- エンターテインメント
>
- テレビ
>
- ドラマ番組









はじめまして。82話読ませていただき、とてもすっきり致しました。ありがとうございます。
王様とスンジの会話から心情を読み取るのが少し解りづらくて。
カットされているせいもあるのか、自分の理解力の乏しさに(汗)
ところで某動画サイトで見た時、81話ヨンシルの百叩きの刑執行中に、ヘサンが駆け込んで来て、必死に王に訴ったえるシーンがあったのです。BSではカットですね。
そのシーンがyoutubeにあります。(ネタバレ注意)
http://www.youtube.com/watch?v=aVuoIuWCYdg
「王様は私の盾にはなれません」が「私の盾にはさせません」になっていて、この訳の方がしっくりきました。
最初の頃正直、睡魔に襲われることも度々だったこのドラマ。
中盤からとても面白くなり、毎回泣かされています。
登場人物の描き方(あのマルセンが出ないと寂しくなりましたもの)、台詞が素晴らしい。
時間が出来たらDVDで見直そうと思っています。
サンギョンさんは初めてですが、朴訥な感じがだんだん・・もう!
こんな王様となら私も一緒に夢を紡いで、歩んでいきたいです。
[ チャア ]
2009/12/30(水) 午後 6:18
チャアさん、はじめまして。私の長たらしいレビューと手前勝手な感想を読んで下さり有難うございます^_^
>すっきり、されたとのこと。ほっと致しました。実は私もどうもよく理解できず、師走のお掃除をしながらも頭から離れず(笑)考えたりもう一度見直したりして、やっと上のように解釈できた次第です(^^ゞBSは確かにカットが多いので、見逃した部分に答えがあるのかも、と今回に限らず残念に感じながら頑張っている次第です。
動画サイト、ありがとうございます♪ヘサン、泣かせてくれますね〜こんな重要なシーン…観たかったです。それに字幕もかなり違っていますね。大意には変わりなさそうですが、細かい言い回しが動画のほうが丁寧で分かりやすいです。盾のセリフもこちらのほうがいいし、他のセリフも…なんだかこれを観ていると、BS字幕を頼りに解釈してきた自分のレビューが、ちょっと心配になったりして…。
2009/12/30(水) 午後 10:33
続きです。私も初めは、ここまでのめり込むことになろうとは予想してませんでした。でも今は、今まで視聴した中でも一押しだ!と思えます。私も台詞に魅了されてます。そして役者さんたちの名演にも。サンギョンさん、私もこれが初なのですが、世宗はもう他の方では許せないくらい(*^^*)♪世宗大王を知ることができて、このドラマに心から感謝している毎日です。私もいつか必ず完全版を視聴します(笑)
2009/12/30(水) 午後 10:34
kiokioさん
こんにちは^^




kiokioさんの感想に、もう、もう、大拍手です
kiokioさんのレビューに数々の場面が浮かび上がり胸が込み上げて高鳴ります。
インジの苦悩もヨンシルにより解き放たれますね
チャン・ヨンシル。その気高くて純粋な心が私の心にもズシーン !!
この82話にしてもチョン・インジもそうですが、チェ・マルリにしても他の臣下にしても、
もしも自分がその立場だったらどうしただろうか・・・と、完全に世宗時代に
タイムスリップしてしまい、また一緒に観ていた夫も「大王世宗」はどの回も
現代の人間社会や会社組織に置き換えて考えさせられると言ってました^^
年末にこちらの記事も読ませて頂いてたのにバタバタな日々で
コメントできずにごめんなさい
BSではヘサンとヨンシルの大事な場面がカットされていたことを
kiokioさんのこちらで知り(◎o◯;)!? でした。
2010/1/6(水) 午後 4:23
シヌイさん。拍手ありがとうございます〜〜(*^。^*)
そして、お忙しいときにも読んで下さっていることに大感謝です〜っ☆
シヌイさんのところのノーカット版動画を拝見して、
改めてなるほどーと納得しました♪
ヨンシルが伝えたかったこと、インジが苦悩していたこと、
やっとすっきりと解決しました(#^.^#)
ご主人もご一緒に観られてたんですね〜☆
これは男性にも十分見応えがあるドラマですものねー。。
私も「イ・サン」で夫を韓ドラ世界に引き込み中ですが(^^ゞ
こちらもぜひとも観て欲しいー、って思います。
>現代の人間社会や会社組織に置き換えて考えさせられる
正にその通りですー!
BSはやっぱりカット、多いですね。。
やっぱりノーカット版が観たい!
DVD購入のための資金作りを始めなくっちゃ…!(^^)!
2010/1/6(水) 午後 9:09
またまた、こんばんは〜〜(*^。^*)




kiokioさん、トラックバックさせて下さいね
kiokioさんに観て頂けてとっても嬉しかったです v(≧∇≦)v イェェ〜イ♪
カットされてた場面は何故か途切れ途切れの再生になってしまってごめんなさい
そのまま再生状態にされて「もう一回見る」をクリックして頂くと
二回目はスムーズに再生されます
DVDはノーカット版なのかしらん ?
レンタルも大王世宗もズラリと並んでるみたいですよ^^
2010/1/6(水) 午後 10:52
シヌイさん、トラックバック嬉しいです(*^。^*)
だって、記事に関係のあるトラバをしてくださる方、はじめてなんですぅーー!うるうる…涙
>DVDはノーカット版なのかしらん?
あ、そうですねぇ…DVDも、完全版ってのをチェックしないと危ないですよね。
う〜ん。衛劇でやってくれると一番有り難いんですけどー。。
だってレンタルは私にとっては禁断の場所なのです!
行ったら最後、エンドレス…(-_-;)
でも世宗、観たい。
だから、シヌイさんの動画は、すごーく有り難いのです^m^♪
2010/1/7(木) 午前 0:22