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「イ・サン」にもドラマを彩る名言が沢山出てきます。 特に英祖が語る帝王学や政治の基本理念に通じる言葉、サンを思う祖父としての愛情のなかにも、聖君となって欲しいという願いが込められていて、死期が近づくにつれて重みのある言葉が頻出します。また、惠嬪や、サンの正室・嬪君からも、聖君を見守る母や妻はこうあるべき、と膝を打ちたくなる、心に残る名言が出てきます。 この4話の中では、まず嬪宮。 「改革は民がこれ以上苦しまぬためになさっていることです。傷口に薬を塗れば痛いものです。時には悲鳴も上げましょう。なれどいくらわが子が悲鳴を上げても、母親は傷口に薬を塗り続けます。それがわが子のためと分かっているからです。世孫様が今どのようなお気持ちで深い切口に傷を塗っておられるか。そのお気持ち、いつかは民も分かってくれるでしょう」 続いて英祖。孫に向かって、なぜ摂政を辞めさせたかを語る英祖のセリフは、深いものがありましたね。 「王がすべき最も大切な事とは、民を慈しむ心を持つことじゃ」 「空の月は、すべての池の水面を照らす。王もかくあるべきじゃ。善人に悪人、強き者、弱き者も、王はあらゆる民をまさに我が子のごとく包みこまねばならぬ。…専売商人は貧しい民の生き血を吸う正にやぶ蚊のごとき連中じゃ。しかしその専売商人もこの国の民じゃ。利口だが性根の曲がったそちの子の一人じゃ。ならば親は何をすべきか。厳しく叱って短所を正してやり、その一方で長所を伸ばしてやらねばならぬ…」 ところでこの「民を慈しむ心」。これは、朝鮮王朝随一の名君を描いた「大王世宗」で、ドラマ全体の最大のテーマでした。 世宗から正祖までは350年ほど。その間、歴代の王様にとって世宗は常に目標であり指針でした。世宗大王を知ってから改めて李氏朝鮮王朝ものを見ていると、「女人天下」にしろこの「イ・サン」にしろ、王や臣下の言葉に聖君=世宗を意識して言っていると思われるセリフが多いです。いかに当時の政治家にとって世宗が偉大な王として記憶されていたか…セリフの中に見えるその重みを実感しています。 さて、サンの摂政期間は結果的には失政という形で終わってしまいました。 でも図画署のソンヨンが、男性絵師たちを相手に立ち上がり茶母たちに絵を教える生き生きとした姿には、世孫が改革しようとした、古い因習の打破の一端がちゃんと成果として残っています。 明るく、前向きで、行動力のあるソンヨンは、これから先も、決して表立ってではないのですが、サンを陰ながら支え続けていきます。 そしてサンもまた、今回の苦い経験と闇商人たちと交わした約束を決して忘れません。この試練を糧にして、王になってからの偉業に繋げていきます。 しかしそんなソンヨンを狙う「目」が… 一つは世孫を陥れるために利用しようと、ソンヨンの存在に注視してきた政治の目。 勿論政治のことなど何も知らないソンヨンです。利用されていることなどつゆ知らず。。 ただ世孫を思う彼女の一途な心と持ち前の賢さで、どう切り抜けるか。。 もう一つはそれに絡んで、ソンヨンを疑う内命婦の目。これまでにも一人、ずっとソンヨンを警戒している方がいらっしゃいますよね(笑)彼女の立場なら当然です。卑しい茶母の分際で世孫様の心を奪おうなんて、邪なことを考えてるんじゃないでしょうね!…と、常に牽制しながら接してます。しかも彼女の仕えるご主人様がまるで無防備で人が良すぎ。気安く屏風絵は書かせるし、茶菓子なんか用意させて談笑するし(笑) というわけで、新たな危機に巻き込まれてしまうソンヨンに注目です。 ちなみにこのご主人さま。私はこの正室ヒョイが、大好きです。歴史上も賢妻として称えられている彼女。一番大きな長所は、一切政治に関与しなかった、ということでしょうね。余計な口出しもしないし首を突っ込むこともしない。前述の名言を口にするように、王である夫を愛し支える、内助の功に徹するんです。 そして姑である惠嬪とも実に上手に接していきます。対立しない、ということではありません。意見の相違は勿論あるし、意外に頑固に渡り合うこともあります。例えば今回、ソンヨンを起用しないと突っぱねた惠嬪を前に、その場では余計なことは一切言いません。しかし、時が満ちてソンヨンが女性絵師としての地位を得てから、さりげなく援助の手を差し伸べて機会を与える。これなら角も立ちません。 先入感や既存の無意味な常識観念に惑わされず、ソンヨンという一女性の言動を正しく判断して本質を見抜ける賢さは、夫である正祖と通じるものがあります。そして「すべて夫のため」…この信念を見失わないからこそ、国母としての立ち位置を守り通し、後世にも称えられる王后となれたんでしょう。 …ただ、残念なのは、彼女のその見事な信念、賢妻ぶりが、正祖とある方との決裂に大きく関与していきます。これが後半最大の見所、となるのは、悲しいですが、変えることのできない史実なんですよね…。。 それから、惠嬪が父や大叔父を前に、思悼世子が亡くなったときにもお二人は涙も流させてくれなかった、と非難するところがありました。ドラマでは父のほうは老論の集会にも行かないし王后側ではないのですが、実際にはこの父も中心になって思悼世子を陥れたようです。「正祖暗殺ミステリー」では惠嬪は老論の重鎮だった父からスパイとして思悼世子に嫁いだように描写されていました。 結果、夫を亡くしても泣くことも出来ず罪の呵責に苦しむ惠嬪です。だからこそ、自身は老論でありながらも父や叔父、また和緩や王后に与せず、息子サンを、身を張って守り通そうとします。和緩が専売商人たちから得たお金を管理していることを知っていたのも、思悼世子以来の老論のしてきたことを内から外から見てきた惠嬪ならでは、というところでしょう。 ところで。ホン・グギョン(#^.^#)です♪ 宮中からあっさり身を引くクギョン。どうして本当のことを言わないのか、と言うテスに、自分が残れば、さらに庇おうとする王世孫様を苦境に立たせることになるから、と説明してましたね。辞職をするときに、引き止めない世孫に、冗談ぽく恨み言を言っていた、お茶目なクギョンです。でも後からの展開とあわせて考えると、これって余裕の笑みです。。 まだまだこんなことでは挫けないクギョンです。それにサンが少しだけ漏らした、かけがえのない存在になりつつあった、という本音が、彼にはとても大きな心の拠り所となり、みすぼらしい格好をしていても、情熱のほうは倍増するクギョンです。 ところで話が前後しますが、惠嬪に呼ばれて初対面したクギョンと惠嬪。この二人、つまり親戚です。クギョンはホン・イナンの縁者ですから。ホン氏一族。この繋がりが、後半以降、とても重要になっていきます。まだ、先ですけれど。。 さて、気になる方々。まずは王后の兄キム・ギジュです。これ、吹き替えと字幕を両方観て気付いたのですけど、吹き替えのほうだと、とても落ち着いた重々しさが出ています。 が!生声では、彼の本性が明白(笑)。これは声優さんの選択、ちょっと間違えたんじゃ…(笑) でもまあ、役者さんの演技でしっかり本性は出てますね。紅の官服を着て官吏を宮中で殴るなんて、張禧嬪の兄と同じくらいのお馬鹿さ、軽率さですからね^m^ 史実上でも、世孫の暗殺を企てるこの方です。当然、王后の足を引っ張る結果になります。この事件は今後、かなり丁寧に描かれるので、毎回、こんなところで「続く」なの!?って、なるかも(笑) それから、謎のおじいさん。この方も実在した方です。あんなふうに占いをしていたのかどうかは?ですが。重要なのは、彼自身は勿論ですが、彼の主義と、それに共鳴して彼の周りにいる人たちです。記憶がおぼろで、どの辺りで登場するのかは…次回は、まだ?だったかな…。 詳細は避けますが、正祖の改革に大きく貢献することと、正祖の偉業の一つとして現存する、王立図書館・奎章閣キュジャンガクと深く結びついている、とだけお知らせしておきます。 というわけで。ますます面白くなってきた「イ・サン」です。 段々、衛星劇場の記事を始めた35話あたりに近づいてきました…。 そこにたどり着いちゃったらその後は、どうしようかな〜〜。ちょっと思案。 まだ先ですけれど〜♪ 最後におまけの一つ。書庫でサンが描いていた「梅の絵」です。 サンは「亡き父上がお好きで、よく描いておられた」と。これ、重要な伏線です。 実は今回改めて観ていて「こんなところでさらっと出ていたのかー!」と目からウロコだった私…(^^ゞ ビョンフン監督って、こういう心憎い演出、うまいな〜。。知っていたらさらに泣けたかも〜〜。。 ちなみに正祖、絵もお上手だったようです。何枚か現存してるらしい。実物、見てみたい(#^.^#)♪ ※キム・ギジュが王妃の兄じゃなくて弟になってましたねー!訂正しておきました(^^ゞ
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こんにちは〜〜〜☆☆
ピングンといい、ソンヨンといい。一見おとなしい女性だけど、己の考えをしっかりと持った素晴らしい女性ですね。外見だけでなく内面も本当に美しい。凛とした感じがあります。女の私でも惚れちゃうくらい(笑)
グギョンさんはあえてサンに言わなかったのは彼のプライドだと思います。そういうことをいえばフギョムに負けを認めたことになるし。まだまだこの2人の戦いは続くと思うので注目してます。
もう一つ注目なのが貞純とファアンですね。この2人はサンを倒すことは一致してるけど、全部が一致してるわけじゃない。幼い王子を推して権力の全てをほしいままにしようとする貞純とファアンの戦い。
おそらくフギョムはサンを倒して自分が王になるつもりだから当然貞純兄貴の存在はおもしろくないはず!!
今後はバカ兄貴の失敗とこの亀裂がどういうふうに出てくるか楽しみです☆☆
[ とん子 ]
2010/1/12(火) 午後 2:30
とん子さん、早速のコメントありがとうございます〜☆
嬪君、ソンヨン。二人の心の美しさは、演じる女優さんの清らかさそのままですよね。芯の強さも、あの苛酷な宮中で、よく保ててると思います。
だから、ある意味、二人は同志みたいになっていくんです〜。
今後の展開をお楽しみに^^
そうそう、貞純王妃とファワンのこと、書こうと思っていたのに忘れたー!
とん子さん、ありがとう(笑)
この二人が決裂してドラマがより複雑化していくんですよね。。
>おそらくフギョムはサンを倒して自分が王になるつもりだから
おおー。その通り!さすがです〜とん子さん。フギョムがどこまで明確にそう思っているのかははっきり出しませんが、和緩のほうは明らかにその積りで、そのうちにセリフでも明かしますよ〜♪
2010/1/12(火) 午後 3:31
kiokioさん、こんばんは!
ふむふむ、イサンが描いていた梅の絵、貴重な伏線なんですね。「大王世宗」が終わって、お時間ができたからなのでしょうか、こちらも丁寧なレビューを読ませていただけて、ありがたいです。
あの占いのおじいさん、実在の重要な人物なんですね! これからイサンとどういうふうに関係を深めていくのか、楽しみです。
[ saihikarunogo ]
2010/1/12(火) 午後 8:35
saihikarunogoさん、こんばんは♪
そうなんです…世宗記事に思いっきり時間を取られていたので、実はちょっとほっとしております"^_^"
世宗が余りによかったので、イ・サンの影が薄くなっていて…(-"-)
でもやはりビョンフン監督のものは、独自の世界があって楽しめますよね♪
おじいさんも、彼の元に集まる人たちも、正祖に貢献する素晴らしい人たちなんです。感動ももらえるし、泣かされるし。
私も新たな発見など見つけながら、また記事をアップしていきたいと思います(#^.^#)
2010/1/13(水) 午前 0:51
こんばんは〜 kiokioさん。
ここでコメントさせていただきます。
ビョンフン監督の次回作「同伊(トンイ)」は、サンの曾祖母淑嬪崔氏のお話です。
粛宗にはあのチ・ジニさん、張禧嬪がイ・ソヨンさん、主人公の崔氏は、「イルジメ」のハン・ヒョジュさんです。
いったいどんなドラマになるのでしょうね!
[ チャア ]
2010/2/1(月) 午後 11:35
チャアさん、こんばんは♪
そうそう、その情報をこちらにいらっしゃるさらんへよさんの記事で
知ったんですよ〜♪↓
http://blogs.yahoo.co.jp/eehi0716/56936672.html
チ・ジニさん、大好きだから、楽しみです。
粛宗と張禧嬪については、「張禧嬪」で学習したので頭に入ってますが、
その後の淑嬪とのちの英祖のことがとても気になっていましたから、
その辺りが繋がるな〜と、期待してます(~_~)
ビョンフン監督は「大王の道」で思悼世子と英祖を、その次にこの「イ・サン」を描いて、前後して今度は英祖の母、と、ちょっと順番が
入れ替わっていますね。
張禧嬪亡きあとの、崔氏に凄く興味があったので、個人的にはとても有り難いです♪
2010/2/1(月) 午後 11:54
あ、訂正です。監督がその次に描いた、というと、語弊がありますね。。この時代に関する作品として、って意味です〜汗^_^;
2010/2/2(火) 午前 0:48