●第30話●「北三道の現状」
敬寧に宮外へ出るよう命じた世子に太宗が苦言を呈し、世子がそれを突っぱねるシーンに続いて→
太宗の膝に顔を埋めて泣く孝嬪。その背を撫でながら太宗が
「今回は、、そなたが譲歩してくれ」驚いて顔を上げる孝嬪
「なにを仰せですか」
「敬寧を、、王宮の外に出そう」
「なんと薄情なことを。敬寧が可哀相だとは思わないのですか。どう敬寧に謝ればいいのか。私が産んだばかりに…」
「そなたは悪くない。すべての罪は余にあるのだ」太宗の顔をまじまじと見る孝嬪
→敬寧と孝嬪の別れのシーンへ
自室へ戻る孝嬪を待つ王后。孝嬪が気づいて一礼する。王后は目をそらして
「近いうちに、、私が敬寧に会いに行こう」
「ありがたきお言葉、感謝します。このご恩は忘れません」憎しみのこもった表情のまま礼をして通り過ぎる
孝嬪。王后は暗い表情のまま。傍らに侍すイソンが心配そうに王后の顔を見る。
世子の居室にファン・ヒが入ってくる
「王様のやり方がお嫌いだったはず」前に腰を下ろす師に顔を向ける世子
「しかし世子様の行動は王様にそっくりです・臣下の従え方も政敵の切り捨て方も」
「そうですね。似てしまったようです」
「まずは、、1つずつゆっくり申し上げます。私有地規制を解いてはなりません」
「決まったことです」
「一体世子様の背後で誰が…」
「不愉快です。工判殿まで私を将棋の駒と見ているのですか」
「利権を得ようとする側近には警戒せねば」
「彼らは私のために、命を懸けると言ってくれました。何よりも下心がない。物心両面で私を支えること
だけを考えているのです」
「それならいいのです。しかし世の中は甘くありません」
「甘くないから弟たちを追い出したのです。
”世子として安泰なのにそこまでしなくても”そう言いたいのでしょう」
「世子様」
「もう私は誰も信じません。私に忠誠を誓った者以外は誰のことも」
「理由はお分かりでしょう。資質云々と言って騒ぐ者たちも、許しません。何よりも、父上には決して負けません。政務代行を名目に私を試している父上には必ず勝ちます」
黙ったまま何も言えないファン・ヒを置いて部屋を出る世子。
→太宗に呼び出され、世子の背後は誰ち思うかと尋ねられるファン・ヒのシーンへ
※※※
世子がファン・ヒをも信用しない、と断ち切るシーン。重要ですね。
今後は、固めの誓いの盃を交わした者たちだけを信じるようになる。その中には世子にNOと言える者はいないわけです。ファン・ヒはずっと世子を見守り続けますが、その声は届かなくなる。ここから世子の暴走が始まるんですね。
北三道。チェ・ユンドク節度使の罷免の署名を請うイ・チョンをはねつける忠寧のシーンから→
国境沿いの柵と兵士のを点検するユンドク将軍。国境沿いに配備された兵の様子を見ながら
「どいつも気が緩んでる」柵を脚で軽く蹴ると、簡単にはずれてしまう。
「これは何だ。ぐらぐらしてるぞ」両手できちんともどしながら
「何たる…こんなことでどうする。まったく。すっかり腐ってるぞ」
その様子を離れたところから見る忠寧、が踵を返して戻ろうとする。将軍が気づき後を追う
「王子様」追いついて
「何かご用ですか」親しげに話す将軍。決まり悪そうな忠寧「その…」言いよどんで黙る
「柵を直した後で訪ねるつもりでした」将軍を見る忠寧。その手を両手で包む将軍
「礼を言います。王子様に大きな借りができました」
「何のことだ。罷免を免れたから?」
「何と?」笑い出す将軍
「そうとも言えます」柵を見やり問いかける忠寧
「なぜだ?苦労しても誰も理解してくれず、誤解され騒ぎになるだけだ。それで満足なのか?」
「村人は十分に理解してくれてます。誤解ならいつか解ける。騒ぎは解決すればいいだけのことです」
豪快に笑い、では、と一礼して柵に戻る将軍。兵をこずいて叱る
「おい、こんな柵で守れるというのか。いい加減にしろ。よく見ろ。しっかり差し込め。こっちもじゃないか」
その様子を見やりながら、無表情のままため息をつく忠寧
→イ・チョンが世子に大砲が欲しいと書をしたためるシーンへ
※※※
これは重要なシーンですねー。。忠寧はこの地で、心を閉ざしています。政治に関与しないと決意し、
一切の心の揺れ動きを封じて傍観に徹しようとしている。
そこで、ユンドク将軍と出会う。奇しくもヨンシルが、31話で忠寧にぶつける通り、なんの見返りも求めずに自分の正しい思う信念に従って行動する将軍は、かつての忠寧の姿と同じ。
このシーンで、そういう将軍の日ごろからの行いの一つが明らかになるので、ユンドク将軍を理解するのには
必要です。
で、傷ついた王子は、そんなことをしても何の得にもならないし事態は変わらないのだ、と思い込もうとしている。
ユンドク将軍は今後、忠寧の眼を覚まさせるためにとても重要な役割を果たします。
そういう将軍の人物を語る上でもやっぱりこのシーンは、ないと困ります。
●第31話●「世子の正統性」
ミン兄弟を不法に牢から出した世子、側近のために法を無視するなど王になる資格はないと領議政が重臣ら野まで断じるシーンに続いて→
自室で刀を出して手入れしている世子。王后が入ってくる。立ち上がり母に席を譲る世子
「刀を磨いていたのですね」王后が刀に触れる
「見事に研ぎ澄まされた刀です。母として、、頼みがあります。この刀でー」顔をあげた世子を見る王后
「私の胸を刺してください」
「母上」驚く世子
「子の教育を誤った愚かな母を斬って下さい」
「何をおっしゃるのです」
「できぬと言うのなら、これ以上、母のことで父に逆らわぬように」
「父上は母上を捨てようとしています」
「父ではなく私が王と国母の座を捨てるつもりです。母のために何もしないでください」
「しかし…」困惑する世子
「いいのです。母を案じるそなたの気持ち…その気持ちはーよく分かっています。そなたの優しく情け深い心は母の胸に刻みます」
「母上」
「そなたはー母の願いを胸に刻みなさい。私的な感情に流され、父上に逆らい臣下の信望を失わぬようにくれぐれも自重し、時を待つのです。そしていずれーそなたが王となった時…その暁には、今日、母の
身を案じた優しく情け深い心を民に向けてください」母の視線を必死で受け止める世子
「約束できますか?この母に、、聖君となる世子の姿を見守る喜びをー与えてください」
涙を流しながら諭す母の視線に耐え切れず、うつむき言葉をのみこむ世子。
東宮殿からの帰り、茫然自失の王后がつぶやく
「ここでー夢を見た日々もあった。常に薄氷の上を歩き、震えるばかりの日々ではなかったはず。十数年の月日にはーよき日々もあっただろう」
従う尚宮がうつむく
「それなのになぜかー思い出せぬ。心から笑った幸せな日々が思い出せぬ」
「王后様」
王后が尚宮の横のイソンに声をかける
「イソン」
「はい、王后様」
「針子のところへ行き、庶民の服を持ってきなさい」
「王后様!」
「本当に他に道はないのですか?」涙をこらえながら尚宮が尋ねる
「世子を…弟たちを守れる唯一の道だ」
「王后様」
「私邸にいる私の母はーすでに2人の息子を失った。これ以上悲しませたくない」
イソンが王后を見つめる
「さらなる親不孝をおかしては、母に顔向けが出来ぬ」
尚宮が涙をこらえて下を向く。王后はみなに背を向けたまま立ち尽くす。
部屋にとどいた衣をそっと撫でる王后。尚宮、イソンは見守るしかない。
太宗はひとり、玉座を下から睨みつけている。ファン・ヒが後方で控えてその王の様子を見守る
→王后が庶民の服を着て、王宮から出ていこうとするシーンへ
※※※
ここも重要なシーンですね〜〜〜。王后はミン兄弟と世子を救うために自ら廃位を選んだんですね。
王后は太宗とは同志でもあった。夫が王になるまではその関係は重要だったけれども、即位してからは王の傍らにいるべきは、癒し、憩わせてくれる孝嬪のような存在であって、王后の居場所はなくなってしまった。この王后さまは、こういう、王室という尋常でない家族のあり様を、この先も何回も嘆きます。
このドラマでは王室の家族愛も、とても見応えのある描き方をしています。その点でも他の史劇とは一線を画していると思います。
孝嬪の部屋で、王后に手を出すな、さもなくばそなたも捨てる、と言い捨てて出て行く太宗のシーン→
部屋の外に立つ敬寧の傍らを通り過ぎ、立ち止まる太宗
「どうかー」後ろの敬寧に語りかける王。
「母を動かしたのが、お前でないことを願う。お前は私の息子だ。生涯、私の息子でいろ」
立ち去る王の後姿にむかって敬寧が思う
「しかし父上。私は父上の息子であることが、、うれしくありませぬ」
哀しげに父の去ったほうを見続ける敬寧
→太宗が、パク・ウンに廃妃の論議を鎮める様にと命じるシーンへ
※※※
ここはあったのかな。。
短いシーンですが、なかった気がします。
生涯息子でいろ、というのは、罪人になるな、ということですね。一方、嬉しくないという敬寧。。複雑な心境を表す言葉です。自分でも、こんな汚い手を使わなくてはいけない自分の境遇に、本当は嫌気がさしているのだと思います。
最後の太宗と敬寧の会話の部分、きょう、サンテレビで見ました!
でも、前の回の、イソンが松の葉をとろうとしている部分と、梅の実の入った籠に松の葉を入れているのを王后が見つけて会話する部分は、ありませんでした。イソンと王后とが、あんないい会話をしていたなんて。こちらで読ませていただいて、涙が浮かんできました。
良い場面がたくさんカットされていて、話の続き具合もテレビでは唐突に感じるところが実は間にカットされていた部分があったのだとわかり、いつも、とても重宝します。いい解説を載せてくださってありがとうございます!
[ saihikarunogo ]
2011/10/17(月) 午後 10:23
saihikarunogoさん、おはようございます♪
敬寧と太宗の会話はあったのですね。私のBSの記憶もかなり薄れてきていて…敬寧の表情と科白が印象的でアップしてしまいました。
イソン、この収録のころはまさか降板するとも思ってなかったでしょうから、イソンと王后の関わりをしっかり描くためにこんな感動的なシーンが用意されていたのね、と今だから思えます(笑
王后の「母」としての台詞も心を打つものが多いです。カットされては王后さまの魅力が半減してしまってもったいないです。
>テレビでは唐突に感じるところが実は間にカットされていた部分があったのだとわかり
そうなんです。私もここはカットがあっただろうな〜と思うところって大概、唐突なところです。ま、想像がつくといえばそれまでですが、隠されている台詞にまたいいものがあったりするし。
パク・ウンが左遷されてからシム・オンに語ったところなんてすごく大事。
我ながら大変なことをやってるな〜とは思いますが、重宝しているというお言葉に励ましていただきました(*^_^*)
とにかく大好きなドラマですので。最後まで完走したいと思います!
2011/10/19(水) 午前 9:06