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オペラ「親鸞 幻の如くなる一期」の全幕初演にあたって
花月 真
明治政府が開国を決定し、日本に大量の西洋文明が流入するようになって以来、我が国の西洋音楽は百数十年をかけて独自の発展をしてきました。西欧諸国には、国の文化や宗教を題材とした母国語の優れたオペラ(歌劇)が数多くあります。私もそのオペラを愛好し演奏する一人です。
しかし、イタリアオペラを主なレパートリーとする私は、ある種のジレンマにとらわれていました。外国語で外国の文化や生活や人生を表現し、客席と感動を共有する作業に、歌えば歌うほどに根源的な矛盾と限界を強く感じるようになったのです。
「なぜ、日本(語)でないのか!」
日本の宗教や精神性をど真ん中に据えた、しかもオペラとしての強烈なドラマ性を持った「日本オペラ」を創りたい。このような思いで、作り上げたのが、オペラ「親鸞 幻の如くなる一期」なのです。親鸞聖人の波乱に満ちた人生の激動のドラマを描くことにより、聖人の説いた真理を浮き彫りにしたいとの思いで制作を進めました。
大谷千正さんと私が制作を始めた、オペラ「親鸞」は構想10余年になります。東京文化会館、すみだトリフォニーホール、東京オペラシティリサイタルホールほかでの3年にわたる部分上演を終え、ここに、全幕初演をいたす運びとなりました。
私は、このオペラをいずれは全国各地で上演し、ゆくゆくは海外公演をしたいと大きな強い夢をもっています。
宗教や思想や民族や国境や言語の壁をも乗り越えて、一人でも多くの方にこの新しい「日本オペラ」をご覧いただきたいと思います。
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