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http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php 生きることは悲しみだ。本書はその呪いを解く
祝福の入門書だと感じた。 ―― 荒木飛呂彦氏(漫画家) : 姜尚中(カン・サンジュン)は政治学者(というかナショナリズム研究家)であり、TVなどでもよく論客として登場する。 比較的平坦な言葉で、淡々と冷静に語る姿にファンも多い。学者としても「オリエンタリズムの彼方に」などは有名で、杉っちともたまに共著を出しているし、正直、そのような著者の人生本は非常に興味深い。 まず、この本は集英社新書という事で、例によってとても読みやすい。 著者による今までのマックス・ウェーバー研究によるウェーバーの人生論と、ずっと個人的に読み込んできた漱石小説の登場人物の人生論とを交えて、著者なりの「悩む」事の問題を、平坦に論じている。 ・・・とはいっても、上述のように難しい内容でもないので、気軽に手を取ってみる事をお勧めします。 端的にいうと、これが本書の言わんとする事だろう。 「悩む」事はネガティブに考える事ではなく、寧ろ一種の喜びに近いと捉えていく。 現代を生きる悩み、自分自身は何者かという悩み、お金が欲しい悩み、もっと頭が良くなりたいという悩み、恋愛などの悩み、宗教的に盲目になる事による悩み、労働の悩み、老いる悩み、などなどなど。。。 真面目に悩んで、つまり中途半端にではなくとことん悩んで、そして突き抜けろ、と。 つまり悩むことを解決しようとするのではなく、悩むことを肯定し、生きる力に変えていく、そんな生き方を模索していこう。 そんな人間賛歌を謳っている。 基本的には、著者自身の在日であるという出自が示すように、他者から承認される(著者の言葉を借りれば、アテンドする/される)関係により、自分自身を構築する作業が、著者自身の大きな悩みであったのだろう。 「自分は何者なのか?日本人?韓国人?」という考えの中では、ほぼなんでも許される現在の自由と自分自身の自我の構築しにくさはシンクロしてくる。 あたかもそれは夏目漱石やウエーバーの生きた時代の特徴であり、現代社会の特徴でもあるの。 その意味では、本書は2大巨人の人生論を参照し、その先を考えられることに感謝すべきなのかもしれない。 最後に、最も目を惹いたのは終章でこれからの老後への人生計画を語っている事。 今までの学者人生に整理を付けて、残りの人生を楽しもうと、さらなる新しい人生を愉しむように言っている。 ・・・まさか役者になりたい、とかハーレーに乗って旅したい、なんて事が出てくるとは思わなかったけど。。。 まぁ、不器用に真面目に悩む。ただひたすら悩む。 悩み抜いた末に、著者のように、矢でも鉄砲でも「もってこい」という気分になれれば、最高だ(笑 【内容紹介】 あなたは100年前の漱石と同じ壁にぶつかっている! 悩みぬいて強くなる 著者初の生き方本情報ネットワークや市場経済圏の拡大にともなう猛烈な変化に対して、多くの人々がストレスを感じている。格差は広がり、自殺者も増加の一途を辿る中、自己肯定もできず、楽観的にもなれず、スピリチュアルな世界にも逃げ込めない人たちは、どう生きれば良いのだろうか? 本書では、こうした苦しみを百年前に直視した夏目漱石とマックス・ウェーバーをヒントに、最後まで「悩み」を手放すことなく真の強さを掴み取る生き方を提唱する。現代を代表する政治学者の学識と経験が生んだ珠玉の一冊。生まじめで不器用な心に宿る無限の可能性とは? 【著者について】 姜尚中(カン サンジュン) 一九五〇年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。東京大学大学院情報学環教授。専攻は政治学・政治思想史。著書に『マックス・ウェーバーと近代』『オリエンタリズムの彼方へ』『ナショナリズム』『東北アジア共同の家をめざして』『日朝関係の克服』『在日』『姜尚中の政治学入門』『愛国の作法』『ニッポン・サバイバル』ほか。共著に『ナショナリズムの克服』『 デモクラシーの冒険』ほか <a href="http://atmarkjojo.org/archives/2008/2008-05-28-001662.html" target="_blank">『生きることは悲しみだ』 姜尚中・著「悩む力」に荒木先生がコメントを寄せる</a>(<a href="http://atmarkjojo.org/" target="_blank">@JOJO</a>)
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2008年08月26日
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