|
再読。
トキワ荘絡みの関係本がどうしても読みたくなって、最初に手に取った本。
既に絶版していたので、Easy Seekより入手。
ちなみに当時は340円で買えたようだが、その3倍ぐらいの価格で入手。
でも安いもんだ。
今ちょっと覗いてみたら10倍とは言わないまでも、6〜8倍はしていた。
まぁ値段がどうこうというより、読みたかったし、手元に置いておきたかったのだから、これはこれでいい買い物だった。
それはさておき、
内容は『まんが道』『愛・・・しりそめし頃に』の文章版といったところか。
ただこちらの方が書いている当時(昭和55年)までの経過が書いてある分、興味深く読める。
トキワ荘時代は漫画でも書かれているが、トキワ荘からのエクソダスプラン、スタジオ・ゼロ狂想曲、オバQ騒動などなどなど。盛りだくさんだ。
赤塚不二夫、石ノ森章太郎、手塚治虫などの自叙伝からも引用があり、総論的なところもある。
これを読めば『まんが道』もまた違った見方、より深い見方が出来るのではないだろうか。
文章はほとんどをAこと安孫子氏が担当し、各章の前書きを藤本氏が担当している。
二人の口数の日はこの文章比に比例しているらしい(笑)
安孫子氏の文章は、元新聞記者だったというせいか(?)なかなか痛快であり、さらさらと楽しく読ませてくれる。
あまりトキワ荘に興味の無かったという人にも是非一読をお勧めする。
ちなみに、今回気づいたのだが興味深い記述があった。
「夜中にネームを入れて、昼間に絵を描くということになれば、当然寝る時間はなくなる。こんな毎日を送りながら、さいとう氏は80キロ近い巨体をふるわせて「わいは仕事に飽きるっちゅうことはありませんで!!」と元気一杯、深夜の新宿の街に消えていった(p136)」
勿論A先生の友達であるさいとうたかお氏の事である。しかし以前から『まんが道』の中に気になっているキャラクターに激画大介という奴がいるのだが、彼のモデルとなる人がどうしてもわからなかった。まんが道の主要キャラは、手塚治虫=手塚治虫のようにそのままの名前で出てきており、主人公の才野や満賀も実際は藤本と安孫子のように容易に類推できる者ばかりなのである。
それだけに今まで激河大介という存在は謎のままであった。
私の中では、青春時代のまんが熱を煽る存在としての架空の存在説が有力だったのだ。少なくとも自分の中ではそう理解することで処理してきていた。
しかし今回読んで思ったのは、激河大介=さいとうたかお、でないかということである。
両者を(さいとう:激河)比較すると
1.劇画を書いている:劇画を書いている(激河という名前)
2.当時大阪を中心に活動:大阪から来て大阪に帰る
3.80キロ以上ある巨体:立派なプリン体の肥満体型
4.漫画に対する情熱:漫画に対する情熱
このように考えると、激河のモデルってさいとうたかお氏で良いのではないかと思う。
まぁどうでもいいことなのだが、長年の疑問の一つが解消された感じがして、ちょっとすがすがしい。
出版社名 文芸春秋
書籍名 二人で少年漫画ばかり描いてきた 戦後児童漫画私史
シリーズ名 文春文庫
著者名 藤子不二雄/著
出版年月 1980年9月
ページ数・版型 302P 16cm
ISBNコード 4-16-725301-1
|