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福島第1原発の事故を受け、世界中でその安全性の見直しを図る動きが出ています。しかも、ドイツ、イタリア、スイスでは、原発廃止に向けて動き出しています。世界の動きは速く、日本がこのままの状態では、菅総理のせっかくの浜岡運転停止の英断も霞んで見えてきてしまいます。
これから見直される原発の安全基準については、IAEAなどの国際機関によって策定され、それが国際的な安全基準として採用されていくことになるでしょう。しかし、こうした国際的な原子力安全に係わる機関は、依然として原発推進派の大本であることには変わりありません。
そのため、一般の研究所や専門家の指摘する基準よりは、相当程度あまくなることが高い確率で予見されます。日本政府も当然のごとく、そうした国際機関の定めた基準に追随することになるでしょう。仮に何か重大事故が起きたときには、このこと自体が、政府も官僚も「誰も最後の責任は負いませんよ、すべては国際機関が決めたことだから」という言い逃れができてしまう連中の責任逃れのあさましさの現れとして認識できるでしょう。
原発の安全性の国際的基準の策定に関し、日本の場合、特に注意しなければならないことがあります。それは、日本がプレート上にあって、火山が多く、地震を起こす可能性がある活断層に恵まれた(?)国であることです。
つまり、安全性をどんなに高くしても、原発事故の可能性は少なからず存在してしまうという事実です。福島第1原発においては、今年5月に政府が明らかにした資料によると、今後30年以内(算定基準日2011年1月1日)に震度6強以上の地震が起きる確率はゼロであったにもかかわらず、今回の震災では、福島県の白河市、須賀川市、二本松市、鏡石町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、新地町で震度6強を観測しています。いずれも原発事故の避難地域に関連して、耳にした地名です。
こうした事実を踏まえれば、日本での原発建設には、とてつもなく莫大な建設資金が必要であり、そのための保守点検や長期的大規模修繕、そして廃炉、廃棄物処理などの費用もまた天文学的なものとなるわけです。1kWh当りの発電単価もまた、従来型どころか、再生可能エネルギーに比べてもバカ高いものになることは、火を見るより明らかです。たとえこれから新たな国際基準が作られたとしても、日本での原発建設には当てはまらないというわけです。
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