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今月17日と18日に、元厚生省事務次官を狙ったと思われる殺傷事件が発生した。被害に遭ったのは、17日が元次官本人と奥さん、18日が別の元次官の奥さんだった。2日続けて、厚生省OBが狙われたことから、年金のずさんな処理に伴う恨みとの憶測もあるようだが、あまりにもタイミングが良過ぎることから、何か別の理由があるような気がする。
社会保険庁による年金や健康保険に対する事務処理、資金の運用の仕方などは、勝手に制度を自分達の都合に合わせて作り上げた役人の合法(律)的詐欺行為にほかならない。国民が汗水たらして働き、稼いだわずかな資金の中から、搾り取るように集めた資金を使って、公共投資の名目で無駄な施設を乱立させ、その赤字経営を補填するために、また国民の税金が使われる。そして、社会保険庁のトップが、今生じているようなずさんな仕事しかしていなかったのに、税金で高額の年収を受け取っている。その実態が見えれてば見えるほど、役人の酷さが明らかになってきている。
庶民からすれば、ひどいことをするなあ〜と、思わないこともない。でも、その恨みが膨れ上がり、わざわざ引退した元役人の自宅を探し出し、殺人という形で報復に行くだろうか? まず、そんなことは考えにくい。新聞によれば、宅配業者を装っていたり、指紋がつかないよう気を配ったりして、周到に準備された犯行であったような印象を受ける。かなり手馴れたプロの犯人像が浮かび上がってくる。
では、今回の事件の背景には、どのようなことが考えられるだろうか? 邪推と言われればそうなのかもしれないが、殺害された事務次官は、年金資金の運用や使い道をめぐる何らかの不正に関係する秘密を握っていた。そのために殺害され、一緒にいた奥さんも犠牲になった。18日の事件は、年金のずさんな処理に対する恨みという憶測を誘うためのダミー。もしそうなら、奥さんたちにとっては迷惑な話しだ。巨大な利権や巨大な金銭が絡む大事件の発覚を恐れた輩による口封じというのが事件の真相。こんな考えも一言で否定することはできない。
何か三文推理小説のような分析だが、もし仮にこの仮説が成り立つとすると、そう簡単に本当の犯人が捕まることはない。事実は小説よりも奇なり。これから、いろいろがことが明らかになっていくだろう。いずれにせよ、すべてがカネ絡みの犯罪であることは間違いない。海外では、戦争というもっと酷い大量殺人が平気で行なわれている。如何なる理由があるにせよ、人を殺したり、傷つけたりする行為は絶対に許されることではない。
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