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日本に真のリベラリズムを定着させよう

ミューズの子

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音楽の磨耗


久しぶりに時間ができて音楽を聴くことができた。
すこし前から無性にベートーヴェンの中期のソナタを聴きたくなった。
CDラックの中からウィルヘルム・ケンプのベートーヴェンソナタ全集を見つけた。
テンペストやアパッショナートは耳にイメージが出来上がってしまっていて、・・。

音楽の味わいにも、磨耗という概念があると言ったら言いすぎであろうか。
どんな名演奏でも、やがて耳に突き、耳に障るようになる。
悲しいかな、最初に聞いたときの感動は二度と戻ることはない。
初恋の如く、よき思い出となり、たまに夢の中で甦るに過ぎない。

Beethoven Sonata 19 in G minor Op49-1
この10分足らずの2楽章のソナタに今夢中だ。
ベートーヴェンの若き日の情熱の光と陰を見ることができる。
もっと人気が出ても・・、いやこのまま、いつまでも野に咲く可憐な花でいて欲しい。

ベートーヴェンという人が貴族社会に飽き足らなかったのはよく分かる。
この比較的手垢の付いていない、小さなソナタだからこそ伝わってくるものかも。
モーツアルトのようで絶対モーツアルトではない。
自分で積み上げて作り上げたものから生まれる火照りのようなものか。

彼の若きエネルギーに癒される自分が心地よい。
しかし、聴き過ぎるとすぐ無くなってしまう、まるで芳醇なワインのようだ。
大切に楽しもう。
貪ることなく、思いを残すことがないように。


技術の進歩は凄いものがあります。音楽好きにはほぼ究極の媒体だと思いました。MDもフラッシュメモリーも凄いと思ったのですが、SDはその上をいきますね。親指の先くらいのSDカードに優にCD六十枚分の音楽が入ります。修理が余りにも高いので D-dock に買い換えて正解でした。怪我の功名。ちょっと環境面には後ろめたいのですが、古いのは残された機能だけ使うことにして。とにかく、これなら24時間かけっぱなしでもエネルギー消費は極小、なにしろ回転体が無いので神経に響きません。ハードディスクのようにスクラッチ音や壊れやすさもありません。持ち運びも自由で、ポータブルステレオで聴くことができます。著作権の問題さえ生じなければこれが将来の主流になるでしょう。 オペラや全集物などは全曲通してBGMのようにも聴けます。正直、今はまっています。ほぼ理想に近い音楽媒体です。


久しぶりにN響アワーで庄司紗矢香さんの演奏を聴いた。すばらしく成長した。7、8年前、10代の彼女の演奏とインタヴューを聞いて、この人はすごいと思ったのだが、もうここまで来たのかという感じだ。一番感心したのは彼女が日本人の感性で弾いているように思われることだ。西洋の物まねでない自分の言葉で語っている。学究的な衒いや、ことさら内面をひけらかすようなことがない。しかも、深く内面を見つめるような演奏は喜びにあふれ、聴くものに音楽の喜びを感じさせてくれた。西洋音楽を本当に自分のものにした数少ない演奏家のひとりとして、これからどこまで伸びるか非常に楽しみである。

さらにうれしいのは彼女が昨年のN響のソリストのベストワンに選ばれたことだ。昨今の投票といえば知名度や人気、訳のわからない評価が横行して正直げんなりしていた。ホンモノの評価基準が日本の音楽界に育ってきた。彼女以外でも本当の実力の持ち主が次々と育ってくるだろう。日本の社会はこれまで余りにも権威主義と商業主義に毒されつづけてきたのでは。

Artist-2 Rafael Kubelik


この人、バイ響をつれて来日したとき、たまたまTVでブルックナーの8番の演奏を聴きました。圧倒されましたね。ブルックナーに接したのはそれが初めてでしたので、その時は、曲のもつインスピレーションかと思っていました。それが伝説的名演だったと聞いたのはずっと後のことです。その後ベームやチェリビダケの人気の陰で、比較的地味な存在でありつづけたのですが、今聴くと、まさにすばらしい指揮者であったことがよく分かります。今の自分が求めているもののすべてが彼の中にあったのです。中庸の解釈の中に秘められた闘魂、奇を衒わずひたすら音楽に対峙する誠実さ、そして何より音楽と人間に対する愛。今の日本に欠けたものばかりです。ぜひ一度聴いてみてください。スタジオ録音よりライブ録音の方か彼の良さははっきり分かると思います。

Artist-1 George Szell


よく、「いちばん好きな指揮者は?作曲家は?」と訊かれます。素人の質問です。ほんとうの音楽好きはそんな心の狭い考え方はしません。ありすぎて挙げられないし、ときどきで変化もします。ちょっと気障ですが、音楽を聴くって人間を聴くのだな、と思った次第です。とにかく、今の私に取り憑いているのがセル。晩年の録音がとくにいい。ヨーロッパ録音はすべていい。この人、ウィーンフィルにはとことん嫌われたそうです。彼が自分の音楽を持っていたからでしょう。最後の録音となったドボ8,ザグレートなどよく聴くとわかるのですが、まるで室内楽を聴くような澄んだみずみずしい響きで構成されています。交響曲といえばバカ騒ぎと思いがちですが、これはまったく異質の「交響曲」です。これをもってスケールが小さいだの、小細工が過ぎるだの、悪口を言う人もいます。言うのは勝手ですが、いいものはやはりいいのではありませんか。

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