万年寝太郎徒然日記

世のため人のためになることは一切書きません。

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40年以上も続いている大河ドラマで、最も多く取り上げられたのは戦国時代です。
これまで、信長・秀吉・家康の「戦国三英雄」をはじめとして、戦国時代を代表する武将たちの物語が入れ代わり立ち代わり作られて来ました。
そんな中で少々毛色の違う作品があります。それは、昭和53年に放送された『黄金の日日』です。

『黄金の日日』は、主に経済をテーマにした小説を手掛ける城山三郎の原作で、脚本は市川森一。戦国時代屈指の貿易都市・泉州堺を舞台に、フィリピンのルソン島へ渡って海外交易を開き、世界的な視野で時代を見据える男・呂宋助左衛門と彼を取り巻く人々の生き様を描いた物語です。それまでの大河ドラマとの大きな違いは、先ず伝記や英雄伝的な物語ではなく、実像が決して明らかではない助左衛門を主人公に庶民の視点から描かれていること。そして、ルソン島が重要な舞台となっているように、日本史上における海外と日本との繋がりにもスポットを当てたことです。また、俗に「大泥棒」として語り継がれている石川五右衛門や、信長を狙撃した人物として伝えられる杉谷善住坊といった、これも実像がはっきりしない人物や架空の人物を登場させることで、スケールの大きな群像劇に仕上がっています。

ストーリーは、戦国時代も後半に入った永禄10年(1568年)、天下統一へと邁進する織田信長が堺の町を包囲する所から慶長5年(1600年)の関ヶ原の合戦にかけて、堺の豪商・今井家の小僧であった助左、後の助左衛門が、信長や秀吉などの武将たちの知遇を得て巨利を為し、数々の困難を乗り越えながら乱世を生き抜く姿が描かれています。
主人公の助左衛門を演じたのは、この作品がテレビドラマ初主演だったという市川染五郎(現在の松本幸四郎)。20歳前の血気盛んな頃から、風格や貫禄が身に付いた50歳の頃までを無理なく演じています。助左衛門と友情で結ばれる五右衛門と善住坊は、当時名前が知られるようになって間もない根津甚八と川谷拓三がそれぞれ演じていますが、その最期は、五右衛門は秀吉暗殺に失敗して釜茹で、信長暗殺未遂の罪で捕らえられた善住坊は鋸引きにされるという壮絶なものでした。

この作品の配役で特にユニークな点は、大河ドラマの方向性を決定付けた作品である『太閤記』(昭和40年)で秀吉と信長を演じた緒形拳、高橋幸治の御両人が同じ役で登場していることです。特に緒形秀吉は、最初は少年時代の助左衛門に永楽銭を手渡す「人のいいお侍」木下藤吉郎として登場。やがてその永楽銭が縁となって再会を果たし友情を深めるものの、天下人の座に就いた途端に豹変し、憎々しい権力者として助左衛門と対峙するまでを熱演。秀吉の最期のシーンは、野蛮な成り上がり者に相応しいもので必見です。その秀吉の懐刀で、親友となる助左衛門と主君との板挟みとなる石田三成は、『国盗り物語』(昭和48年)で明智光秀を好演した近藤正臣が演じ、これまたはまり役となっています。
その他男性陣は、助左衛門の理解者である千利休と今井宗久を鶴田浩二、丹波哲郎がそれぞれ演じ、宗久の息子・兼久(宗薫)の林隆三、宗久と同じ堺の「会合衆」(えごうしゅう)の一人・津田宗及の津川雅彦、徳川家康の児玉清、キリシタン大名・高山右近の鹿賀丈史、小西行長の小野寺昭、博多商人・原田喜右衛門の唐十郎などの面々が脇を固め、更に助左衛門の実の父親である海賊の頭領・高砂甚兵衛を、染五郎の実父である先代松本幸四郎(白鸚)が演じています。
女性陣は、助左衛門の「永遠の人」・美緒の栗原小巻をはじめ、宗久の隠し子・桔梗とその娘しまの二役を演じる竹下景子、尾張弁を使う秀吉の正室・ねね(北政所)の十朱幸代、明智光秀の娘・たま、後の細川ガラシャの島田陽子(楊子)、灯台守のお仙の李礼仙のほか、当時デビューして間もない夏目雅子(モニカ)や名取裕子(梢)などの顔触れです。そして、フィリピンロケでは現地の有名俳優が挙って出演し、作品を大いに盛り上げました。

『黄金の日日』は本編が全て保存されており、DVDでそれを見ることが出来ます。また、「総集編」もビデオ・DVDで見られます。昨年の大河ドラマ『新選組!』を手掛けた三谷幸喜も多大な影響を受けたというこの作品。未見の方は是非一度御覧になって下さい。

閉じる コメント(6)

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大河というととかく政治(それに関わる軍事)がメインという印象ですが、たま〜に毛色を変えた作品が出てきますよね…来年は山内一豊(とその妻)でしたっけ?…目先は変わっていますが戦国〜安土桃山期という点では伝統を踏襲していますね〜(笑)

2005/12/28(水) 午後 2:41 景時

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先代幸四郎さんが演じたのが実の父親かもしれないという役で、はっきり父とはわからない役でしたので念のため(^^)こんなところにこだわるのがボクの悪いクセ・・。 最終回には助左という偶然に名前が同じ子どもという役で今の染五郎ちゃんも出演しております(^^)親子三代共演となってるわけですね・・。 林隆三さんはその後、大河の常連となってますが、このドラマで演じた今井宗薫の父、宗久も大河で演じましたね・・。

2005/12/28(水) 午後 9:21 [ - ]

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戦国から安土桃山期にかけての話が、一番視聴者に馴染みが深いという事情もあるんでしょうが、最近の大河の「戦国もの」はそればっかりですね。それはさておき、『黄金の日日』は主人公の助左衛門が史実の世界で縦横無尽に活躍し、それが決して不自然ではないのが特徴です。

2005/12/28(水) 午後 9:23 [ mannennetaro2005 ]

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花形さん、確かに高砂甚兵衛は「本当の名前などは思い出せない」と助左衛門に話していましたね。林隆三さんの今井宗久ですが、あれは登場する必要があったのかどうか…。

2005/12/28(水) 午後 9:27 [ mannennetaro2005 ]

へぇ〜、これは知らなかったなぁ。今度見てみますね!

2005/12/29(木) 午前 9:12 佐々木斉久

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比較的規模の大きなレンタルビデオ店に行くと、他の大河ドラマの作品と共に、『黄金の日日』のビデオやDVDが置いてあるようです。CSの「時代劇専門チャンネル」で今全編が放送されているそうですが、うちは加入していないので見ることが出来ません。

2005/12/29(木) 午後 6:36 [ mannennetaro2005 ]

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