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皆様、新年明けましておめでとうございます。 たとえ世の中がおめでたくなくても、こう言わなければ新しい年は始まらないのでございます。 世間と同様、当「万年寝太郎徒然日記」は今日が平成21年の「仕事始め」。本年も御贔屓・御愛顧の程、何卒宜しくお願い致します。 ところで、この年末年始もテレビでは色々な番組が放送され、中でも「お笑い」関係の番組が多く放送されていました。皆さんも御覧になったことでしょう。 最近では、年末年始に限らずテレビで様々な「お笑い番組」が放送され、また多くのお笑い芸人が次から次へと登場しています。しかし、日本で「お笑い」の原点と言えば、何といっても落語です。 ここ数年、落語がブームであるとよく言われます。このブログでも、以前「落語ブーム」について書いたことがあり(※1)、またそれ以前には、現代は落語が昔よりもっと身近になっているということについて書いたこともあります(※2)。最近の「落語ブーム」は、落語という芸能そのものが注目されているのが特徴ですが、演じる落語家たちの個性がそれぞれ際立っていたのは、やはり昭和、それも戦後の昭和20年代から30年代にかけてだったのかもしれません。 年末から年始にかけて、その「昭和の落語と落語家たち」にスポットを当てた2つの本に接しました。 1つ目は、『談志絶倒昭和落語家伝』(大和書房)。タイトル通り、自らも落語家でありながら、「寄席ファン」であり、「誰よりもファンで、マニア」であることを自認する立川談志師が、昭和20年代後半から30年代初めにかけて多くの落語家の写真を撮りまくった写真家・田島謹之助さんの所蔵フィルムを元に、それぞれの落語家についての思い出や芸の批評を語るという、落語ファンにとってはたまらない1冊です。 登場する落語家を目次に沿って列挙すると、六代目三遊亭圓生、三代目春風亭柳好、三代目桂三木助(四代目三木助の父)、八代目桂文楽、六代目春風亭柳橋、(初代)桂小文治、五代目古今亭今輔、八代目三笑亭可楽、四代目三遊亭圓馬、四代目三遊亭圓遊、二代目桂枝太郎、七代目春風亭小柳枝、(先代)昔々亭桃太郎(柳家金語楼の実弟)、林家三平、十代目金原亭馬生、三代目柳家小せん(後の二代目古今亭甚語楼)、七代目橘家圓蔵、九代目翁家さん馬(後の九代目桂文治)、三遊亭百生、二代目桂右女助(うめすけ、後の六代目三升家小勝)、八代目春風亭柳枝、八代目林家正蔵(彦六)、二代目三遊亭円歌、八代目桂文治、五代目古今亭志ん生、そして「トリ」が談志師の師匠である五代目柳家小さんという顔触れ。 「昭和の名人」から人気者、更に今では忘れられてしまった人まで様々な落語家たちが登場していて、しかも、まだ真打ちに昇進する前の三平や十代目馬生の20代の頃の写真が見られるのも貴重です。 談志さんは「まえがき」で、「ここに写っている人たち、つまり噺家、これが東京の噺家の全て、といっていい。つまり、この通り少なかったのだ」と書き出した上、「この当時と比べ、現在の噺家どもの多さ。内容はともかく、その数において隔世の感がある。桁違いの多さだ。その理由は一つ、“誰でもなれるから”…」と述べています。 因みに、談志さんはこの当時の落語家の名前と本名は全部言えるそうです。落語家の数は少なくても、当時の世の中と同様、落語や寄席の世界が生き生きと輝いていた時代の空気が伝わってくる本とも言えます。 もう1つは、今日創刊号が発売された『落語 昭和の名人決定版』(小学館)。1年間に渡って隔週火曜日に発売されるCD付きの雑誌で、これまた「昭和の名人」から埋もれた落語家まで総勢26人が登場することになっています。昭和を代表する落語家が数多いる中で、創刊号で紹介されているのは、平成13年に亡くなった後も、昨年はDVDで「復活」を果たすなど、現在でも絶大な人気を誇る古今亭志ん朝。「志ん朝は決して昭和“だけ”の名人ではない!」と思っているのは、決して僕だけではないでしょう。更に言えば、「昭和の名人」と題した本の中に「古今亭志ん朝」という名前があるのは、落語ファンにとってはあまりにも悲しい現実と言わなければなりません。 ともあれ、これからの1年間がとても楽しみなのは言うまでもありません。 最近は、「落語ブーム」であると同時に「昭和ブーム」でもあります。 僕も今年は「昭和の落語家たちの芸」をこれまで以上にじっくりと楽しみたいと、この2冊の本に目を通しながら思った次第です。 |
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後者は、昨日テレビCMを見ました。ご指摘の件、至極同感です。わたしたちも「歴史の生き証人」になってしまいましたね。
前者、家元の著書は知りませんでした。是非読んでみたいですね。
2009/1/6(火) 午後 0:24
『落語 昭和の名人決定版』早速購入してきました!
2009/1/6(火) 午後 9:46
連休中、久々に親父と夕食を共にしたのですが、リビングの隅に、やはりありました(昭和の名人決定版)。
「知ったかぶり」をかましてやろう・・と、寝太郎さんのお言葉(志ん朝は昭和だけの名人ではない)をソックリそのまま伝えると、「知ったようなことを言うな。コレ聞いて勉強しろ」と、CDを渡されました(笑)。。
思えば、野球をはじめ親父からはいろいろと影響を受けているのに、「落語好き」は引き継がれておりません。
勉強、します。
2009/1/12(月) 午後 8:05