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これは何をしているところでしょうか?泥遊びをしているわけではありません。手に網を持っている人も見えると思いますが、魚をとっているところです。
雨季の雨で粘土質の場所に水がたまります。この水たまり場の大きなところでは雨季が終わっても3か月ほど水が残っています。雨季には木の根元まで水があったのですが、徐々に蒸発し現在の状況になります。
なぜこの様な窪地(沼の様な場所)ができるかと言うと、泥粘土を使ってレンガを作り家を作るためです。
従って、村の近くにこの様な沼ができる訳です。
この沼を利用して養殖が行われます。農村における産業振興の一つとして実施されています。
海のない内陸で養殖というと少しピンとこないかもしれませんが、日本などでも鯉が養殖されますがこれと同じ です。養殖されるのはテラピアなどが主ですが、このではナマズでした。
但し、養殖と言っても日本とは違い単に沼に稚魚を放しっぱなしの「粗放養殖」とでもいうのでしょうか、特に餌も与えるわけではありません。
稚魚を購入し8月に放流したとのことですので、7か月ほど経っていますが、大きいものでも20-30cm程度でしょうか、小さいものは10cm未満でした。小さいナマズは次回に再放流できればいいのですが、それまで水は残っていませんので全て消費されるようです。
稚魚の購入費の10倍ほどの収入になるようです。今回収穫したナマズは、各世帯に分配されるようです。 ナマズはニジェール河の産物としても獲られており、燻製として流通しています。
魚は貴重なタンパク源でもあります。
丁度村を訪れた時は、この収穫の日で、若者や子供たちが水の中に入り収穫していました。
一種のお祭りの様な賑わいでした。
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開発
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前に教育について書いていますが、少し業務上的な書き方になっていたように思います。
というのも、統計などの資料分析、現地でのインタビューなどを通じて現状分析し、問題点を洗い出し、その改善を考えるのが、一応私がこれまでしていた仕事でした。今は、一時リタイア中ですので過去形になります。
さて、教育について続けます。 コミューン(共同体)学校の考えは、基礎教育における『民主化・地方分権化』の動きの中でも最も大胆な試みのひとつと言われています。
つまり、住民による自主管理または父兄会などによる学校運営支援という考え方はこれまでマリの教育システムにはありませんでした。
しかし、反面コミューン学校は問題点も含んでいます。 教育の質に差が出てしまうことです。教師の能力、教材の数や質などを高いレベルに保つためには、それ相当の資金が必要となります。 教科書や教材については、コニューン学校にかぎらず他の学校でも不足しています。
筆記用具は親が用意しなければなりません。以前は、国が支給していたようですが。
従って学校が始まると親の出費も増えます。
今年も10月から新年度2010年の新学期が始まっています。
この為この時期は親にとっては、文房具などの出費が家計を圧迫するので大変なのです。
私立の場合、更に月20,000F/人程度の月謝が必要になります。
しかも、昨年度末6月分の支払いがまだされておらず、今回2月分を納めなければなりません。
文房具以外にも、服に靴、鞄なども必要になりますので、お母さんはこの出費に頭を痛めています。
今年は、世界的な経済問題からか、ノートの値段が昨年と比べて25%も上がっています。
マリでは紙を作っていませんので紙を購入して製本します。
この原材料費が高騰し、そのままノートの売価に乗せられ25%もアップしているとのことです。
ある母親は、インタビューに『児童が3人。この時期はまるで悪夢だ。』と答えていました。
さて、話を戻します。 教科書も一人一人にありませんので児童は、先生が黒板に書いたことをノートに写します。家では、このノートに書いたことの復習が早朝の風景になります。
これが多くの勉強の仕方のようです。
記憶、暗記といったものには強いと思いますが、応用ができなくなるのではと思います。自分で考えなくなる、まるで今のどこかの国のようです。 問題点について下記にまとめてみます。
問題点①アイデンティティ―の問題
現在の学校教育では現地語はあまり教えていません。従って、普通の学校教育を受けているだけだと、現地語は話せますが、読んだり書いたりすることができない人が多いのです。母国語の読み書きは、アイデンティティーの確立にもの関連しますので、この問題も考えなければなりません。 問題点②予算不足 教育関連予算の大部分は、教員給与に費やされています。ある意味これを改善する手段がコミューン学校なのかもしれませんが。この為、教科書や教材、教室の不足、教師の再訓練ができない状況を招いています。 問題点③教員のステータスの問題 予算の大部分が給与に充てられているが、教師の給料は決して高くなく、教師の社会的地位も低いようです。この様な状況が教師の志気の低さに現れています。またストが頻発に行われ、給料アップや待遇改善を求める原因にもなっています。 問題点④教師の資格 同じ学校で異なる立場の教師が存在しています。一方は公務員としての教師、他方は契約による教師です。資格、給料、待遇なども異なり、ステータスの問題と同様、教師の志気の低下に繋がっています。この様な状況は組合活動もやりにくいと思います。 問題点⑤不適切なカリキュラム 教育要綱のような基準はあるが、教師の質、更には学校の形態によって内容はことなるります。首都の裕福な私立校であればそれに応じたカリキュラムで授業が実施されるわけですが、小さな村のコミューン学校では同様なカリキュラムは不可能です。 また教材不足はもとより、実技的なカリキュラムは殆ど行われていない。必要の有無はあると思いますが、理科の実験、体育、音楽、家庭科などは殆ど行われていないようです。 問題点⑥学校の不足 学校または教室が不足、老朽化しています。初等教育の第一段階6学年、6教室が必要になるのですが、この教室数を確保することが難しく、複数学年で共同で使用しているここも多いです。例えば学校を作ろうとした場合、教室の他にトイレや教員用の住居または執務室なども必要になります。この為、コニューン学校の場合、3教室という校舎が多いように思います。教師も学年数が必要になり、資金的に確保することが難しいのです。 問題点⑦学校の運営能力の不足
あくまで教師ですので、起業家や商人とは違いますのでマネージメントすることが難しいようです。 これまで教師、主に校長先生がこれを担っていたようですが、コニューン学校の様に住民または父兄により運営管理を行うようになってきました。しかし、彼らもノウハウがあるわけではありませんので。 この様な状況の中、ミレニアム開発目標としても就学率の改善が大きく取り上げられています。コニューン学校方式により村落部および都市部においても就学率や定着率についてある程度の成果が見られるようになってきました。 しかし、今後教育の質に関しても改善していく必要があると思います。中等教育に於いてはバカロレアの合格率が目標になり、暗記を中心とした教育が行われているように感じます。 この様な状況は、日本の高校と同じなのではと思います。 |
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現在2期目の任期、今年2010年は独立から50年の節目を迎える年です。
このため各国から資金を調達して色々な設備が建設され、または実現に向けて計画されています。
最近のニュースなどで目にするものとしては次の様なものがあります。 リビア支援により官庁街(530億F)、ホテル(500億F)、10万haの水田などの農業開発(560億F)が行われています。リビアの場合建設は特にリビアの企業に限っていませんので、建設によりマリ人の仕事の確保にも貢献しています。
中国による支援で第3の橋、病院が建設されました。ですが、リビアとは異なり中国人企業や労働者なども中国人の場合が多く、この点はマリにおいてもあまり良く思われていません。今後工事が行われるものとしてバマコ―セグー間の国道整備があります。10月に入りこの調印が行われていました。 EU支援によるバマコ博物館など。 EUによる支援は一人当たりに換算するとエチオピアに次いでアフリカで2番目に多いようです。2008年からの5年間で5.6億ユーロ(3670億FCFA)、地方分権、インフラおよびミレニアム開発目標の達成の為に支援されているようです。
米国支援による空港施設およびビルの建設。 日本支援では、先日魚市場の建設が竣工したところです。この他にも車などが支援されています。
この他、どこから資金調達したのか分らないものとして、官庁街に通じる立体交差、プールの改修(1967年旧ソ連の支援で建設されたが、老朽化の為2005年から閉鎖されていた、50mx10レーンおよびサロンなども併設)、ガオ地方のTaoussaダム、Balingue火力発電センター、バマコ公園、スポーツセンターなどかなりの施設が作られています。 どの様な層の利益になっているのか、その評価は分かれるところです。
現大統領は次期選挙には立候補しないと表明しておりますので、残り2年を切った任期内で更にどのようなことを実現させるのか、そしてその後この実績がどのように評価されることになるのか楽しみでもあります。
現在アフリカ大陸では様々な問題を抱えていますが、その中で優等生的な態度を示しているマリの発展は、今後もまだ続くのでしょう。
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前回の更新で雨がこの10日間ほど降らないと書いたとたん、その直後に雨が降りました。それはそれで良かったのですが、その後接続状況が良くありません。通信速度が恐ろしく遅く、なかなか繋がらない状況が続いています。
やはり、雨に弱いのでしょうかね?
それから、近頃テレビやラジオにノイズが入るようになりました。
ニジェール・アルリットでの誘拐事件以来の様な気がしています。
これってなにか妨害電波かなにかがだされているのでしょうか?
さて、 先週、ニューヨークで国連総会がありました。 この総会では、『ミレニアム開発目標』に関する話し合いが行われていました。
この『ミレニアム開発目標』は2015年までに達成する目標として定められ、2000年から10年が経ち、残りの期間が5年となりこの総括が行われています。目標到達にはかなり厳しい状況であると認識されているます。
菅首相も国連総会へ出席の為ニューヨークへ行っていましたね。 出発前のコメントを聞いて愕然としました。
菅首相は、「世界においても政治の課題は世界の人々が不幸になるのを防ぐことだと思っており、ミレニアム開発目標は私の政治理念に沿ったものであり、国連演説を含めて我が国の姿勢を示していきたい」と述べていました。
本当にこの発言の様に考えているのでしょうか。
もしそうだとしたら、全く『ミレニアム開発目標』の課題を理解していないと言わざる得ません。
日本の元首がこんな認識でいいのでしょうか?
こんな認識で国連総会で演説されては、大変だと思ってましが。 『世界の人々が不幸になることを防ぐこと』????、そうなのでしょうか?
世界の最貧困層で生活している人々は、様々な脅威、「生活するのに十分な収入が得られない、安全な水が容易に入手できない、十分な初等教育が受けられない、健康な子供を産むことができない」に直面しています。この為、8項目の分野でそれぞれ目標が設けられ、このような危機に曝されている人々、最低限の生活条件を得られない人々に対する支援、救うことを目的としていると思います。既に不幸のどん底にいるのですよ。
日本の首相はこの現状をしっかり認識しているのでしょうか...
やはり日本は、それとも菅首相だけなのでしょうか、平和ボケしているとしか思えません。
本当にミレニアム開発目標を理解しているの? 読売新聞に疾病を「しつびょう」と呼んだとのニュースは見ましたが。
日本では、国連総会での彼の演説はどのように報じられているのでしょうか。
この読み違いは、単に初舞台で緊張のあまり原稿を読み間違えたのだと思いますが、どっちにしろ同時通訳されていると思いますので別段影響はありません。
これよりも菅首相の演説の内容が問題なのです。
更に、オバマ大統領の演説でも、今後の開発戦略を見直す方針を示しました。 民主主義と政府の分野に最も賞賛に値する国を特別なパートナーとして支援していくとのことのようですが。
発言の裏には、米国内の経済状態の悪化があるようですが、これも考えようによっては問題発言だと思います。
Il a promis aussi un changement dans la strategie americaine d'aide au developpement. Des partenariats
specifiques seront conclus avec les pays les plus meritants en termes de democratie et de gouvernance.
支援する国を選び、ここに集中するということのようですが。
苦しんでいるのは政府、国ではなく市民なんだと思います。
彼の考え方だと、元首が悪ければその国民までもが疎外・支援対象外とされる事になると思います。
民主主義、良い政府への支援も必要だと思いますが、それより一般市民の底辺の底上げを考えなければ、これが『ミレニアム開発目標』を設定した時の理念だったのではと思いますが。
当初は、オバマ大統領にも期待していましたが、近頃の方針には全く賛成できないものが多くなってきました。
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先日、ユニクロが『グラミンバンク』と提携するという下記のニュースを見ました。
【ユニクロを展開するファーストリテイリングは、貧困層に対する無担保融資の取り組みで知られるバングラデシュのブラミン銀行と合弁会社を設立することを発表しました。バングラデシュで、1着1ドル程度の安い衣服を製造し販売することで、貧困層の生活改善と雇用の創出に貢献することが狙いです。】 グラミンバンクを知っているでしょうか? 昔から途上国の開発において注目されている組織というかシステムというのか、マイクロクレジットの先駆けなのです。 グラミンバンクの創始者は、2006年にノーベル平和賞を受賞したことでも日本で知られるようになったと思いますが、モハメド・ユヌス博士です。グラミンバンクのできるきっかけは、ユヌス氏が体験した1974年のバングラデシュの大飢饉で、貧困のために飢えて死んでいく人々を救う方法を模索し、考え出したのが少額融資による貧困撲滅計画でした。グラミンとはベンガル語で「村の」という意味です。 1976年から少額融資事業を始め、1983年に特殊銀行として正式に発足し、ユヌス氏はその総裁に就任しました。 小規模融資「マイクロクレジット」、一般にはあまりなじみのない言葉かもしれませんが、ユヌス氏のノーベル平和賞をきっかけに日本でも随分この言葉が浸透しているのではとも思いますが... 途上国で何が問題なのでしょうか? 様々な問題がありますが、一つには資金がないのです。また、その資金がを調達する手段(=信用してもらえない)がないのです。農業による自転車操業というかその日暮らしをしているような状態、貯えがありません。
そしてこの様な貧困層の人々は、①事業ができない、またはその能力がない、②お金を貸しても返済することができない、③担保となるものがない、と思われ資金を融資してもらうことができないのです。 この状況(先入観・常識?)を変えたのが、ユヌス氏の最初の試み『42の家族に総額27ドルという小額の融資を、一般より低金利・無担保で行う』だったのです。そしてグラミンバンクの設立、成功だったと言えます。 グラミンバンク自体も貧困層同様に、当初どこからも融資してもらえなかったのです。国連、世銀などにも相手にしてもらえませんでした。この転換点となったきっかけが何であったのかはよく覚えていませんが。
成功の一因として返済率が高いことが挙げられると思います。
この理由の一つには、互助グループ(5人)制があります。グラミンバンクの顧客として加入を認められるのは、5名によるグループになります。仲間が返済を滞らないように他の4名が助けることにより返済率が高いのです。これは、返済ができないと村八分のような状況になりかねないからです。
このようなマイクロクレジットのシステムは実際に、アフリカでもかなり普及しています。私もこれまでの仕事の中でマイクロクレジットの設立にも関わっています。 またバングラディッシュでは、資金の融資により携帯電話を購入し、レンタル業(電話ボックス)を行った女性の例などもあります。 現在、グラミンバンクから、グラミン・ファミリーとして様々な事業を展開しています。
フランスのダノンとも既に合弁事業を行っています。 ボルヴィックのワンダラーもその一つです。 そして今回のユニクロとのアパレル分野との連携になったということです。 貧困層に必要なのは「支援」だけではなく、融資も考えなければならないと思います。
今日は、朝から停電でした。
いつ復旧するかと心配でしたが、昼過ぎにどうにか電気がきました。
どうやら月末の定期整備だったようです。
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