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原則として「聖書でドイツ語」では、Luther 2017と新共同訳を使い、2018年12月からは聖書協会共同訳も利用しています。

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毎年8月は、広島・長崎の原爆投下について話題となる。
ドイツでもドキュメンタリー番組がテレビ放映されたことがある。

しかし今年のドイツの8月は、飲用水中のウラン濃度が規制値上限を超えていたことで大騒ぎのようだ。

S??ddeutsche Zeitung の記事は次のとおり。
http://www.sueddeutsche.de/gesundheit/114/305084/text/
http://www.sueddeutsche.de/bayern/99/305069/text/
http://www.sueddeutsche.de/gesundheit/26/304997/text/
http://www.sueddeutsche.de/wissen/301/305270/text/

ドイツ全土で採取された飲用水8177サンプルが検査された。
乳児での指針値2μg/L を超えたのは、950サンプルもあった。
成人での指針値10μg/L を超えたのは、150サンプルにも達した。
(追記:ここでの指針値とは、WHOの勧告値を参考にしていると思われる。)

そして最高値は39.9μg/L で、バイエルン州の Maroldsweisach という町だった。
http://www.maroldsweisach.de/

高濃度サンプルはバイエルン州に集中している(61サンプル)。
私が留学中に旅行した、ミュンヘン近郊やフランケン地方も入っている。


ドイツ環境省(UBA)のHPでは、飲用水中のウラン濃度について情報を提供している。
鉛や水銀と同様の重金属としての危険性だけでなく、放射性物質としての危険性も示している。
http://www.umweltbundesamt.de/

様々な環境因子が子ども(3−14歳)に与える影響を研究しており、報告書がダウンロードできる。
この中に、飲用水中の金属分析(鉛、カドミウム、銅、ニッケル、ウラン)に関する部分がある。
http://www.umweltdaten.de/publikationen/fpdf-l/3433.pdf


サンプル数や最大値が記事と異なることが気になるが、
今回の記事で紹介された研究は、Foodwatch という消費者団体が要請したものである。
http://www.foodwatch.de/kampagnen__themen/mineralwasser/trinkwasser/

この団体は、ミネラルウォーターと飲用水のウラン濃度を公表するように連邦政府・州政府に要請していた。
http://www.foodwatch.de/kampagnen__themen/mineralwasser/mitmach_aktion/index_ger.html

今年1月の要請に対して、各州の環境担当部署から回答があり、そのデータを8月4日に公開した。
先に言及したバイエルン州の他にも、ウラン濃度が高い州はある。

一番気になったのは、私が住んでいたヘッセン州では、飲用水中のウラン濃度のデータはないことだ。
ヘッセン州の回答では、「ウラン濃度測定の義務がないためデータがない」 だそうだ。

この団体は、政府がウラン濃度測定値の公表を遅らせ、対策ができていないと非難してもいる。
ミネラルウォーターのラベルに、ウラン濃度が基準値以下かどうかを印刷するように要求してもいる。


日本の水道水やミネラルウォーターでは、ウラン濃度はかなり低いとされているが、
ヨーロッパから輸入しているミネラルウォーターでは、高い値が測定されたとも言われている。

ただ、どの製品なのか公表されていないため、知らないうちにウランを摂取しているかもしれない。

今後の動向もチェックしておこう。

(追記(8月8日):私も飲んだ可能性のある淡路島の水道水は、
ウラン濃度が管理目標値を超え、水源の変更をしたとありました。

兵庫県立健康環境科学研究センターの、最近の年報は次のとおり。
http://www.hyogo-iphes.jp/kikaku/nenpo/2006/nenpo5.pdf (平成17年度)
http://www.hyogo-iphes.jp/kikaku/nenpo/2007/nenpo6.pdf (平成18年度)

【淡路県民局管内の浄水でウランが管理目標値以上に検出され,ウラン濃度が高い湧水を取水していることが
原因であった.ウランを含まない水源に変更して,浄水を供給することで対策をとった.】

【但馬県民局管内の浄水でウランが管理目標値以上に検出され,ウラン濃度が高い地下水を取水して
いることが原因であった.ウランを含まない,少ない原水に変更して,浄水を供給することで対策をとった.】)

(最終チェック・修正日 2008年08月08日)

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    知人からの情報ですが、本件は、法的な拘束力をもつ「規制値」がドイツにはまだなくて、あるのは「基準値」(目安であって拘束力なし)だけなので、フードウォッチは早急に規制値を定めるように要求しているそうです。この情報は要確認です。日本での状況も知りたいところです。詳しい方はご投稿下さい! 削除

    [ もち ]

    2008/8/7(木) 午後 2:56

    返信する
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    最高値は39.9μg/Lという結果のようですが、海水でもウラン濃度3.3μg/Lなので、それの10倍強ということですね。ドイツは殆ど硬水なので10−20μg/Lのウランが出ても統計的におかしくはないでしょうし、基準値しか設けられないのは現実問題仕方ないでしょう。日本はそもそも軟水なので、日本と結びつけるのはどうなのでしょう。 削除

    [ けん ]

    2008/8/8(金) 午前 6:56

    返信する
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    もちさん 他人のブログでご自分への情報提供をしばしお願いするのもどうかと思うのですが、それは管理者の方が判断されることで私がとやかく言うことではないかもしれません。それでも、あなたにはまずやることがあるでしょ、と言いたいです。ブログの管理者が「削除するか表現を変えてください」と低姿勢でお願いしている、あなたの7月31日の「東電社長は言語障害」という書き込みを、まずは何とかしましょうよ。私は身内に障害者は居ませんが、それでも不愉快な表現だと感じます。 削除

    [ けん ]

    2008/8/8(金) 午前 7:07

    返信する
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    私も飲んだ可能性のある水道水について、追記で示しました。他の自治体については、環境や食品の研究者が分析していると思います。

    詳細な情報提供の募集については、アクセス数の少ないこのブログではなく、専門家やNGOのHP、食品安全関係の掲示板で募る方が、回答が得られると思います。

    また、水道水は厚生労働省、ミネラルウォーターは農林水産省が担当のはずですので、情報公開請求をされてはどうでしょうか。環境NGOが既に行動しているかもしれませんが。

    最後に、コメント欄の使い方ですが、Yahoo!ガイドラインに準拠した表現でお願いします。

    [ ドイツ語好きの化学者 ]

    2008/8/8(金) 午後 5:03

    返信する

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