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原則として「聖書でドイツ語」では、Luther 2017と新共同訳を使い、2018年12月からは聖書協会共同訳も利用しています。

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詳細は書けないが、翻訳に関係する人たちへの注意喚起も含めて、私が経験したことを記録しておきたい。

フリーランスのときから取引を継続している翻訳会社で、独日翻訳のチェッカーもしているのだが、私がチェックした字幕翻訳案件で、翻訳者がクライアント指示に従わず、著作権侵害に問われる逸脱行為をしたことが確認されたということで、面倒なことになっている。

現時点で決まっている私に対する措置は、この案件がキャンセル扱いとなり、半年前にもらった翻訳料金$132を返金する必要があるということだ。
実際には、今月以降の翻訳料金を請求したときに、$132が減額されて、PayPalに振り込まれるとのことだ。

クライアントがどのような法的トラブルになっているのか、私は知らないし、翻訳会社にどれだけの損害が発生したのかも知らない。
翻訳者の不正行為に気付かなかったということで、私の責任も問われることになるのかどうか、少々心配である。

老後のためにも、海外の翻訳会社と取引関係を作っておこうと思って、月に$300くらいの仕事を受注しようと計画していたのだが、このようなネガティブなことが起きると、次の案件が来るのかどうか、自信がなくなってしまう。

この字幕翻訳案件は、実は、最初は私に依頼してきたものであった。
翻訳対象はオペラの台本で、画面に一度に表示できるのは16文字以内という制限のもとで和訳する案件だった。
オペラは劇場で観たことがないし、NHKのBSなどで少し観たときに、字幕も見ていたと思うが、化学者の私にとっては専門外なので断った。

すると、翻訳者が見つかったとのことで、私はチェックを依頼された。
クライアントから提示された参考資料の他、ネット検索でもあらすじを確認して、チェックを開始した。

誤訳もあったが、困ったのは、16文字以内というルールを翻訳者が守っていなかったことだ。
オリジナル台本の内容の半分も伝わらないことになったが、この制限を守るように和訳を修正して納品した。

このとき、もう1つ、翻訳のオリジナリティに関する注意事項があったが、当然のことながら翻訳者は守っていると信じていて、事前の調査を怠ってしまった。

このオペラは、これまでも何度か、日本も含めて公演されたことがあり、DVDも販売されているようなので、台本の和訳や日本語字幕が存在する可能性があった。
そのためクライアントからは、他のいかなる和訳も流用せずに、完全にオリジナルの和訳を納品するように求められていた。

様々なオペラの台本の和訳を掲載したサイトが存在していて、そこから翻訳者がコピペしてしまったようだ。
コンプライアンス関係の重要な注意事項を翻訳者が必ず守るはずだと、私は信じてチェックしていたが、それは間違いだった。

そのサイトは、オペラをDVDや動画配信サービスなどで鑑賞するときに、日本語字幕がない場合に理解しやすいようにと、翻訳者の好意で和訳が無料提供されている。
つまり、家庭内での個人的な鑑賞時に、内容を把握するために参考にする資料という位置付けであり、どこかの劇場で有料で上演する場合に使ってはならない。

よく見ると、そのオペラは第3幕まであるが、そのサイトには、よく上演される第1幕と第2幕の和訳のみが掲載されていた。
ということは、第3幕の和訳のみが翻訳者が考えたオリジナルということになる。
それを踏まえて記憶をたどってみると、和訳を流用できなかった第3幕で、誤訳が多発していたことを思い出した。

私の代わりに受注した翻訳者は、もともと翻訳に向いていなかったのではないだろうか。
向いていないというよりも、クライアントの要望を無視して、コンプライアンス意識も低く、お金をもらうためならば手を抜くような人だったのか。

誤訳や勘違いなど、人間だからミスはしてしまうが、意図的な逸脱行為は許されないことを知ってほしい。
この翻訳会社での登録は抹消されるかもしれないが、どこかのトライアルに合格して、またトラブルを繰り返すのだろうか。

やはり仕事をもらうには、信用第一、ということを再認識した経験であった。

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