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教会奏楽者として最初に誘われたころ、私の所属する教会では「リードオルガン」…昔なつかしい足踏みオルガン、を使ってました。
「ストップ」という、音の種類を変えるノブが13個ついている。
へんなストップを選ぶと、へんてこりんな音が出る。
足で空気を送るのと鍵盤で弾くタイミングをうまくやらないと、
フガフガと情けない音になってしまう。
「これは、鍵盤を叩いて音を出す技術が全てを左右するピアノとは根本的に違う楽器だ!」
と確信。
それから大きかったのは、演奏じゃなく「礼拝で弾く」ということ。
「牧師先生(司祭)から指定された聖歌とチャント(お祈りの言葉にメロディーがついたもの)
の伴奏をすること、それから礼拝前、
ミサ(聖餐式。聖別されたパンとぶどう酒を会衆がいただく)の間になにか曲を弾くのよ」
先輩オルガニストから説明された奏楽者の仕事は言ってみればそれだけなんだけど、
実際やってみると疑問・知りたいことがゾロゾロ出て来る。
「何故、礼拝のこの部分でこの聖歌を歌うのか?
チャントってどんな音でどう弾いたらいいのか?
ミサの間に弾く曲を選ぶ基準は?どこでどんな楽譜を入手するの?」
先輩オルガニストもオルガンの専門家じゃないから良く知らない。
教会に用意されているのは、何十年も前に、プロテスタントの教会用に編集された初心者用の楽譜だけ。
司祭は礼拝学に関する範囲はご存じだけど、演奏法にたいしてはしろうと。
仕方なく自分であれこれ調べるうちに、どうやら私が町のかたすみの教会でやってることが、
西洋音楽の、とてつもない奥深い世界につながってるらしい、と分かって来たのでした。
ミサ曲。受難曲。バッハ。ヘンデル。モーツァルト・・・パイプオルガン!
私たちが今弾いてるのは、その雰囲気を日本のしろうと向けに、リードオルガンやピアノ用にアレンジしたものみたい。
元ネタを知らないまま漠然と礼拝で弾いちゃあ、いかんのじゃないか!?
聖書朗読や司祭の説教と同じように、礼拝で大勢の人が聴くものなのだから。
多くの人の心に影響するかもしれないものなのだから。
そこから、オルガンという深みにはまったわけです。
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