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キリスト教概論11 「争われた祝福と、回復された祝福の物語」
創世記25章から36章 「争われた祝福の物語」
この辺りは、物語としてわかりやすいので、とりあえず、聖書を読んでみてください
ヤコブ物語
エサウがイサクの長子でありながら、長子としての権利を奪われる。
創世記25章27から34 「長子の特権」を軽んじるエサウ
27章1から40 「祝福をだまし取る」そして、逃げる
ヤコブの結婚 29章1〜30
32章23〜33 「ペヌエルの格闘」ヤコブはイスラエルの名前をもらう
エル…神 イスラ…戦う
兄と再会
ヤコブ…決して素晴らしい人ではない。それでもイスラエルの12部族の祖となる。神は、素晴らしい人だからその人を救われるのではない。弱く貧しい存在にもかかわらず救って下さる。それが聖書の神
創世記37章から50章 「回復された祝福の物語」
ヨセフ物語
この話も、とてもドラマチックで、読んでいて引き付けられる内容ですので、楽しんで読んでください。
今までは、神が直接介入してくるが、ヨゼフ物語では、直接介入してはこない。一種の小説のような話となっている。
創世記 39章2節「主が共におられ」
21節「主がヨセフと共におられ…」
41章38「このように神の霊が宿っている人が…」
51「神が…」
52「神は…」
「いつもいつも神が共にいてくださる。苦しいときも共にいて下さる神」
聖書において、創り主が与える試練は、幸福の前触れ
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キリスト教概論
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キリスト教概論9 信仰の父アブラハム
聖書は、新共同訳聖書に従って、旧約聖書から読んでいきたいと思います。
聖書が手元にない方は、インターネットで、聖書の全文が載っていますので、そちらを参考にされてください。
創世記1〜11章は、一般に「原初史」と言われています。
有名な天地創造の話や、アダムとイブの話。洪水の話、バベルの塔の話が書かれています。これらは、神様のメッセージとして、時代背景を踏まえたうえで、後にゆっくり読んでいただけるといいと思います。
創世記12〜50章は、「族長物語」といわれています。テーマは「神の人間に与える祝福」についてです。このあたりから、イスラエルの歴史の背景を参考にしながら読むことが出来るので、イスラエル最初の族長時代を頭において、読んでいってください。
ます、創世記12章から読んでみましょう。
主はアブラムに言われた。 「あなたは生まれ故郷 父の家を離れて わたしが示す地に行きなさい。わたしはあなたを大いなる国民にし あなたを祝福し、あなたの名を高める祝福の源となるように。あなたを祝福する人をわたしは祝福し あなたを呪う者をわたしは呪う。 地上の氏族はすべて あなたによって祝福に入る。」アブラムは、主の言葉に従って旅立った。ロトも共に行った。アブラムは、ハランを出発したとき七十五歳であった。 アブラムは妻のサライ、甥のロトを連れ、蓄えた財産をすべて携え、ハランで加わった人々と共にカナン地方へ向かって出発し、カナン地方に入った。アブラムはその地を通り、シケムの聖所、モレの樫の木まで来た。当時、その地方にはカナン人が住んでいた。主はアブラムに現れて、言われた。「あなたの子孫にこの土地を与える。」 アブラムは、彼に現れた主のために、そこに祭壇を築いた。
アブラハムという人物が中心となります。彼は、信仰の父と言われています。
75歳の時、神の言葉のゆえに旅にでました。この年になって、すべてを捨てて、出ていく、行先もわからないのに、神様の言葉のゆえに、信じて出ていくという、アブラハムの信仰の深さが表れています。
「出て行くところから、歴史が始まる」
神さまがアブラハムに語りかける初めの言葉ですが、直訳すると次のようになります。
「行きなさい」「あなたに向かって(のために)」→出て行くことが本当の私になる。行くことによって、あなた自身となる。
「あなたの地から」
「あなたの親族から」 離れる場所が狭まっていく書き方となっている
「あなたの父の家から」
「わたしの示す地へと」
離れるべき場所が強調されています。つまり、血縁、地縁によって結ばれている共同体に於いては知らず知らずのうちに、自分が中心となっていく傾向にあります。地縁・血縁の大切さを否定しているのではありません。内向きのまなざしとなってしまう危険があるということを忠告しているのです。内向きのまなざしは、神様から離れることです。神様から離れると、罪におちいります。
地縁、血縁といった結び目ではなく、愛なる神を結び目とした家族として生きると言うことの大切さです。
「自分にとって、居心地の良いところからでていくことは、難しいです。しかし、そこにとどまっているのではなく、もっと広いつながりを生きていくのです。狭い内向きの眼差しから解放され、広い外向きの眼差しとなるのです。自己中心的な生き方になる危険がある、その狭い繋がりから、出て行くことにより、自己中心性から、解放されていくのです。地縁、血縁といって狭い結びつきではなく、神の愛を結び目とした広い共同体をつくるために出て行く。そうすることによって、愛に結ばれて生きる本当の自分、あなた自身として生きることができるのです。」
勇気をもって出て行くのです。信じる者に掛けていく。誰もしたことのないことをしてみる。この事を通して、新しいものを生み出していくのです。完全に分かって飛び出すのではなく、分からない部分があっても信じて飛び込んでいく。信仰ということは、そういうことです。すべてわかったから信じるのではないのです。わからない部分がある、それでも信じて神さまのみ胸に飛び込んでいくということなのです。
アブラハムは主の言葉に従って旅立った→「主の言葉」に掛けたということです。
神の言葉を信じました。信じてすべてをかけてその胸に飛び込んだのです。
それゆえに、アブラハムは「信仰の父」といわれています。
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キリスト教概論8 イスラエルの文化と歴史
新約聖書を理解しようと思ったら、旧約聖書を理解する必要があります。また、旧約聖書を理解しようと思ったら、イスラエルの歴史がある程度わかっていなければ、理解する事が出来ません。旧約聖書というものは、イスラエルの歴史に沿って書かれているからです。ですから、簡単にイスラエルの歴史を知る必要があります。
イスラエルの歴史にはいる前に、旧約聖書の言葉について考えてみたいとおもいます。
旧約を理解するために、ある程度、ヘブライ人の思考を知っておく必要があります。その為に、ヘブライ語について少し説明します。
言葉というものはただの言葉だけを表しているのではなく、その奥にある民族性や思想、考え方が見えています。ヘブライ語はセム語です。英語などは、インドヨーロッパ語、日本語はアルタ語(トルコ、モンゴル、朝鮮)とも違います。このように語族が違うと理解が違ってくることがあります。同じ言葉に訳しても意味が違ってきます。だから、旧約を読む上でわかりにくいのはこのためなのです。わかりにくくて当然です。しかし、旧約は人類の古典的書物であり、書かれていることを理解しようとするのは大切なことです。
たとえば、 「魂」と訳される「ネフェシュ」…もとは喉という意味です。砂漠の地にあって渇きとノドは直結しています。そして、そこから生きることを渇望する人間存在となります。そして、さらに魂となった。日本語の魂にはこんな意味はありません。
「息」と訳される「ルアッハ」…風の動き、物事を変えてしまうような力、霊という意味です。このように、言葉がもつ意味はその民族性によって違ってきます。
また、 旧約聖書に登場してくる地域の多くは砂漠です。この広い砂漠と厳しい自然環境の中で生まれました。日本などは、山に囲まれ、山の向こうは別の世界、村の鎮守の神様というように、本当に囲まれた世界だけに生きていました。だから、自分の村の神。他の村の神というように、多神教の文化が生まれやすい土地であるという説もあります。
一方、砂漠のように限りなく広い土地、地平線が見えるような国においては、この広い世界を統べる唯一の神という一神教を生み出すような地域性があったと言えます。大自然の中にあって、広い大地、満天の星を眺めていると、大自然の中にあって本当に小さな存在に過ぎない自分。それに対し、この大自然を秩序付けている存在、偉大なる何かへと思いを馳せる。この限りなく広い宇宙の中にあって、なぜ生きているのか?ということを考えていると、自分で生きているのではなく、生かされているという思いになります。
このように、広い世界、そして、厳しい砂漠の土地が旧約聖書の世界です。砂漠は乾燥しており、そこに住む人や動物に乾きをもたらします。人々は、乾いた砂漠の中で、生命を支えてくれる「水」を求めました。創世記2章14節には、チグリスとユーフラテスという川の名前が記されています。つまり、旧約聖書は人類最古の文明といわれているメソポタミア文明が開けたこの地域を出発点としています。このチグリスユーフラテス川の流域は、砂漠の中にあった例外的に豊かな土地でした。「肥沃な三日月地帯」が旧約聖書の人々の生活を支えました。この南西部に位置する神に与えられた「約束の地カナン」は、エジプト文明、メソポタミア文明の2大文明の交流の交差点ともいえる重要な場所でした。イスラエルは、エジプト、バビロニア、ペルシャのような大国に囲まれています。それ故、いつの時代にも大国の影響を受け続けました。
そこで、イスラエルの歴史を、年表にしてみます。
イスラエルの歴史(大きく5つに分かれる)
Ⅰ,族長時代(B.C.2000年頃〜B.C.1700年頃)
アブラハム・イサク・ヤコブ・ヨゼフ
Ⅱ,王国成立以前(B.C.1700年頃〜B.C.1000年頃)
1,エジプト滞在(B.C.1700年頃〜B.C.1300年頃)
2,出エジプト(B.C.1300年頃)
3,シナイ契約・十戒(B.C.1280年頃)
4,カナン定着(B.C.1250年頃〜B.C.1200年頃)
5,部族連合共同体(B.C. 1200年頃〜B.C.1020年頃)
Ⅲ,王国時代(B.C.1020年頃〜B.C.587年)
1,統一王国時代(B.C.1020年頃〜B.C.922年)
サウル・ダビデ・ソロモン
2,分裂王国時代(B.C.922年〜B.C.587年)
北王国イスラエル (B.C.922年〜B.C.722年)
南王国ユダ (B.C.922年〜B.C.587年)
Ⅳ,バビロン捕囚(B.C.587年〜B.C.538年)
Ⅴ,捕囚後の(復興)時代 (B.C.538年〜B.C.63年)
1,ペルシア支配 (B.C.538年〜B.C.332年)
2,プトレマイオス朝エジプトの支配(B.C.332年〜B.C.167年)
アレキサンダー大王
3,マカバイ戦争(独立戦争)ハスモン王国というイスラエルの王国をつくる
(B.C.167年〜B.C.63年)
4,ローマ帝国による支配(B.C.63年〜)この時代にキリスト誕生
AD70 エルサレム陥落 ディアスポラ(離散)
イスラエルの歴史5つのポイント
① B.C.2000年頃イスラエル民族の始まりと族長時代
② B.C.1300年頃イスラエルの出エジプト
③ B.C.1000年頃イスラエル王国時代
④ B.C.722年北王国イスラエルの滅亡
⑤ B.C.587年南王国ユダの滅亡。イスラエル民族、国家の滅亡。バビロン捕囚
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聖書について(旧約)
聖書の分類
律法:トーラー・・・創世記から申命記まで。世界と人間に神がなさったことに対して人間はどう答えたらよいかを教える基本的な書です
歴史書:ヨシュア記から列王記下までの7書は、初期のイスラエルの歴史を、神の導きに対して、イスラエルがどのように答えたかを反省しながらつづります。次に歴代誌上下、エズラ記、ネヘミヤ記は神のいつくしみによるイスラエルの復興を伝えます。エステル記は神の摂理を説きます
教訓書:詩編はイスラエルの祈りをあつめたもので、ここに旧約宗教の総合があります。ヨブ記、箴言、コヘレトの言葉は、命に至る真の知恵とはいかなるものかを説きます。雅歌は、男女の恋の歌を用いて神と人との関係を教えます。
預言書:イザヤ書をはじめ17書は、いろいろな状況のもとで神の口となって、イスラエルに呼びかけた預言書の言葉を集めたものです。
原初史 1〜11章 全人類に共通するメッセージが述べられます。
1〜2章4a 『天地の創造』 神の似姿として最後に人間が創造されます。
2章4b〜 「アダムとイブ」のはなしです
聖書は科学的書物ではなく、真理の書物です。そこに描かれていることに、伝えたいメッセージがあります。事実ではなく、真実が描かれています。そこにあるメッセージを読み取っていくことが聖書を読むうえで必要となります
ここで、旧約聖書を読むときのコツを知ってもらいたいと思います。これを読まれたとき、「なんと非科学的なことが書かれているのか」とか「作り話に過ぎない幼稚なもの」と思われた方がいるかもしれません。
しかしここで勘違いしてはいけないのは、旧約聖書は、決してこの世界の成り立ちを科学的に説明しようとしているわけではないということです。
聖書というものは、「事実」を描いているのではなく、「真実」を描いています。
聖書は「信仰の書物」です。聖書を読むときには、その作者がこれを書いたことによって、何を述べようとしているのかということを読み取ろうとしなければなりません。
つまり、そこに描かれている「メッセージ」を読み取るのです。このことを通して彼は何を伝えようとしているのか?何を言おうとしているのか?そのメッセージを知る。
もちろんガリレオ裁判のように聖書に書かれていることは一語一語すべて事実で絶対に間違いがないというように、読んでいた時代もありました。しかし、今そのような読み方をする人はほとんどいません(時々熱心な信者さんにはいらっしゃいますが・・・)こういう読み方をファンダメンタルな読み方といいますが、今は違います。
メッセージを読みとります。事実ではなく、真実が大切。聖書は科学の世界のことを言っているのではないのです。
そこに描かれていることのメッセージを読み取るということについて、例を挙げて説明してみたいと思います
たとえば 「桃太郎」… 桃から生まれない。犬と猿は、犬猿の中だから、一
緒に行動することはない。動物はしゃべらない。
吉備団子を与えてお礼に仕える…封建制度ということでもない。
突然やってこられた鬼は迷惑。
そんな話をしているのではない。
あの話は、協力することの大切さを言っている。
たとえば、「大きなかぶ」の話も同じ。
犬が引っ張るのは口だから、服がやぶれるじゃないか?猫と犬が協力するわけがない。ネズミの力で抜けるくらいなら、もうちょっと力を出せばぬけるじゃないか。というように、色々な疑問が沸いてくる
だけど、そういうことが言いたいのではありません。あれは、協力と継続の大切さを感じさせてくれます。
聖書を読むのも同じ、書かれたことが科学的に間違っているとか、7日間で世界ができたとか。そんなことを科学的にのべているのではない。そこに書かれた事実ではなく、真実を読み取っていく。「信仰の書物」であり「真理の書物」です。
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旧約聖書とイスラエルの民
これからキリスト教の教えを旧約聖書を中心に考えていきたいとおもいます。
キリスト教では、その教えの中核はイエスキリストです。キリストが出会った人に、どのように生きる意味をあたえているのか?と言うことを理解していきたいとおもいます。
イエス・キリストの意味について。
イエス…ヘブライ語で「神は救う」という意味。
キリスト…ギリシア語で「油注がれたもの」という意味。
ヘブライ語(アラマイ語)でメシアと言う意味。
『油注がれたもの』…1.祭司
2.イスラエルの王
3.イスラエルの解放者。救い主。
特に、3の意味が徐々にもっと超越的で、宇宙的、神的な意味で使われるようになりました。つまり、「イエス・キリストとはイエスは救い主である。」という信仰告白となっています。
これから旧約聖書を見ていきます。
『聖書』
旧約聖書…Old Testament 「旧い契約の書」
新約聖書…New Testament 「新しい契約の書」
今日では、ユダヤ教の人との関わりのなかで、「最初の契約の書」と「最後の契約の書」というように言われるようになってきています。
この中で旧約聖書は、キリスト教徒だけでなく、ユダヤ教徒、イスラム教徒にとっても信仰の書物です。だから、根本は同じ神。たとえばイスラム教のアッラーというのは、神の固有名詞ではなく、神という一般名詞です。
それぞれにとっての信仰の書物は、次のとおりです。
キリスト教徒…旧約、新約
イスラム教徒…聖書(旧約のこと)とコーラン
ユダヤ教徒…聖書(旧約のこと)TANAK
さて、ユダヤの民(今のイスラエル人)は、兄弟宗教の中で、一番お兄さんです。イエス様もユダヤ人ですし、マリア様もユダヤ人、キリスト教の根幹を成した人たちはユダヤ人です。そこで、ユダヤの民の考え方について、考えてみたいと思います。
ユダヤの民はは歴史上の出来事を必ず神との関わりの中で受け止めます。
神は自分たちに何を望んでいるのか?何の意味があるのか?と問いかけるのです。
どんな出来事があっても決して神なんていないとは考えません。(ご存じのように、ユダヤ人の歴史というのは、決して幸福の連続であったとは言い難いです。むしろ、苦しみの歴史であったといえます。たとえば、一番有名なのがユダヤ人のナチスによる虐殺。)
ユダヤの民は、神は何故こうすることを許されるのか?ということを問いかけます。
神との関係においてこれらのことを理解しようとし、これらのことを引き受けようと考えるのです。この考え方は、非常にユニークです。古代においてもユニークでした。
旧約の民は、神に対してWHY?と問い掛けます。問い続けるのです。たとえば.エレミヤ12章、ヨブ記etc. そして、それができるのは神との関係が近いからです。信頼があるからです。信頼があるから問いかけることもできます。また、問いかけに対して答えがなかなかこないからといって、そこで止めたら永遠に答えにはたどり着きません。問い続けることによって、一瞬、永遠なるものの答えにふれることができます。
・旧約聖書は、ユダヤ(イスラエル)の歴史の書物ですが、単なる歴史ではありません。歴史を書きながら、神と自分たちの関係を書いています。自分たちの神とはどういう神なのか?どのように付き合っていくのか?ということを考えていきました。
つまり、
神との関係を理解していった一つの民族が辿っていった
魂の軌跡が旧約聖書です。
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